この時期のランクルを心配するのには訳がある。
もう9年も前になる。
真っ直ぐ家に帰るのが嫌で、いつも仕事帰りに公園で一休みしてた。
そこでよく見かけた白い猫。
小さくて弱いのか、ガリガリに痩せて、いつもケガを負っていた。
あまりにかわいそうで、いけないとは思いつつ、たまにご飯をあげるようになった。
なつくでもないが、少しずつ距離は近づいてた。
そうしているうちに、その猫の異変に気付いたのだ。
いつもケガしてる…
のではなく、傷が治らないんだと。
すごく悩んだ。
でもその頃にはもう、放ってはおけないほどに情がうつってしまってた。
猫が餌を食べてる間に、無事に保護。
そのまま病院に連れてゆき、血液検査。
案の定、猫エイズとの診断が下され、
もって半年くらいでしょう、と言われた。
ランクルには申し訳ないと思いつつも、連れて帰る事にした。
でも感染しては困るので、かわいそうだが作業場の2階で飼う事に。
物置にはなっていたが、幸いにも一緒に過ごせるくらいのスペースはあった。
その日から、時間の許す限り白猫と過ごそうと、私は作業場に入り浸りとなった。
野良猫だったわりには人なつっこい性格で、甘え上手な白猫は本当に可愛くて、魅了されていった。
一緒に過ごす中で、少しだけだが、病気の子供をもつ母親の辛さがわかった気がする。
余命を宣言された子を見ているのは、本当に辛く苦しいものだ。
それが自分の産んだ子供なら尚更に…。
容態が悪化した時には、そこで寝ていた。
そんなで、ランクルにはすごく寂しい思いをさせてしまった。
その頃はまだランクルも若かったから、よく外で遊んでた。
雪の日に、作業場の前で待っててくれた事があった。
その背中には、うっすら雪が・・・。
本来ならば、この子だけを大切にしなければいけないのに…。
抱きしめて泣いた事もある。
でもやはり、白猫も放っておく事が出来なかった。
何度ももうダメか…
という状態になりながら、9ヶ月も頑張って生きてくれた。
その子が逝ったのが、8月19日。
とにかく暑い夏だった。
余談ながら、
この日は幼くして亡くなった、主人の弟の命日でもあるのだ
しかも、その前年だったかの8月22日には、姑が飼ってたポメラニアンが逝っている。
そんな事があり、この時期はどうも心配でならないのだ。
なんて、真面目に語ってしまった(苦笑)
白にゃんには本当に感謝しているの。
最期まで諦めずに頑張って生きてくれたから。
弱っちい自分が情けなく感じてね。
その事を、命を持って教えてくれた気がします。
白たん、ありがとね(*^_^*)