化石採集記 +α

杜の都在住の、理学部に行きそびれた化石好きの日記です。


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こんにちは、ryoheiです。

何時もブログを見てくださっている皆さんにお知らせがあります。
私事ですが、本年度末に医師国家試験を控えており、今後国家試験終了までは学業の方に専念しようと考えています。

それに伴い、そもそも不定期更新となりつつあった本ブログの更なる更新の不定期化が進むと考えられる為、この投稿とコメントへの返信を以て、来年2月の国家試験終了まではブログを休止させていただきたく思っています。

最後に、大学生になってからの約5年間の化石ライフの中で出会えた化石達の中で、特に印象に残った化石を幾つかピックアップして紹介したいと思います。


No 10. Gaudryceras denseplicatum(北海道夕張市産 白亜紀)
今年のGWに採集しました。北海道巡検の最終日、雨の中入った夕張の沢で見つけたものです。直径18cmあり、住房の荒々しい肋も発達して、中々カッコいい標本になりました。

No.9  Timorites takaizumii(宮城県気仙沼市産 ペルム紀)
2014年秋の採集物。古生代の頭足類欲に火をつけた1個でした。ただ、最初にポロッと出たので案外感動は薄かった記憶が・・・。あまりにも呆気なく見つかったので普通に見つかるものかと思いきや、それ以後1個も見つけられませんでした・・・。

No.8 Chlamydoselachus sp.(北海道芦別市産 白亜紀)
2015年採集。当時話題になっていたサメの歯化石の多産地で見つけたものです。断面でラブカだろうな、とは判断していたものの、何故か半年近く放置してしまい、秋ごろになってようやくクリーニングしました。かつて和泉で採集したものより格段に立派な標本になりましたが、もうちょっと丁寧にクリーニングするんだった・・・。

No.7 Pleuronautilus sp.(宮城県気仙沼市産 ペルム紀)
今年の6月ごろの採集物です。採集したときはタイノセラスか?と色めき立ったのですが、突起が目立たず、調べてみたらこの仲間のようです。まずまず大きく、かつ変形の少ないこのような標本は珍しいと思います。

No.6 Fagesia japonica (北海道小平町産 白亜紀)
2016年GWの採集物です。この産地では前の年にも保存の悪いファゲシアを採集していましたが、今年も手にすることが出来ました。擦れた粗い隔壁が母岩に覗き、ワクワクしながら割ったのを今でも覚えています。(本体までバラバラに割ってしまったのはナイショの話)横方向に圧されており、分厚い螺環はやや損なわれてしまっていますが、2周半巻いており、特徴的な深いヘソの落ち込みはばっちり観察できるので、お気に入りの石になりました。

No.5 Pravitoceras sigmoidale(兵庫県南あわじ市産 白亜紀)
2015年冬の採集物です。5年生への進級が決まったご褒美なのか、全く予想だにしなかった場所から黒いプラビトの重なったノジュールを採集できてビックリしました。メインにと思っていたプラビトが、途中で折れていて1年以上ほったらかしになっていたのですが、クリーニングしたら案外まともに見えるもので、写真のように中々立派な標本に仕上がりました。しかしクリーニングは硬くて大変でした・・・。

No.4  Neoptychites cephalotus(北海道小平町産 白亜紀)
2013年夏に採集したものです。小平町の超有名沢での採集物で、一緒に行った人がニッポニテスを見つけ、これまでになく焦りを感じながら巡検した日。最後の最後に採集した標本です。恐らくニッポより余程レアな種類で、普通に考えて喜ぶべき石なのですが、どうも感動が薄かったのは、何ででしょうね?

