伝説のおばちゃん | みぶ真也 の 職業:怪談俳優

みぶ真也 の 職業:怪談俳優

浪速のユル・ブリンナー

おはようございます、大阪の俳優みぶ真也です。

「ネットで年齢を10歳、体重を10キロサバ読んでるんやけど、今度オフ会に誘われたんや。どないしよう?」
知り合いのおばちゃんに相談されました。

名古屋章さんというと、ぼくにとっては「ウルトラマンタロウ」の隊長役や「刑事くん」などでお馴染みの人情味あるおじさんや悪役のイメージですが、上の世代の人には二枚目の印象をお持ちの方も多いようです。
元々、美声を武器にラジオドラマで素敵な二枚目を演じておられた人だからです。
ご本人が言うには
「毎日、百通近いファンレターが来ましてね。なんか、騙してるような気になって申し訳なくて…」
と、ドラマに顔を出して“おじさん顔カミング・アウト”されたそうです。
お陰で、性格俳優としての道が開けました。

野沢那智さんがアラン・ドロンの吹き替えをしていた頃は、スタジオの外で「ドロンの声のイメージで出待ち」してたファンに全く気づかれず毎日無事に帰宅していたそうです。

嘘をつくならつき通すか、早めにばらすのがいいのでしょう。

「シェーン」のアラン・ラッドというスターは、人嫌いでファンの前や有名人の集まるパーティなどに顔を出さないことで有名でした。
実は彼は身長が167cmしかなく、自己イメージを守る為、他の長身のハリウッド・スター達と一緒になりたくなかったのです。
ロバート・レッドフォードも身長は同じくらいでしたが、彼がスターになった頃には質のいいシークレット・シューズが完成していたので割りと平気で人前に出ていました。
日本のように、靴を脱いで上がる宴会場での懇親会などがあったら事情が違ったでしょう。
しかし、ダスティン・ホフマンなどはデビュー時にさっさと身長を公表して、誰にはばかることなく堂々と演技を続けています。


おばちゃんにそうした話をすると

「わかった、オフ会は欠席して“原節子”になるわ」