give the ball an almighty whack ◇ 7月号 p.18
東京の山手線の車内広告に、Mr. マリックさんがポーズを取っている面白いものがあります。「あなたがここを見ることはわかっていました」と書いてあるんです。
初めて見たとき「やられたー!」と思いましたね。だって、この予言は100%当たるわけです。見た人しか予言を読まないんですから。
最近、 ロングマン現代英英辞典 を引くとしょっちゅう、そのポスターのことを思い出します。「あなたがこれを調べようとすることはわかっていました」と言われているような気がしてしょうがありません。
たとえば今回、テキストp.18 5行目のト書きに、
Jo gives the ball an almighty whack.
と書いてあります。
「へえ、give the ball a whack で "ポールを強く叩く" って意味になるのか。それにしても、whack(バシッという音)の前に almighty をくっつけるなんて、笑っちゃうなぁ」と思いながら、ロングマンで whack の名詞の項を引いてみました。
するといきなり、 いちばん最初の例文にこう書いてあったんです。
e.g.) She gave the ball a whack and it flew into the air.
すごくないですか?
「あなたが whack と ball のつながりを調べようとすることはわかっていました」と言わんばかり。ほかの辞書をいろいろ見ても、こんなこと最初に出てません。のっけに書いてあるのは「殴打」とか「杖で叩く」とかです。
続いて、almighty をロングマンで引きました。
e.g.) There was an almighty bang ...
なんと、またしても「almighty+音」の例が書いてあります!
英和辞典をかたっぱしから調べても、そんな用例はまったくなし。
いえ、ロングマンが英英辞典だから、あるいは、イギリスの辞典だから、これほどまでに的中率が高いというわけじゃないんです。ロングマンと同じぐらい有名なイギリスの英英辞典「コウビルド」を引いても、whack と ball の関係は書いてありませんし、almighty bang も載ってませんから。
ロングマンはいったいどういうトリックでこちらの心理を読んでいるんでしょうか……?
初めて見たとき「やられたー!」と思いましたね。だって、この予言は100%当たるわけです。見た人しか予言を読まないんですから。
最近、 ロングマン現代英英辞典 を引くとしょっちゅう、そのポスターのことを思い出します。「あなたがこれを調べようとすることはわかっていました」と言われているような気がしてしょうがありません。
たとえば今回、テキストp.18 5行目のト書きに、
Jo gives the ball an almighty whack.
と書いてあります。
「へえ、give the ball a whack で "ポールを強く叩く" って意味になるのか。それにしても、whack(バシッという音)の前に almighty をくっつけるなんて、笑っちゃうなぁ」と思いながら、ロングマンで whack の名詞の項を引いてみました。
するといきなり、 いちばん最初の例文にこう書いてあったんです。
e.g.) She gave the ball a whack and it flew into the air.
すごくないですか?
「あなたが whack と ball のつながりを調べようとすることはわかっていました」と言わんばかり。ほかの辞書をいろいろ見ても、こんなこと最初に出てません。のっけに書いてあるのは「殴打」とか「杖で叩く」とかです。
続いて、almighty をロングマンで引きました。
e.g.) There was an almighty bang ...
なんと、またしても「almighty+音」の例が書いてあります!
英和辞典をかたっぱしから調べても、そんな用例はまったくなし。
いえ、ロングマンが英英辞典だから、あるいは、イギリスの辞典だから、これほどまでに的中率が高いというわけじゃないんです。ロングマンと同じぐらい有名なイギリスの英英辞典「コウビルド」を引いても、whack と ball の関係は書いてありませんし、almighty bang も載ってませんから。
ロングマンはいったいどういうトリックでこちらの心理を読んでいるんでしょうか……?