植物工場システムセミナー【備忘録】その4 | megaseminarのブログ

植物工場システムセミナー【備忘録】その4

植物工場 システムセミナー【備忘録】その4


植物工場 に参入するには、国の補助金の影響等で、様々な業種が必要です。にもかかわらず、メジャーなマーケットになっていないのは、原因のひとつとして消費者の植物工場野菜に対する抵抗があります。


植物工場関連の施設設備、機器にも多くの企業が参入してきています。現在が建設ラッシュで、今後は横ばいになり、建て替え中心のマーケットになっていくだろうとのことです。
 

植物工場 課題としては、高コストフォロー体制にやや不安、技術が乱立等をあげられていました。また、日本のの植物工場は、回転率を上げることに注力してきたため、付加価値コストといった面で、多くの課題が残っているそうです。今後は施設を売る側も、エンドユーザーのマーケティングを支援しないと厳しいとのことです。


初期の海外の植物工場は、イメージ先行で工場をつくって失敗した。

植物工場は施設、装置が本質ではなく、農作物を大量に作ることが本質

まともに動いている人工光植物工場はほとんどない

コストからシステム的に考える
日本の園芸施設の面積は施設は減っている
オランダでもへっている。
オランダのトマトはあまり美味しくない。

問題点
組織間のつながりがない
生産現場と研究部門、生産と流通販売に隔たりがある。

継続性が無い
失敗が封印され、過去の経験が活かされない

規格化されていない
情報化されていない

植物工場 生産施設の環境制御の目的
省力化、省エネ化、知能化、pdca(plan, check, do, action)サイクルによる改善

マイコン環境制御システム失敗の原因は施設の規模が小さいこと
導入効果のある面積は3000-5000m2以上と言われている

環境制御システムの選定活用法
外環境の変化をいかにマイルドにするか
植物工場 における施設園芸は二酸化炭素排出


人口増加と食料不足、農家の高齢化に加えて、中国冷凍ギョーザ事件以降、消費者の考え方が安ければいいから変わり、第三次植物工場ブームがやってきました。

植物工場 の植物の光合成には光の400ー700nmの波長しか使っていません。また、成長段階によって、適した色調が違います。植物の必要な波長だけを照射することができれば光合成の効率があがります。LEDは光の波長を変えることができ、植物の成長に必要な波長を網羅した、「光合成補光植物栽培LED照明器」では、太陽光を凌ぐ栽培実力を証明したそうです。


このようなアグリフォトニクスといわれる分野は、低環境負荷での食料の安定供給を実現させるもので、キーストーンテクノロジーは各種LED照明関連製品の開発販売により、植物工場事業のNO.1企業を目指すとのことです。


植物工場 の施設、資材の一般的な殺菌にはホルマリンや次亜塩素酸カルシウム等が使われています。一方、培養液オゾン次亜塩素酸処理金属イオンろ過紫外線等の方法が実践されていますが、効果、経済性の面で課題が残っています。

オゾンはヨーロッパでは水道水の殺菌に使われていますが、培養液中の拡散率が悪い等の欠点があります。このオゾンをマイクロバブルにすると、安定性と処理効率が飛躍的に高まったとのことです。溶存オゾン量が上がり、フザリウム菌もなんぷ病菌にも効果があったそうです。ちなみに、病原菌によってオゾン耐性がちがうので、オゾン濃度は菌によって調整が必要とのことでした。


留意点としては、作業環境中のオゾン濃度は0.1ppm以下と決められていてること、廃オゾン処理は絶対必要(人命にかかわるので)、肥料成分の酸化による組成変化ということです。


■記事の元となったプログラム内容

植物工場システム”(機器・設備・施設)の最新動向とビジネスチャンス

http://www.megaseminar.jp/2010/ms16c/20100930.html


日時:2010年09月30日(木) 09:30~17:00
講師:下記参照


第1部 植物工場における機器・設備・施設の最新動向とビジネスチャンス
(株)日本総合研究所社会・産業デザイン事業部 山本 大介氏   
食農イノベーショングループマネージャー

 ・植物工場におけるビジネスマーケットの現状と今後の見通し
 ・植物工場の事業採算性からみた機器・設備・施設の選定法


第2部 植物工場における環境制御技術・システムの選定法
東海大学開発工学部教授 博士(学術) 星 岳彦氏   


 ・植物工場における環境制御のポイント
 ・植物工場における環境制御システムの特徴と開発動向
 ・植物工場における環境制御システムの選定・活用法


第3部 植物工場における照明技術・システムの選定法
(株)キーストーンテクノロジー最高経営責任者(CEO) 岡崎 聖一氏    
(社)照明学会認定「照明士」


 ・植物はどのように光を利用しているのか
 ・植物栽培に利用可能な光源の特性と開発動向
 ・目的・状況に合った光源選定のポイント


第4部植物工場”における殺菌システムの選定法
明治大学農学部農学科教授 農学博士 玉置 雅彦氏   


 ・植物工場における病害虫問題の実態と対策のポイント
 ・マイクロバブル発生装置を利用した病原菌殺菌の実際


第5部 高効率型植物工場システムの開発事例
MKVドリーム(株)生産・技術部開発センター技術顧問 岡部 勝美氏   


 ・植物工場システムに求められる条件
 ・植物工場システムを構成する要素技術とその特徴
 ・高効率型植物工場システムの開発事例


第6部 省エネルギー型“植物工場システム”の開発事例
豊橋技術科学大学先端農業・バイオリサーチセンター准教授 博士(農学) 岩崎 泰永氏   


 ・植物工場における自然エネルギー利用のポイント
 ・ヒートポンプと地下蓄熱タンクの組み合わせ

※その他の植物工場(システム)関連セミナーはこちら
海外における“植物工場システム”の最新動向とビジネスチャンス
http://www.megaseminar.jp/2010/ms16c/20100927.html

海外における“植物工場システム”の具体的戦略
http://www.megaseminar.jp/2010/ms16c/20100928.html

“植物工場システム”(機器・設備・施設)の新規参入における具体的戦略
http://www.megaseminar.jp/2010/ms16c/20100929.html

“小型植物工場ビジネス”2010
http://www.megaseminar.jp/2010/ms16c/20101001.html
 



■関連テキストのご案内
植物工場ビジネス2010の書籍
http://www.mega-books.jp/text/gappon_ag_201007.html