化石採集記 +α

杜の都在住の、理学部に行きそびれた化石好きの日記です。


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こんにちは、ryoheiです。

論文紹介が終わってほっとしたのも束の間。来週からは新しい科での実習が始まります。恐らく今年の実習で一番ハードな一か月となることでしょう。面白い内容で楽しみな反面、厳しいであろう実習に戦々恐々としております・・・。目下、その分野の問題集を解ききるのが今週の目標です(笑)

さて、今回も北海道での収穫物をご紹介します。

自分にとっての巡検最終日、雨の中入った夕張の沢で見つけた石です。
実は初日にも同じ沢に入っていたのですが、この時は残雪で十分量の石を見ることが出来ず、不完全燃焼に終わったためリベンジすることに。この時もまだ残雪はあったのですが、少し雪解けが進んでおり、そこに転がっていたノジュールから見つけました。比較的大き目のノジュールで、ひっくり返すと裏側1/3ほどに化石が入っており、ワクワクしながら叩いてみると、ちらりと大き目の肋が覗きました。雌型側に泣き別れとなっており、これは破片か?とあまり期待しないまま続きを割っていったのですが、続きは上手いこと剥がれていき、一周近くまで繋がってきました。

巻き込みのあたりは肋が無く、アナゴかなと思っていましたが、化石大臣さんに見てもらうとデンセとのこと。チューロニアンでは普通種ですが、住房まで残った大きいのを見つけたのは初めてで、嬉しい収穫です。ご覧のように、数か所が泣き別れになっていたこともあり、石は重たいですがそのまま背負うことにしました。
沢は雪解けと雨とで行きと比べても結構増水しており、重い石を背負って中々に恐い状況での渡渉を強いられましたが、物欲と2人連れでどうにか生きて帰ってくることが出来ました。

さて、大きいまま持ち帰ってきたは良いものの、ヘソがちゃんとあるか結構心配で、無かったらどうしよう、と恐る恐るクリーニングを始めましたが、幸い芯まできちんと残されており、立派なデンセが姿を現しました。

直径は約18cm。これは上の写真の裏面を剖出したものですが、ほぼ殻が残せず残念でした・・・。
暫く実習で忙しく、触れないままいましたが、完成したら、改めて写真を撮りなおしてご紹介できればいいなと思います。

ここ何回か、ブログでは仕上がった標本を掲載しておりませんでしたので、たまにはちゃんと標本になったのを1点。久しぶりにキタカミの石を紹介します。長らく北海道・淡路・九州とよその石ばかりで東北の石は実は久しぶりですね(笑)

Tainoceras sp. & Stacheoceras sp.
先月後輩たちに連れて行ってもらったキタカミで採集したもので、珍しくペルム紀の頭足類が2個ついた母岩です。
ボロボロに風化した母岩の端っこに、手前のオウムガイの肋が一部分見えており、これは破片かな?とあまり期待せず少し手で剥がしてみたところ、巻き込み部が見えて巻いていることを確認。これだけでも十分なのですがすぐ脇に丸い抜け跡があるのに気づき、周囲を探してみると、奥のアンモナイトが単離して転がっているのを見つけました。どちらも比較的珍しい種でこれは何とか2個付きで残さなきゃ、と持ち帰りクリーニング。かなり母岩は風化しており、特に手前のオウムガイを母岩につけたままクリーニングするのがかなりしんどかったのですが、一応2個体が隣り合ったまま、標本にすることが出来ました。
「東北ってやっぱり面白い」久しぶりにそう感じた標本です。学生で居られるのももうあとわずか。そう思えるような出会いが、またあればいいのですが。
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こんにちは、ryoheiです。

実習先での論文紹介の準備に追われる日々を送っております。化石の論文探すのは苦にならないのですけどね。見慣れない英単語に四苦八苦しています。

さて、ぼちぼち進めている北海道の標本を紹介します。
6日間の巡検も折り返し、3日目に入った小平の超有名沢で見つけました。
相も変わらず超有名沢だけあって、たまに良い石はあるのですが、自分の所には中々降りて来てくれません。唯一上りがけに見つけたのはプゾシアの入った真ん丸なノジュール1個だけ。周りでは異常巻きの入った石などポツポツ見つかっていたこともあって、焦りは募るばかりでした。