No.3 Planammatoceras chibai(宮城県南三陸町産 ジュラ紀)
2013年冬の採集物です。これで今年の巡検も納めかという日。前の週に別の産地で大敗を喫したこともあって、今度こそはとの願いを込めての巡検でした。一緒に行った他のみんなが別の場所で掘っている中、大きな肋の一部が見えた時の驚き、ヘソを割り出した瞬間の喜びは今なお鮮明に覚えています。

No.2 Paleoparadoxia tabatai(宮城県川崎町産 新第三紀)
2013年の春、新歓の下見で出かけた茂庭層の産地にて。この日は土砂降りで、全然やる気のないまま向かったのですが、同じ車に乗っていた同級生が無理くり巡検しようと言ったこと、その彼が先にサメの歯を見つけたことが積み重なって、採集できた化石だと思っています。まさかこんな化石が雨に洗われて露頭から生えているとは。

No.1 Garantiana sp.(宮城県石巻市産 ジュラ紀)
2015年の春。4大学合同での東北巡検の最終日、最後の最後に見つけたアンモナイトです。
この産地では一度、大敗を喫しており、いつかリベンジしようと思い続けて1年半、ようやく採集した1個でした。露頭から石を落とした瞬間、露頭側にべったりと貼り付いた、ぐるぐる巻いた大きな雌型を見た時の記憶は、今なお鮮烈に残っています。種類的にそれほど珍しいものではありませんが、感激の度合いとしては東北に来てからNo.1でした。

この他にも、思い出の詰まった石が沢山あります。大学の横の広瀬川で取り上げたタカハシホタテ、掘れば掘るほど湧いて出てきたサメの歯、断崖によじ登ってやっとほじりだしたノジュールに入っていたメタプラセンチセラス、ドロドロ・グズグズの母岩からどうにか救出したオウムガイ、九州まで足を運んでようやく見つけたグレソニテス・・・なんか、アンモナイトばかりですね。折角東北に居たのに、三葉虫をはじめとする古生代の化石にあまり触れる機会が無かったのはちょっと残念でした。若いうちは東北の(古い化石の出る町の)地方病院で働こうと思ってるので、そこで頑張ろうかなと思います。

第二の故郷となった東北でも、毎年足を運んだ北海道でも、すっかり遠い存在になった地元の関西でも、石との出会いと同じぐらいに、人との出会いにも数多く恵まれました。
特に大学生活を通じて、一緒に巡検を沢山まわってくれた同年代の皆さんには、感謝してもしきれません。東北大学の人とも、その他各地の大学の人とも、一生を通じて付き合っていけるような人と沢山知り合えたことは、この上ない喜びです。
自分に関わってくださった皆さんに心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

自分がちゃんと医者になれたら、その時にまたお会いしましょう。さようなら。
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こんにちは、ryoheiです。

論文紹介が終わってほっとしたのも束の間。来週からは新しい科での実習が始まります。恐らく今年の実習で一番ハードな一か月となることでしょう。面白い内容で楽しみな反面、厳しいであろう実習に戦々恐々としております・・・。目下、その分野の問題集を解ききるのが今週の目標です(笑)

さて、今回も北海道での収穫物をご紹介します。

自分にとっての巡検最終日、雨の中入った夕張の沢で見つけた石です。
実は初日にも同じ沢に入っていたのですが、この時は残雪で十分量の石を見ることが出来ず、不完全燃焼に終わったためリベンジすることに。この時もまだ残雪はあったのですが、少し雪解けが進んでおり、そこに転がっていたノジュールから見つけました。比較的大き目のノジュールで、ひっくり返すと裏側1/3ほどに化石が入っており、ワクワクしながら叩いてみると、ちらりと大き目の肋が覗きました。雌型側に泣き別れとなっており、これは破片か?とあまり期待しないまま続きを割っていったのですが、続きは上手いこと剥がれていき、一周近くまで繋がってきました。

巻き込みのあたりは肋が無く、アナゴかなと思っていましたが、化石大臣さんに見てもらうとデンセとのこと。チューロニアンでは普通種ですが、住房まで残った大きいのを見つけたのは初めてで、嬉しい収穫です。ご覧のように、数か所が泣き別れになっていたこともあり、石は重たいですがそのまま背負うことにしました。
沢は雪解けと雨とで行きと比べても結構増水しており、重い石を背負って中々に恐い状況での渡渉を強いられましたが、物欲と2人連れでどうにか生きて帰ってくることが出来ました。

さて、大きいまま持ち帰ってきたは良いものの、ヘソがちゃんとあるか結構心配で、無かったらどうしよう、と恐る恐るクリーニングを始めましたが、幸い芯まできちんと残されており、立派なデンセが姿を現しました。

