“水中1.4ジオキサン”セミナー【備忘録】その1
“水中1.4ジオキサン” セミナー【備忘録】その1
“水中1.4ジオキサン” 分解菌には、大きく分けると二つの種類に分けられる。その二つの種類とは、共代謝分解といわれるものと、代謝(資化)分解というもの。この、二つのタイプの分解が報告されています。共代謝分解というのは、一次基質である、ある物質の分解酵素が、二次基質である他の物質を分解する反応のこと。二次基質は、一次基質の分解酵素を誘導しないため、二次基質のみが存在する場合は、効率的な分解は起こらない。共代謝分解は、一般的には、一次基質の分解酵素の特異性が低いために生じる。また、一次基質と、二次基質の間では、分解阻害が生じる。
日立プラントテクノロジーでは、業界初の“水中1.4ジオキサン” 生物処理システムをつくりだした。それは、大阪大学で、従来困難とされていたジオキサンを分解する微生物の単離・培養に成功し、その高活性“水中1.4ジオキサン” 分解菌を活用するシステム。日立プラントテクノロジーでは、分解菌を高分子ゲル内部に維持すると、ジオキサンは内部へ浸透し、分解して、固定化するというシステムをつくりだした。今まで知られていた通常のジオキサン分解菌では、分解速度が低く、実用的な分解能力のあるものはない。業界初の、包括固定化した生物処理で、ジオキサンを99%除去できる。また、大規模オゾナイザーの導入が不要になる。
■記事の元となったプログラム内容
“水中1.4ジオキサン”の新基準の動向と低コスト除去・処理技術
http://www.megaseminar.jp/2010/ms18a/20100929.html
第1部 1.4ジオキサン基準化の動向と今後の見通し
環境省中央環境審議会水環境部会環境基準(健康項目)専門委員会委員長 須藤 隆一氏
生態工学研究所代表埼玉県環境科学国際センター総長
東北大学大学院工学研究科客員教授 理学博士
・1.4ジオキサンの特性と基準化の動向
・1.4ジオキサン基準の今後の見通し
第2部 水環境における1.4ジオキサン汚染の実態・リスク評価と対策
(独)産業技術総合研究所安全科学研究部門 牧野 良次氏
持続可能性ガバナンスグループ研究員 経済学博士
・水環境における1.4ジオキサン汚染の実態
・1.4ジオキサンのリスク評価
・リスク評価からみた1.4ジオキサンの対策のポイント
第3部 1.4ジオキサン分解菌の特徴とその活用
大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻助教 博士(工学) 清 和成氏
・1.4ジオキサン分解菌の特徴と取り扱い方
・1.4ジオキサン分解菌による水中1.4ジオキサン除去
第4部 1.4ジオキサン分解菌の固定化と適用例
(株)日立プラントテクノロジー研究開発本部松戸研究所 井坂 和一氏
水環境システム部研究員 工学博士
・1.4ジオキサン分解菌の固定化技術
・1.4ジオキサンの分解能力
・連続処理系における処理濃度、処理速度
・生物処理の利点と適用条件について
第5部 活性炭処理法による1.4ジオキサン対策
大阪市立工業研究所環境技術研究部研究主任 福原 知子氏
・活性炭吸着のメカニズム
・水中1.4ジオキサンの活性炭 吸着特性
・活性炭による水中 1.4ジオキサン対策の考え方
・活性炭の注意点とその対策
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