白雪姫ング!!! その9 | みちほ(変わらズミラいは夢鬱つ)の廃人双六

白雪姫ング!!! その9

「マフラーひ‐とつ ひ‐いっぱーりあって♪…」
1人1人の笑顔、1音1音、1文字1文字、1つ1つの髪の毛・指先から肩、爪先までの動き、
小さく伸びる影まで…。
全部が贈り物だった。
なにもかもが、現在(いま)のアイドリング!!!として揃うことはこれで最後なのだ。
そして、アイドリング!!!2号としての小泉瑠美の全ても。
ただ、透明だった。
不安も切なさも、さっきまでの涙すら「きらめき」に変えて、彼女たちは透き通っていく。
「キミとWonder snow!!!
まだまだ愛し足りない

特別な今日という日を 共に祝おう
“ひとりじゃない”
キズナを凛と抱いて
永久に未完成でいいよ
今がきっと最高の Happiness!!!」
どんなモノが目に入ろうとも、瞼を忘れたようにひたすら見入っていた。
ほんの少しだけでも長く焼き付けるために。
「青い風に 揺れるブラウスに
魔法 解けても」
それぞれの彩りでアイドリング!!!を引っ張ってきた、2人の「ねえさん」の最後の想い。
その存在の尊さに、天井がぼやける。
もうすぐ魔法は解ける。
でも、今までも「特別な今日という日」も、けしてウソにはならないし、彼女たちの夢は続いていく。
「ずっとWonder snow!!!
キセキや偶然じゃない
仲間や家族と違う
愛があるから
“泣いちゃうほど大好きな
キミとCelebrate”
いつもの帰り道まで
白い恋に染まってくSeason!!!」
おセンチな冬を染め上げるメロディーに、17個の粒が舞う。
それはくるくると目まぐるしく瞬き、「ハジメテ」からの毎日を持ち寄って、ひとつの結晶になる。
この日限りの「秘密の花」が映し出される。


「So we wish wonder snow!!!
果てない愛を唄おう」
瑠美ちゃんとまいぷるの掌が重なる。
みんなの心も。
数え切れない思い出も。
「“泣けちゃうほど大好きな
キミへCelebrate”
あの日巡り逢えたこと
今素直に“ありがとう”を云うよ
キミとWonder snow!!!
キセキや偶然じゃない
特別な今日という日を
描いてゆこう“ずっと君が好き”」          
曲の鼓動に合わせてステップを踏む靴音と、泳ぐ24の手。
どんなに待ち望んでたか知れない時間が、確かに刻まれながら幕を降ろしていく。
これっぽっちの濁りもなく。


Boy will meet girl with snow drop once again
Boy will meet girl with snow drop once again

* **

さよならじゃなく、またね。
冬が終わって、 始まる。



労う拍手と、彼女を呼ぶ声で、ほんわかと温度があがる。
泣き顔とも笑顔ともとれる表情で、マイクが拾おうと拾うまいと、何度も「ありがとうございました。
ありがとう。」と赤い花をちょこんとのせた頭を下げながら瑠美ちゃんが去っていく。
1人でステージに残ることもなく、あくまで17人で、アイドリング!!!として、ゆっくりと。
最後の1秒まで、「アイドリング!!!2号小泉瑠美(ズミさん)」を貫いて、でもちょびっとだけ等身大の女の子を覗かせながら、そのシルエットはカーテンに隠れていった。
あのにくたらしいくらいにかわいい歩き方で。




   “ありがとう”
 “ずっと君が好き”                





涙こぼれたら
笑顔鏡にうつそう
きっと新しい自分になる

小さなことだって
一生懸命やってみる
心に秘めた世界が広がる

思ったより早く
大人になっていくんだ
現在(いま)を胸に刻んで歩こう

わたし ハジメテみるんだ!
積み重ねた日々は過去になる
迷った時も 前に進むんだ
今は 旅の途中だから…

お気に入りを着て
メイク完璧にキメ
きらめいている私 見て

虹色の夢を
白いページに描けば
未来へのticketに変わる

こわれそうな時は
自分信じればいい
光さす明日へと進もう

夢は 叶うから見るの
迷わない 私は ステキでしょ!?
寄り道しても 前に進むんだ
今は 旅の途中だから…

ただいま おかえり 
愛を知っている場所
今 素直にいえるの Thank you

「ガンバレ」って言わず
見守ってくれているから
私 頑張れるんだ ずっと

胸に掌(て)を当てる
同じリズムが伝わる
ほら 今日も生きてるってこと

わたし 独りじゃないんだ!
たくさんの支えで ココにいる
振り返らずに 前に進むんだ
今は 旅の途中だから…

ずっと 歩き続けよう
隣にはいつでも 仲間(キミ)がいる
いつも笑って過ごこの時間(とき)が 
私の 一番だいじなもの…

ずっと 歩き続けよう
隣にはいつでも 仲間(キミ)がいる
いつも笑って過ごすこの時間(とき)が
私の 一番だいじなもの…






みちほ(本名で開店休業)の廃人双六-初期ズミ.jpg
「アイドリング!!!2号小泉瑠美です。
まだまだ未熟なわたしに、どんどんダメ出しお願いします♪」

2006.10.30
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2009.01.18