桜の花と言えば、普通はピンク色、でも私の好きな御衣黄(ぎょいこう)桜薄緑色です。

 

小金井公園とか国分寺の日立中央研究所などで見られます。

 

(矢川上公園にも咲いていると、あるクラスで紹介しましたが、もしかしたらこれは御衣黄桜ではなく鬱金(うこん)桜かもしれません)

 

   

     (↑矢川上公園の桜↑)

 

      

       (↑咲き終わりには薄桃色に変わる↑)

 

桜が散った今、街を見渡せば黄緑、薄緑、濃緑が溢れ、まるで若葉青葉が笑っているかのような若い季節が訪れています

クローバー照れクローバー

 

日本語の「」の色の定義を引いてみると、<青と黄の間の色、草木の葉のような色>とありますブルーハートグリーンハートイエローハート

 

但し、遥か昔の古代日本語にはクロ、シロ、アオ、アカの色名しかなかったそうで、だから<青田(稲が成長して青々とした田んぼ/未だ実らない田んぼ)>とか<青葉>とか<青信号>などと緑色のものが青で表現されるようになったとか?

 

(信号は現代にできたものなのにとちょっと不思議ですが?)

 

そして、英語の green は<The color of grass or leaves=草や葉の色>と定義され、日本語と同じ。

 

だから、芝生も greenゴルフ

 

*The grass is greener on the other side of the fence. 

<隣の芝生は青く見える>

なんて諺も思い浮かびます。

 

green が形容詞として用いられると、

*being young and lacking experience (若い、未熟な) 

*unripe(熟していない)

*a person of a pale color (蒼白な人)

*a person of being ill/going to vomit 病的な/吐きそうな人)

等の意味になり、あまり芳しくないもの。

 

そうそう、green with envy (嫉妬でざめた)なんて表現もありますね滝汗

 

でも英語の green にはいい意味もあり、

green fingers/ green thumbと言えば<園芸が上手い人クローバーgreen man と言えば<緑のおじさん(横断歩道で歩行者を守っている人)女の子男の子

Green Party は<環境保護政党>霧 

green light は<信号の青、転じてゴーサイン

などどれも良いイメージ宝石緑宝石緑宝石緑

 

そしてgreen と言えば、最近では緑黄色野菜の事も指し、

*Eat more green for your health! 

なんて勧められたりもしますサラダサラダ

 

ところで、シェークスピアの戯曲「アントニーとクレオパトラ」にはこんなセリフがあるそうです王冠1王冠2

 

*They were my salad days, when I was green in judgement.

<それは私の思慮分別が未熟だった若い日々のこと>

     註:salad days=世間知らずの青春時代 

 

日本語では若い頃は青い春で「青春」、英語では「サラダの日々」とか「緑だった頃」・・・

 

そういえば、あの頃は<青二才><青臭い>なんて言われたりもして汗あせる汗

 

ま、青にしろ green にしろ、どちらも遥か遠き日々ですが

音譜ドキドキ音譜

 

 

 

日本人の多くは<太陽は赤い>ととらえている、と先回このブログに書きましたが、では月はどうでしょう新月満月

 

多分多くの日本人が<月は黄色い>と考えているのではないでしょうかお月様

 

 

     (黄色と白のチューリップ㏌昭和記念公園)

 

一方で(これも「日本語と外国語」の著書よりの拝借ですが)

 

太陽が黄色の文化では月の色は白、が普通>だそうです新月

 

そういえば、アメリカ人ゲスト講師のK先生も月は白いと答えていたし、

 

エリックカールの A Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)の絵本でも同様、

 

葉っぱの上で眠る卵をやさしく見守っているのは白い月新月

 

その卵が孵り、生まれたあおむしをにっこり迎えるのは黄色い太陽でした晴れ

 

そして、同著に依れば、灼熱の太陽を呪わしく思う国の人々が崇めるのはお月様

 

