ケータイ進化の方向性は全然間違っている論 (高校生奮闘記)

というエントリがはてブに上がってきていた。


「全然間違っている」とか、いつものはてブらしい釣りくさいタイトルなので、内容はどうかと思ったが、まあアイデアとしては(今までもなかったわけでもないが現実味を帯びてきたという点では)なかなかおもしろいネタだった。


ケータイつなぎっぱなしという話がリアルに感じられる若年層からすればそれなりにありかな、と思う。

(ただ、ホントにつなぎっぱなしをしている奴は、それなりに病んでると思われるし、モンスターなんとかみたいにごく一部のDQNだと思うので、そこに向けて商品作っても売れないと思うが)


ただで、一般的な(常識的な)社会人からみれば現実的な意見としては「そんなにつながりたくない」「いつも相手につかまってしまう状況なんてまっぴら」人の方が圧倒的に多いだろうというのも道理である。


こんなにパケホが当たり前になったのに、FOMA出た頃にはあんなに一生懸命(ISDNとともに)売り込んでいたあのテレビ電話が(アダルト以外)普及しなかったのは「見たい/見せたい時は非常に少ない」からで。甘い会話をパンツ一枚で化粧もせずにトイレで交わしていると相手にわかるのは困るとかね。


上記エントリの内容もアイデアとしては同じだろう。いつでもつながっていたい、声だけじゃなく顔もみたい、そんなSF的には当たり前に解消される「理想」が、実現できる状況になってもそうならないのはなぜか。

電話で常時オンというのは相手あってのことゆえ、そんなにいつもつながっていたい人は少数であろうということ。ほとんどの人はそこまでオープンでいられないのだ。


ましてやケータイを持つことなく電話でき、コール音もなし、みたいなのは相手の事情を考えてないし、逆に電話を手に取る勇気とか、コール音の最中に気持ちを整理するとか、そういった人生の機微もわからんのか出直してこい、みたいなオヤジ的意見も持ったりもする。

ただ、そうしたアイデアを「そんなのDQN以外使わねーよ」みたく否定するのはまあアイデア出しするブレスト的には御法度。どこか活かせる部分はないかと考えてみる。


で、一番現実的でまだ実装されていない機能としては、相手に電話する前に相手が電話待ってます状態とか今はやめてくれシチュエーション、みたいな状態を伝えられることじゃないかな、と思う。

上記エントリにも触れられていたが、Skypeなりメッセンジャーなら「離席中」とかシチュエーションを伝える方法があるが、ケータイではマナーモードかドライブモード程度。

それ以外の通話前の相手の状況表示付アドレス帳なんかがあればいいかな、と。

ただ、これって電話機としての機能では無理で、キャリアベースあるいはサービスベースで普及しないと意味ないのだけどね。


そう考えると、自分はあまり興味のないTwitterだけど、日本語化されたわけで、これのケータイ版で、相手が今どこにいる、とか、何している、いう書き込みがあって、その人が電話できそうな状態ならすぐ電話できる、とか、今彼女とデート中なら遠慮しておこう、みたいなステータス告知は十分ありえるかなと思った。

もう少し工夫すると、マナーモードさえ切り替えるのを忘れてたりすることを考えると、GPSとかと連動して、電車だから自動的にマナーモードになるとか、映画館だからOFFとか、その辺を操作なしに切り替えてくれるとか。これもお節介すぎると「相手は現在ホテルにいます」とかあらぬ疑いを生みかねないが・・・・


まあドコモはそもそも公式の縛りが非常に堅いので、ソフトバンクあたりがネットインフラと共にチャレンジしてくれると、それなりなサービスになるかもと思ったりする。

で、また現実的なことをいえば、電話で会話するよりメールの方が増えている現状も考えれば、そっち(音声認識よりもテンプレートや予測変換をもっとフレキシブルにした入力補助機能)を進化させた方がいいのかも。


個人的にはかつての腕時計PHSとか、今ソフトバンクで出ているロボット携帯とか好きなんだけど(今はなきにツーカーに東芝と人工無能サービスを提案した経験があるので・・・途中でポシャったけどw)、どうしたってSF的な際物になってしまうのだよね・・・

過去の名作SFが次第に笑い話になっていく時代というんでしょうか。別にSFファンじゃないんだけど。