直径は約18cm。これは上の写真の裏面を剖出したものですが、ほぼ殻が残せず残念でした・・・。
暫く実習で忙しく、触れないままいましたが、完成したら、改めて写真を撮りなおしてご紹介できればいいなと思います。

ここ何回か、ブログでは仕上がった標本を掲載しておりませんでしたので、たまにはちゃんと標本になったのを1点。久しぶりにキタカミの石を紹介します。長らく北海道・淡路・九州とよその石ばかりで東北の石は実は久しぶりですね(笑)

Tainoceras sp. & Stacheoceras sp.
先月後輩たちに連れて行ってもらったキタカミで採集したもので、珍しくペルム紀の頭足類が2個ついた母岩です。
ボロボロに風化した母岩の端っこに、手前のオウムガイの肋が一部分見えており、これは破片かな?とあまり期待せず少し手で剥がしてみたところ、巻き込み部が見えて巻いていることを確認。これだけでも十分なのですがすぐ脇に丸い抜け跡があるのに気づき、周囲を探してみると、奥のアンモナイトが単離して転がっているのを見つけました。どちらも比較的珍しい種でこれは何とか2個付きで残さなきゃ、と持ち帰りクリーニング。かなり母岩は風化しており、特に手前のオウムガイを母岩につけたままクリーニングするのがかなりしんどかったのですが、一応2個体が隣り合ったまま、標本にすることが出来ました。
「東北ってやっぱり面白い」久しぶりにそう感じた標本です。学生で居られるのももうあとわずか。そう思えるような出会いが、またあればいいのですが。
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こんにちは、ryoheiです。

実習先での論文紹介の準備に追われる日々を送っております。化石の論文探すのは苦にならないのですけどね。見慣れない英単語に四苦八苦しています。

さて、ぼちぼち進めている北海道の標本を紹介します。
6日間の巡検も折り返し、3日目に入った小平の超有名沢で見つけました。
相も変わらず超有名沢だけあって、たまに良い石はあるのですが、自分の所には中々降りて来てくれません。唯一上りがけに見つけたのはプゾシアの入った真ん丸なノジュール1個だけ。周りでは異常巻きの入った石などポツポツ見つかっていたこともあって、焦りは募るばかりでした。

まだ少し時期が早く、去年ほどは詰められないまま沢が雪で閉じており、引き返す道すがら、ふと、水に半分沈んだノジュールに目が行きました。ぱっと見たところ、何も含んでいなさそうな大き目のノジュールです。
しかし、何の気なしに屈んで表面を見て、ハッとしました。表面に波打った隔壁が見えています。しかも、石の中へと潜っていっているではありませんか。チューロで、でかいアンモ・・・色々ありますが、去年の経験上、頭に浮かんだのはあの仲間。
「これ、バスコ系じゃないかな?」
早速、ノジュールを割り始めました。小平の石で、ちゃんと入ってて、それなりにまともなら、簡単に分離するやろ、と、結構雑に。これが良くなかった。
母岩は比較的軟らかく、パリパリと割れていくのですが、化石も同様に軟らかく、パリパリと割れていきます。
途中、分離して見えた内巻きに粗い縫合線が覗き、やっぱりバスコ系だ、との確証は持つことが出来たものの、結局目の前には石屑の山が積み上がり、去年同様意図せずして解体ショーをやってしまう羽目に・・・。

唯一、昨年と比べてよかったことは、現場で一巻き+中のヘソ半周程度が確認できており、辛抱強くクリーニングをすれば、去年のものよりは良くなりそうだと判断できたことでした。

少しクリーニングを進めたところ。この時点では写真での外巻き1/3周くらいが分離していたので、先にヘソの部分に切れ込みを入れておき、石を落としてから接着することにしました。

もう少し進んだところ。ヘソの落ち込み方的にも、テトラではなくバスコ系だとご理解いただけるかと思います。

どうもこの仲間には不思議なご縁があるようで、去年に続いて採集することが出来ています。良い標本に仕上げてあげたいものです。
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