神の狩人 2031探偵物語   柴田よしき | ちわ☆わんつーmemory 

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日々の忘れたくないこと

神の狩人 2031探偵物語/柴田 よしき
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柴田よしきさんの新刊です。

ただし、出版されたのは去年、私が読むのが遅れただけ。

大好きな作家さん


今回は「サラ」という女性探偵の話

近未来 2031年 あと22年たった時、どのように人の生活が変わったか?

生活、身近な機器、そして 考え方


ミステリーは近未来を描くのは、むずかしいと思う。

携帯電話がいい例で、ポケベルを使ったミステリーが理解できなくなったり、とても、古く感じたり。


なのに、あえて2031年とした、柴田よしきさんがどう書くか、それも気になる本です。

「あとがき」で柴田さんも物語が時代に追いつかれてしまうかも‥と、

でもこの話、書き続けるそうです。

この本は未来といいながら、今を書いているそうですが、柴田さんなりの時代への警鐘かもしれません。



最初の章は人物紹介、背景紹介のような話。


風祭という引退した探偵と、サラの「調査報告」の仕方についての違いから。

ここで探偵が相手の人生にどこまで関わって良いかという問題提起が。


短編集かと思ったら、話は繋がって行きます。

自殺する人間が増加しすぎているのでは?

その疑問から始まった、ある組織への調査


「神の狩人」と名づけられたポップアート

その材料は

ニューヨーク グラウンド・ゼロの瓦礫の一部


そして、サラはグラウンド・ゼロの瓦礫を片付けている人の中で天に向かって抵抗している

同じ作者が作った絵のモデルだった。


ルシファーという組織に狙われる「神の狩人」

サラはそれを追って行く。


サラという女性はなんなのか?

組織はなにが目的なのか?

気になることが多い‥どんな展開があるのか?





「神の狩人」をずっと展示していた画廊の女主人が


「神の狩人はただ矢を射るのみ」


「死ぬことに理由なんてない、人はある日命を落す。神は人間の生死に関心なんてない、ただ数をあわせているだけ」

それに対しサラが

「それはあなたの作品に対しての解釈」

するとその女性エリコが答える

「作品の持ち主は私、私が好きなように解釈する」と答えるのです。

そして、

作品の作者であるエリザベスはアーティストだから価値がある、個人的な事情なんて知りたいとも思わないと



このことばが、私に考え方のヒントをくれました。

たとえば、とても気に入った作品、気に入った曲

それを作ったアーティストだから好き、その人の個人的なことなんてどうでもいい


いい作品を見たい、聴きたい、読みたい

そこに価値がある


なんてシンプルなんでしょう

今、私はとてもすっきりしています。音譜




それとちょっぴり言葉について

柴田さんの「聖なる黒夜」が大好きドキドキラブラブ


タイトルそして話の始まりがバレンタインの日

その日にUPしようと記事の下書きを先日から書いていたら、

なんと、この作品でほとんど同じ言葉が‥‥


山内練の事とわかった時のうれしかった私の気持ちと、画廊のオーナーエリコが

「神の狩人」を目にした時の表現が一緒


ありふれた言葉?

いいえ感動したとき、感激したとき、人間はこうなるんだ

そう認めてもらったようでうれしかった。

私の感じ方は本当だったんだ‥‥



だから柴田よしきさんがすきラブラブ