今回のはプリセットスイッチを完全に外して配線をシンプルにし、
ノイズの軽減と音抜けの向上を図るものです。
そしておそらくジャズマスターをお持ちの方でしたら
プリセットスイッチの問題にぶち当たった人は多いと思います。
というのも、プリセットスイッチの位置が嫌がらせかと思うほど絶妙な位置にありまして
弾いてるときに誤ってONにしたりOFFにしたりと、よく当たってしまうんですよね。
しかもこのプリセットが使いにくいというか、
ジャズマスター特有のものなのに音がどうも好きになれない。
特に自分はコレ、一生使わないと思います。
この改造は30分もあれば終わるほどの簡単な作業なので
せっかくだし今回の記事とさせていただきました!
さっそく本題にうつりますが、まず下図を見てください。
![$その男、タルタルにつき-JM回路図](https://stat.ameba.jp/user_images/20110226/09/merrymerry1024/3c/39/j/t02200285_0773100011075325112.jpg?caw=800)
これがジャズマスターの回路図です。
そして、右上がプリセットスイッチ部となっています。
つづいて、各ポイントにマークをつけてみたので下図を参考にしながら手順を説明します。
![$その男、タルタルにつき-JM回路図2](https://stat.ameba.jp/user_images/20110226/09/merrymerry1024/c6/90/j/t02200285_0773100011075354839.jpg?caw=800)
今回行うプリセットスイッチの除去は、
1.数分で終わる簡単作業!
2.音抜け重視のフル作業!
と2通りありますが、まず1のほうは
「Cに繋がった配線をEへ、Dに繋がった配線をFへ移動させるだけ。」
ただそれだけですw
これでプリセットスイッチは使用不可になり、
3ウェイスイッチに1ボリューム1トーンという
テレキャスターと同じ仕様になるわけです。素敵杉。
さて、今回の目的であるノイズ軽減・音抜け向上コースの2ですが
要は配線の長さを短くするだけですので効果は微々たるものにしかなりませんが
これはノイズ対策や音抜け向上の他に、トラブルの際の作業効率向上も図れるのでオススメです。
作業内容はというと、
1「CDGHIの配線をすべてはずす」
2「HからI、フロントピックアップからGへとつなぐ」
以上になります。
あとは余分な配線をすべて外せば作業は終わりになります。
回路図であらわすとこのようになります。
![$その男、タルタルにつき-JM回路図3](https://stat.ameba.jp/user_images/20110226/10/merrymerry1024/fe/0e/j/t02200285_0773100011075399736.jpg?caw=800)
なんということでしょう。
この上なくシンプルに仕上がりました。
残った配線は予備としてとっておくなり、ご自由にw
この改造は初心者の方でも気軽に挑戦できるので
入門編としてやってみてはいかがでしょうか!
とはいえ、ジャズマスターを持っててなおかつプリセットイラネってのが前提ですが。
一応工程としては以上になりますが
私を含めハンダ付けまたはハンダ外しに慣れていない方のために
いくつかハンダをする際のポイントを挙げておきます。
■ できるだけ古いハンダはキレイに取り除く
古いハンダは音質低下やノイズなどの原因になりますし
付け替える場合新しいハンダを使用するので当然といえば当然ですが
慣れない方にとっては、これが割と難しかったりします。
音質に関してはホント微々たることなので、不具合がない限り
気にならなければスルーしてもOKですが、後々のことを考えても
頑張ってやっておいた方がベターです。
■ ハンダは対象物の上で融かす
ハンダ付けする際の一番重要なポイントです。
これは対象物をハンダが十分融けるまで加熱することを目的としていますが
こうすることによって熱伝導率が飛躍的に上がり、ハンダのノリがよくなります。
これを行えば見た目もキレイになるし、信号の伝達もスムーズになるので肝と言えるでしょう。
■ ハンダメッキをしよう!
接合する前にあらかじめそれぞれにハンダを少量乗せておくことをハンダメッキといいますが
こうすることによって、ハンダ付けが手早くできるだけでなく
加熱しすぎによるトラブル防止にも役立ちます。
メッキをする際も上記のように対象物を十分熱した上で乗せるようにしましょう。
■ 火傷には十分気をつけて!
ハンダ作業は非常に高温になるハンダごてを使用します。
私も経験があるのですが、慣れないと高温部に誤って触れてしまうことがあります。
楽器弾きは特に手が命ですから十分注意して作業しましょう。
ふと初めてギターにハンダ作業を行った時の事を思い出しましたが
回路図というのは慣れないうちはホントちんぷんかんぷんになりますw
でも回数を重ねるうちにそこまで難しいことじゃないことに気付きますし、
それに加えてポットやスイッチの構造を知ってしまえば
もう弦楽器回路マスターですネ。たぶん。(ややこしい物やアクティブ系は知りませんw)
次はウチのストラトのピックアップ乗せ替えてみようかな!
ブードゥーのシングルコイルほしいんですよね。でもあれ高いw
※参考文献 : エレクトリック・ギター・メカニズム 完全版
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追記。
後日、試奏しました。
その結果、ノイズに関してはほぼ完全にカットできました。
音質に関しては、ネット上でのブログ記事などからハイ落ちが懸念されていましたが
そこまで気になるほどのものではなかったです。
それより気になったのは、リアとフロントのピックアップのバランス。
音量的なバランスなのか音質的なバランスなのかわかりませんが
ミックス時の音がけっこう変わっていました。
リアとフロントそれぞれも変わってるような気がしますが
とりあえず試奏時では支障はなかったので様子見の段階です。
コンデンサーなのか何なのか、対処法はまだわかりませんが
いずれにせよもうちょいお勉強が必要ですね!