日が沈み涼しくなった夜空に浮かぶ月こそ美であり救いであり希望だそうです。

 

だから国旗には月、特に三日月が重用されている、そしてその月の色は?なんとほぼ白えーん

 

黄色い月はマレーシアの国旗くらい、ですお月様

 

多分、その人たちは黄色にあまりよいイメージを持っていないのでしょう。

 

月の色を黄色とする日本人にとって、黄色のイメージは悪くはありません。

 

大判小判の山吹色¥ 幸せの黄色いハンカチTシャツなどなど。

(黄色い声とかくちばしとかよくないイメージもありますが)

 

でも、 yellowという英語を辞書で引くと、

 

the color of lemons or butter(レモンかバターの色)という説明の後に

 

an offensive word used to describe the light brown skin or people from some East Asian countries (東アジア出身の薄茶色の肌の人々を描くのに用いられる攻撃的な言葉)

 

 easily frightened/ coward (怖がりやすい/臆病)とか 

 

耳心地の悪い説明がされていることに心が痛みますショボーン

 

ところで、太陽と違って月は肉眼で観察することができますよね目

 

昨夜も外に出て夜空の月が実際に何色に見えるか確かめてみましたが、やっぱり私には黄色に見えました星空お月様星空

 

本物の月は土色?またはネズミ色ねずみ?なんでしょうから、黄色でも白でもどっちでもいい話なんですけど・・・あせるあせる

 

 

今週、昭和記念公園では遅ればせの桜とチューリップの競演が見られます。

 

色とりどりののチューリップがきれいですチューリップ黄チューリップ赤チューリップ紫チューリップピンクチューリップオレンジ

 

中でも真っ赤なチューリップが目を引きますチューリップチューリップ

 

先週の続きですが、文化による色のイメージの違いと言えば、

「日本語と外国語」(鈴木孝夫著:岩波新書)を読んでいたら、アメリカ、フランス、ドイツなど西ヨーロッパ言語圏では

太陽の色は赤(red)ではなく黄色(yellow)だと考えられていると書いてありました晴れ晴れ

 

青い目で見るから赤の概念が違うはてなマークはてなマーク

 

いえいえ、オックスフォードやロングマンの辞書には red=-the color of blood or fire メラメラと定義され、広辞苑には赤=血のような色、と定義されているので、青い目、黒い目による違いではないでしょう目目

 

では日本とは緯度が違うから違う色に見える地球

 

いえいえ、西ヨーロッパと同じような緯度のロシアやポーランドなど東欧スラブ語圏では<太陽は赤い>と言われているそうなので、それもないでしょう。

 

最近のレッスンでアメリカ人講師のK女史に尋ねると「肉眼では見えないわ、敢えて言うなら白(white)か黄色かしら?」とキラキラキラキラ

 

一方、日本人なら誰に聞いてもほぼ「太陽は赤い」と答えるでしょう女の子男の子女の子

 

日の丸の赤日本、真っ赤な太陽晴れという歌の歌詞などなど音譜

 

日本人の場合は(たとえ朝陽や夕陽がオレンジ色とか橙色に見えても)<太陽は赤い色>という文化や慣習による固定観念に縛られているのかもしれません。

 

 

余談ですが、「太陽」の持つイメージの違いについても同著に述べられていました本本

 

ある食品会社が赤い日の出マークのついた缶詰をアラブ諸国に輸出して売ろうとしたらちっとも売れない。何故売れないか調査したら太陽印のマークが良くなかったそうです叫び叫び

 

彼の地の人々にとって、太陽は自然の恵みを与えてくれる有難い存在ではなく、灼熱地獄と砂漠での死を思い起こさせる呪わしい存在だったそうで、

 

食品の広告に真っ赤に燃える太陽はとんでもないマイナスイメージダウンダウン

 

折角美味しい鮭缶も売れるわけなかった、とか汗あせる汗

 

やはり異文化による認識の違いを知っておくことに損はないでしょうチョキチョキ