まだ少し時期が早く、去年ほどは詰められないまま沢が雪で閉じており、引き返す道すがら、ふと、水に半分沈んだノジュールに目が行きました。ぱっと見たところ、何も含んでいなさそうな大き目のノジュールです。
しかし、何の気なしに屈んで表面を見て、ハッとしました。表面に波打った隔壁が見えています。しかも、石の中へと潜っていっているではありませんか。チューロで、でかいアンモ・・・色々ありますが、去年の経験上、頭に浮かんだのはあの仲間。
「これ、バスコ系じゃないかな?」
早速、ノジュールを割り始めました。小平の石で、ちゃんと入ってて、それなりにまともなら、簡単に分離するやろ、と、結構雑に。これが良くなかった。
母岩は比較的軟らかく、パリパリと割れていくのですが、化石も同様に軟らかく、パリパリと割れていきます。
途中、分離して見えた内巻きに粗い縫合線が覗き、やっぱりバスコ系だ、との確証は持つことが出来たものの、結局目の前には石屑の山が積み上がり、去年同様意図せずして解体ショーをやってしまう羽目に・・・。

唯一、昨年と比べてよかったことは、現場で一巻き+中のヘソ半周程度が確認できており、辛抱強くクリーニングをすれば、去年のものよりは良くなりそうだと判断できたことでした。

少しクリーニングを進めたところ。この時点では写真での外巻き1/3周くらいが分離していたので、先にヘソの部分に切れ込みを入れておき、石を落としてから接着することにしました。

もう少し進んだところ。ヘソの落ち込み方的にも、テトラではなくバスコ系だとご理解いただけるかと思います。

どうもこの仲間には不思議なご縁があるようで、去年に続いて採集することが出来ています。良い標本に仕上げてあげたいものです。
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こんばんは、ryoheiです。
先日、サークルの後輩に連れられて、春以来久しぶりにキタカミに巡検に出てきました。
北海道以来暫くハンマーを持たずにインドアな生活を送っていましたので、毎週のように巡検している成長著しい後輩たちに負けていないか、楽しみ半分、心配半分の巡検でしたが、行かなかった分の運気が回ってきたのか、良いのを幾つか採集することが出来ました。戦果のクリーニングも鋭意進行中ですので、その内こちらで紹介しようかと思います。

さて今週は、最近ようやく本腰を入れて剖出を始めた石について紹介します。
実は1年以上前に一度紹介した石です。


(住房部が2個並んだ状態)

(表面)

(裏面)
兵庫県南あわじ市産のPravitoceras sigmoidaleが2個含まれるノジュールです。
珍しく黒い殻付きのプラビトの含まれるノジュールを採集出来た、ということで採集当初はいい気分だったのですが、あまりにもノジュールが硬いこと、上記の裏面とした側は折れているように見えて、片方しかモノにならなさそうだったこと、その片方も住房側から突いていったところすぐに折れているようだったことからあっという間にやる気をなくしてしまい、そのまま部室の片隅に放置して1年以上が経過してしまいました。

プラビトの事なんて頭の中から消え去って久しかったのですが、先日部室を掃除するように後輩から圧力をかけられ(返す言葉なし)、まともになる気はしないけど、と手を加えてみることにしました。大まかに外形残ってるか見てみよう。と取り敢えずガンガン。

すると、どうやら押されてはいるものの、一応繋がって残っているようではありませんか。全く期待していなかったのが一転、ちゃんとやれば片方はモノにはなりそうだ、とクリーニングに着手。
しかし、クリーニングは中々進みません。

ルーターにダイヤモンドカッターを装着し、切れ目を入れて除去していくも、ノジュールの硬さと大きさで一向に進まずイライラ。強引にタガネで石を剥がそうとすると、殻ごと剥がれてしまい、イライラ。そうこうしているうちに私用で暫く石を触れなくなり、またイライラ。
どうしようかと悩んでいたところに、部室に眠っていたディスクグラインダーのことを思い出しました。以前少し使いかけて、全然使い方に馴染めずほったらかしでしたが、背に腹は替えられんと刃を買い替えて使ってみることに。
すると、思いのほか使えるもので、大量の粉塵が発生することを除いては(大問題)サクサクっと母岩に切れ込みが入るようになりました。

今日ここまで作業しました。気房部の巻きを接着して修復したり、母岩を整えたりと、やらなければならないことはまだまだ残っていますが、大分と母岩が小さくなり、全景が見え始めて、ようやく作業の終わりが少し見えた気がします。

今日分かった想定外の嬉しいこと。表面のプラビトの左側の余分な母岩を除去すべく、石を削っていたのですが、そこから新たにプラビトの螺環が出てきました。
「3個体入り??でも、住房の先端はどこに??」
そう思いながら、続きを追いかけていくと、なんと、裏面の住房部はここに繋がるものだったのです。裏面に見える気房部(写真では一番上の段のもの)が遊離個体のものなのですね。想定外の、嬉しい誤算でした。一番上のものは保存状態が悪いので、これは外して、2個体分にするつもりですが、欠損・ややずれがあるのはさておいて、黒いプラビトが2個入った、立派な標本になりそうです。
1年間放置していたのが一転、仕上げていくのが楽しみな石となりました。
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