木と共に、そして集落 | 心豊かな住まい

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埼玉県比企丘陵の麓の越生に、地場産の杉で伝統工法により建てられた石橋邸。家主の石橋さんは無垢の木の家具をつくって30年、木の魅力を知り尽くしたクラフトマンです。
檜柱、杉梁、杉の床、壁は杉と漆喰薄塗り、キハダのウッドデッキ、クルミの家具。適材適所に木々の特性と表情が活かされています。また木を最後まで使いきる薪ストーブのある暮らしもクラフトマンの心を満たしているようです。

そんな石橋さんでも木の家に住んでみて改めて木の素材力に感心したそうです。
曰く「杉の床の温かさと足触りの良さは想像以上。住んでみて木の好みも変わってきた」木の家の心地よさが心をゆたかにするのは予想された事ですけれど、実は家をとりまく自然と人間社会が暮らしを豊かにすることを石橋さんは知ったそうです。

西の秩父山麓に沈む西日のつくる柔らかな陽、谷戸に点在する湖畔に映る紅葉、忙しない小鳥のさえずり、コトンコトンと長閑に走る八高線。組内(くみうち)という10戸程の小さなコミュニティで営まれる、集落の清掃、草刈り、葬式、祭り。近所付き合いの不必要な都内から移住したので当初は戸惑ったそうですが、今は当然と思える様になったそうです。
好きな木と共に美しい集落にとけ込む住まい方には彩の季節が奏でます。