ミニチュア模写 ボッティチェリ 春 途中経過
下の写真から順番に、新しい写真になっています。
下絵の制作から下塗りのインプリマトゥーラとベルダッチョ。ローアンバーで暗部の大まかな描写。
背景はどうやらブラックが使われているようなので、ランプブラックで下地を形成。
その後本塗りに。
以前の私の同作品と違うのは、下塗りの仕方。
ボッティチェリはテンペラを使って描いていましたが、どうも油彩の考え方もかなり取り入れていたように感じます。
この黄金下地と言われる黄褐色の地塗りは、普通はルネサンスからバロックにかけての油彩作品でされているのですが、のこ春は、このような全ての箇所ではないように見受けられるものの、かなりの広範囲に下にオーカーかローシェンナのような黄色が入っていることが確認出来ました。
今回はそれを踏まえ、それに則っての下地作りをしています。ただ、この作品はオリジナルのような大きな画面での制作でないことと、本来下書きは別にして、支持体に転写することを直に描いているので、それを消すために絵の具の層をオリジナルより厚くする必要があるため、全体に施しています。
テンペラとアクリルは性質がかなり似ており、質感も意外と似ていたりします。おそらくテンペラ作品のアクリルの模写は相性が良いのではないかと思います。
130x85mm
厚紙にアクリルにて。