さくら荘のペットな彼女10巻感想です。
10巻の感想のひと言。
空太君と、さくら荘との物語の終わり!!
物語の終わりと言うよりは、空太君のさくら荘と過ごす日々の終わりと言う感じだったなと・・・。
とは言っても、これから先も物語は続いて行くと言う感じでもなくて、読んだ後に「・・・ああ、終わったんだな・・・」と感じるような終わり方だなと思います。
(「終わった!!」と言う感じではなく、じわじわと静かに終わったなと言う余韻を感じました。)
前半は、空太君とましろちゃんのラブラブっぷりに床をバシバシ叩きたくなりつつ
後半は、えええええええ???と思うような展開の連続でした。
”さくら荘”は最後まで「空太君の成長物語」であり、「空太君とましろちゃんの物語」であったと思います。
ここからは、印象に残ったシーンの感想でも書いていこうかなと・・・。
〈ネタバレありなので、お気をつけ下さい。)
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まず、七海ちゃん。
今回、それほど出番はなかったものの、その存在感はすごいものがありました。
空太君とましろちゃんが、ある壁につぶかってギクシャクしてしまった時、ましろちゃんに電話をして、ある言葉を言うのですが、それがもうお見事としか・・・。
あれは、彼女だからこそ効果のあった言葉だと思います。
空太君は本当に彼女に対して足を向けて練れないはず!!(笑)
そして、何よりトレードマークだったポニーテールを短く切ってしまった事に驚きました。
(失恋したからではなく、前から切ろうと思っていたとの事ですが・・・。)
次に、栞奈ちゃんと伊織君。
栞奈ちゃんは、かなり前から空太君へ恋心を抱いてるのではないかと言うような描写がありましたが、今回はっきりとそうである事が明かされました。まあ、空太君にはましろちゃんがいるわけで・・・その思いは成就する事はなかったのですが、空太君にきっぱりと振られた事で、自分をずっと気に掛けてくれていた伊織君の存在に気付けのは良かったなと思います。そして彼女が空太君のゲームにシナリオとして参加する事になったのには、そう来たかーと感心しました。(栞奈ちゃんが参加するとはまったく思ってなかったです。)
そして、伊織君。
彼はやってくれました・・・。
栞奈ちゃんが好きなんじゃないかなーと思ってはいましたが、まさか恋心を自覚する前に「好きだからに決まってんじゃん」と告白するとは思っていなかった!!(笑)
で、自分で言った後に「は?そうなの?」って自問自答するって・・・。
彼は本当に大物だと思います。(笑)
1度は栞奈ちゃんに振られたものの、伊織君の諦めない一途な想いが実り、高校3年から付き合う事になる2人。良かったねと伊織君に言ってあげたいです。
そして、美咲先輩と仁さん。
この2人はあいかわらず空太君の良いアドバイザーって感じでした。
2人だけでなく、千尋先生もですね。
そして、意外にも、空太君のお父さんが今回すごく良い助言をしていて驚きました。
(残念っぷりも健在でしたが・・・。(笑))
そして、竜之介とリタ。
2人は空太君とましろちゃんの良き友人って感じで、特に竜之介はゲーム製作の面でも、ましろちゃんについても空太君を精神的に支えていたなーと思います。
さらに、空太君と竜之介は、20歳の時に大学に在籍しながら会社を起こして夢を現実のものとしたようで、本当凄いなと・・・・。有言実行ですよね。
また、今回竜之介が女嫌いになった理由がついに明かされました!!
どうやら家族に原因があったようで・・・。
竜之介のお母さんとお姉ちゃん達、凄すぎます・・・。
(竜之介が女嫌いになったのも良く分かる・・・。(苦笑))
竜之介とリタは最後まで付き合う事はなかったですが、竜之介はどうやらリタにまったく恋心がないわけではないようなので、きっと将来はカップルになっているでしょう!!(笑)
そして、最後に空太君とましろちゃん。
まず、冒頭から意外とすごい内容だったので驚き、そして大変笑わせてもらいました。
9巻の美咲先輩の最後の議事録の意味が分かってスッキリです。(笑)
さくら荘のメンバーだったらそうだよね・・・、空太君ファイトと思ってしまいました。(笑)
それだけでなく、お互いゲーム製作と漫画連載が順調で幸せいっぱいって感じで、本当うらやましいなってしまうくらいの充実っぷり!!
けれど、順調だからこそお互いの会う時間が減って行き・・・すれ違いが起こってしまう・・・。
でもそれは、嫌いになったからではなく、むしろお互いが好きだからこそ・・・。
前半がラブラブいっぱいで幸せだったぶん、後半のすれ違って行く様子は切なくてしょうがなかったです。しかも、今までの嫉妬などから来るすれ違いではなく、お互い好きだからこそっての言うのが余計に切なくて・・・。
そして、まさか二人が高校卒業と同時に別れてしまうなんて思いもしませんでした・・・。
もう、ええええええええ!!!とも思えないくらいに何で?どうして?と言う気持ちしかなかったです・・・。
まだまだ子供で、夢と恋の両方をうまく両立させる事が難しかった空太君とましろちゃん。
夢を応援したいけれど、好きだからこそ、一緒にずっと居たいと思ってしまうからこそ、夢を応援出来なくなってしまう・・・。
だからこそ、お互いの夢のを心から応援する為に別れを選んだ2人。
そんな二人が高校卒業後の4年後、空太君の大学卒業式の日にさくら荘で再会し、再びまた手を取り合う事を選んでくれて本当に良かったなと思います。
ましろちゃんを4年前より好きだと告げる空太君。
空太君にキスをするましろちゃん。
4年前はまだ無理だったけれど、少し大人になった2人なら色んな事を乗り越えて行けると思います。
最後の最後に2人のラブラブが見れて本当に良かった・・・。
さくら荘は、老朽化の為に取り壊しが決まり、栞奈ちゃん、伊織君、優子ちゃん(結局彼女は空太君卒業後に、さくら荘へ入居することになったようです。(笑))の3人が最後の寮生となってしまったそうです。、
何か悲しいですね・・・。
ラストが取り壊しの決まったさくら荘に、七海ちゃんも含めたみんなが集まると言う感じなのですが・・・。
(空太君とましろちゃんが再会するのはみんなの来る前です。まあ、みんなしっかりと最初から2人のラブラブっぷりを見ていたようですが・・・。(笑))
さくら荘から始まり、さくら荘で終わる・・・。
すごく”さくら荘”に相応しい終わり方だったのではなかなと思います。
最後に・・・
素敵な物語をありがとうございます。
鴨志田先生、お疲れさまでした。