- 地下鉄(メトロ)に乗って
- ¥552
- 株式会社 ビーケーワン
勝手に採点 ☆☆☆
映画公開も待たれる話題作。
実業界のカリスマを父に持ちながら、兄の自殺をきっかけに
若くして家を飛び出した真次。
今は下着販売の営業で、同じく家を出た母と妻子を養いながら、
同僚のみち子とは不倫関係に。
そんな時、家業を継いだ弟から、父がそう長くないことを知らされ、
父と和解して、会社経営に参加して欲しいと懇願される。
気まぐれで立ち寄った同窓会で悪酔した帰りに、地下鉄の出口で
真次が見たものは・・・。
超シリアス版「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
デロリアンの変わりはなんと地下鉄。
過去にタイムとリップして、いろいろ画策しても、死んだ兄が生
き返ることもなければ、自分が裕福になることもなく、ひどいのは
愛人さえ消滅してしまう。
こういった悲劇性、暗さが目だって素直に共感できないところが
惜しいところ。
また、タイムとリップのタイミングや場所、時間がまちまちで、一定
の規則性がないので、それがストーリー展開を不安定にさせている。
「椿山課長の七日間 」同様、ハリウッド映画を下敷きに、悲哀に満ち
たサラリーマンを主人公に据えているが、どちらもラストの暗さが物
語全体を損なっているところに難アリ。