皆様、こんにちは(^ ^)
本日の鍼灸Q and Aは、「鍼灸の効き方」についてです。
Q-1 鍼灸はどのような効き方をしますか?また副作用などはありますか?
A-1 鍼灸の効き方は厳密にいうと人によって、あるいはその時の状態によって毎回違うので、一概に「こう効きます」と、言えないところがあります。
敏感な人は、治療中や治療直後から体の変化を実感できます。血行の改善や筋肉や組織の緊張を取り除くので、良くしてほしい症状の改善だけでなく、「体が軽くなった」「スッキリした」といった心身の解放感を感じる人も多いです。
もちろん、変化がよくわからない、という方もおられますが、施術者側からみて組織の緊張が緩んでいたり、ツボの状態の変化があれば確実に体に作用しています。
その場合は緩やかに体の変化が進んでいくので、「気づいたら良くなっていた」という場合が多いです。
5年ほど、脳梗塞後遺症の治療で関わらせて頂いている患者さんは、当初飛蚊症(視界に虫が飛んでいるような影が入り込む症状)がひどいと言っていたのですが、だんだんにその話題がなくなり、最近になって「そういえば前、虫が飛んでるように見えにくかったのが全くない。」と、気づいて驚いておりました。そのような感じで、緩やかに変化していくことが多いです。(特に改善したい主だった症状以外の変化は気づきにくいようです)
鍼灸の効果の持続ですが、実感できる範囲としては1〜2週間といったところです。美容鍼灸を受けた方の肌の変化度合いもこのくらいの持続時間とお聞きします(もちろん個人差はあります)
しかしツボの変化を通して整えられた体は自然と正常な方向に向かう力が出てくるようで、1〜2週間以上置いても徐々に体が良い方向に変わってくる方も多いです。
もちろん日々の生活の負荷を受けているので変化のスピードが遅くなったり、別の不具合が出てきたりするので、その都度一度整えることができれば理想的です。
ある患者さんは背中の強い痛みを訴えており、2週間に1回の治療でかなり改善されました。
その後、1年ほど間を置いてこられた時、前と同じ状態に戻ったと言われていたのですが、3週間に1回のペースで2度ほどさせて頂くと、前回とは明らかに早いペースでの改善がみられました。
また別の患者さんはテニスで右腕と首を痛めていたのですが2週に1回程度の治療でだいぶ良くなり、久々に3ヶ月ぶりにお会いしてみると右側は全く痛くなく、代わりに左が痛むと訴えておりました。
そのことを通して、鍼灸は一度受けていると勝手に治る力が出てくるのだと実感致しました。
ですので、「間を置いたら今までの積み重ねがなくなる」といったことはないので、適当な頻度で治療を受けて頂けると、健康維持のお役に立てるかと思います。
鍼灸の副作用についてですが、治っていく過程の中で一時的に悪化したように感じることがあります。(もちろん起きない場合も多いです)
ある患者さんは治療直後(20時頃)から翌朝にかけて胃のあたりが痛くなり、その後何ともなくなりました。その方は最近仕事が忙しく、確実に疲れているはずなのに平気だったそうです。しかし鍼灸治療を受けて胃が痛くなったことから、「本当は疲れてストレスが溜まっているはずなのに緊張して麻痺していたために痛まなかった。鍼灸で緊張が緩んで本来の反応を体に感じることができた。」と話してくださいました。
この方は鍼灸をはじめとした自然療法に理解のある方だったのでこのように受け止めてくださいましたが、薬で症状を止めることに慣れている方にとっては副作用として感じられるかもしれません。
鍼灸をはじめとした自然療法の一時的悪化は治る過程の中で必要なものとして起こる反応です。排泄と同じように捉えて頂ければよいと思います。お腹が痛いけど便が出たらスッキリ治るのと同じで、不快なものを外に出す反応が一時的悪化なのです。
それに対して薬の副作用は、ある一定の効果を出すために体の正常な反応を押さえ込んだりするために、体に負荷がかかっておこります。
なので自然療法は治る過程の中で、薬は現状を維持するために副作用的な反応が起こると理解して頂ければと思います。
もちろん、薬を否定する気は全くありません。それぞれ必要に応じて使い分けることが大切と思います。
自然療法の難しいところは、自分自身と向き合わなくてはいけないことです。病気になった原因を見つめ、現状を変えることがある程度必要になってくるのです。そのためには必要な苦しみも経験しなくてはいけない、というのが自然療法の治癒過程です。「苦あれば楽あり」が、自然療法です。もちろん、現代医学も生活習慣の改善などを通して現状を変える努力をすすめます。薬に頼ると現状を変えず不快な症状のみ抑える、というのが可能になってしまうので、必要な分だけ摂る、というのが薬の正しい使い方のように思います。
それぞれの治療法の良い点と欠点を知りつつ、有効活用して頂きたいと思います(^ ^)
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