手術後 ④ | きょうこのブログ……胸腺癌 発症、手術、その後

きょうこのブログ……胸腺癌 発症、手術、その後

胸腺癌の発症、手術、術後、経過観察を書いています。症例の少ない癌なので、私のブログを通じて、胸腺癌本人、ご家族、医療関係者のみなさまのお役に立てたら幸いです。

2011年10月11日

今日の午前中で点滴も終わり、これで私の身体から全て取り外された。

採血のとき看護師さんに
「きょうこさん身軽になったね。今日のレントゲンは歩いてレントゲン室に行ってみましょうね。」と言われた。

レントゲン室までは手術前で歩いて3分くらいだ。
(今日は何分くらいかかるかな。でも、昨日までは車椅子で行っていたから、歩いて行けることが嬉しい。)

「レントゲン室に行ってくるね。」 「一緒に行こうか?」 「ひとりで平気~」 と、
206号室のみんなと話してから歩き出した。

手術した場所に響かないように、そろそろと歩いた。
看護師さんに痛いときは、その場所をぎゅっと押さえるといいよ と、教えられたが、そんな恐ろしいこと出来ない。

ゆっくりだが、確実に進んでいる。そーっとそーっと、そろり、そろ~り。

やっと着いてレントゲンだ。「前から撮ります。」
「次、横向きから撮ります。両手は挙げて上のバーをつかんでください。」

(ただでさえ、152㎝という低い伸長でバーが遠く感じるのに、今日は腕を怖くて痛くて挙げらないから届かない。)

「無理ですか? じゃ、バーに触れる程度まで頑張って挙げていて下さいね。」と、言ってくれた。


レントゲン室から戻ると、今度は抜鈎するから処置室へと言われた。

糸で留めると抜糸だが、私の場合はホッチキスだから、抜鈎(ばっこう)と言うそうだ。

痛くないから大丈夫と言われても…
「ホッチキスを抜くんだよ。留めたときは、麻酔しているけど、抜くときは麻酔なしでしょ。怖いよ。絶対嫌だよ。」


ブツブツと206号室のみんなに不安な気持ちを話した。

「怖いよね。でもそのままホッチキス付けとくのもね。頑張って。」と、励まされて、処置室へと向かった。

響かないように、そろそろ歩きに加えて不安な気持ちから、益々処置室まで時間がかかった。

「痛くないんですよね?」と先生に聞いてみた。
「チクッて感じかな。だけど、数が多いから今日は半分にしておこうね。残りはまた明日。」と言われた。

鋏でホッチキスの真ん中をパキパキ切って、ひっぱって抜く。

(痛い! やっぱり痛いじゃない。)

ずっと目をぎゅっと閉じたまま、あといくつ? と思いながらじっと我慢。 いくつで半分なのか聞いてなかったことを後悔しながら…



明日、また残りを抜鈎。
明日になるのが怖いなあ。