■ - - マスメディア情報DBを作る


 媒体別のマスメディアの傾向を掴んだら、具体的にあなたの企業のマスコミP R 戦略にマッチしたコンタクトリストを構築します。D M なんかだと、顧客データベースや顧客リストの役割に該当するものですね。


 あなたの企業がマスメディアに発表する企画内容に合わせて、ターゲットメディアは随時変更してゆかねばなりませんが( P R 戦略のターゲットオーディエンスとしての読者、視聴者は常に同じだとしても、あるキ
ャンペーンでは新聞社、別のキャンペーンはよりビジュアルを重視した雑誌やT V 番組がふさわしいといったように、その時々で判断をする必要があるというわけです) 、ここではとりあえず、総合的なマスメディア
情報リストの作り方をご説明いたします。マスコミ情報リストを作る方法は3つあります。


1. 外部からマスコミリストを購入する
2. 図書館等で参考となる書籍を探す
3. 自分でマスコミリストを作り上げる



■1. 外部から購入する

 インターネットを検索すると、マスコミF A X リストを販売している業者が見つかります。それらをベースにして、自社にマッチしたマスコミリストを作成していくわけです。外部から購入したリストの問題点は、「F A X 番号の間違い」や「そもそもF A X 番号が古く不通である」というケースがあまりにも多いことです。私も幾つか外部のリストを購入した経験がありますが、おそらく素人さんがマスコミ電話帳等を利用してF A X 番号を調べたのでしょう。兎に角、間違いが多すぎて使い物にならなかった経験がありますし、当然、リリース受信許諾など全くもらっておりませんでした。間違いF A X がマスコミとはまったく関係ない一般のお宅に届いてしまい、苦情の原因になったこともあります。


外部からリストを購入したい方は、くれぐれも掲載されているF A X番号を全て鵜呑みにせず、1 つ1 つ自分で確かめてみる必要があることを忘れないで下さい。



■2. 図書館・書店で参考となる書籍を探す

 図書館等にもマスコミ情報が満載の書籍がおいてある場合が結構あります。ただ残念なのは、これらの書籍にはF A X 番号が記載されていないケースがほとんどです( 記載されているものもありますが、会
社の代表F A X 番号だったりして、記事を作る現場までF A X が届かないのです) 。


 あくまでも「会社名」「住所」「電話」「取扱い媒体名」等のデータベースの基本情報を取り入れるために使用し、具体的なF A X 番号は1件1件電話で調べるしかありません。以下、その際に参考になる資料をピックアップしておきます。




◆マスコミ電話帳(宣伝会議)

マスコミ電話帳



 毎年ゴールデンウィークの頃に発刊されます。マスコミ業界では必須のアイテムです。私もT V 番組制作時代、よく他社連絡先の検索に使用していました。人気タレント、スポーツ選手、俳優、作家などマスコミ界の話題の人から、公共機関、イベントホール、アミューズメントスポットまで約2万件を掲載しています。1 でご紹介したような、インターネットなどで出回っているマスコミF A X リストはこの書籍をもとに作られたものが圧倒的に多いですね。



◆日本マスコミ総覧(文化通信社)


マスコミ電話帳

 マスコミ専門業界紙を発行している文化通信社が、2 年に1 度発行するマスメディアの専門書であり、国内4 0 0 0 社以上ものマスメディア及び関連会社のデータが記録されております。弊社のデータベース
を作る際も、かなり中心となった基礎情報本です。



◆PR手帳(日本パブリックリレーションズ協会)


PR手帳

 M B C のようなマスメディアリレーションズ専門のP R 会社なら、ほぼ必ず所有している冊子です。F A X 番号は載っていませんが、ジャンル別に媒体が分類されていたり、新聞社の部署名まで細かく出ていた
りして非常に助かります( 部署名は社によってことなるので、宛名を出すときに非常に苦慮する部分なのです) 。



◆ 「専門新聞要覧」 社団法人日本専門新聞協会



 毎年発行される専門新聞に関する冊子です。同社団法人の加盟社の事業内容を紹介し、諸官庁、国立図書館、各種団体、企業などに配布して、専門新聞をP R しています。加盟社のデータベース検索がオンラインで可能です。



◆ 「雑誌新聞総カタログ」 メディア・リサーチ・センター㈱


マスコミ電話帳



 新聞・雑誌などの定期刊行物に関する詳細情報を2 万件以上集録しています。誌面内容・特色から広告料金まで網羅しています。



◆ 「月刊メディア・データ」 メディア・リサーチ・センター株式会社


マスコミ電話帳




 1. 一般雑誌版 2. 一般新聞・電波版 3. 業界・専門版、に分かれています。広告料金を半年1 度の調査でアップデートしていますが、メディアの発信・発行元調査にも使用できます。これも我々のような事業を営む者にはマストアイテムの1つです。



◆ 「全国テレビプロダクションベスト1 0 0社」 東急エージェンシー

PR手帳



 T V 局の番組のほとんどが外部の制作会社( プロダクション) に外注に出されていることには既に触れましたが、その制作会社についての詳細を説明したのが本書です。制作している番組の傾向もしっかり
と載っているので、日本中に多数存在するプロダクションのどこにコンタクトを取ってよいのかお悩みの場合、非常に重宝する一冊です。


◆ 「メディアアクセスガイド」 現代人文社

PR手帳



 元々はフリーランスライターの方々が、自分の企画を売り込む先を見つけるために作られた書籍で、雑誌が中心の紹介になっています。( 推測の域を出ていませんが) 編集方針などが載っていますので、P R
戦略を行う際の参考になります。弊社でよく使用する書籍の中から幾つかを挙げさせていただきましたが、これらの書籍からマスメディアに関する情報を抽出し、御社ならではのマスコミデータベースを作ることが必要です。




 これら以外にも、マスコミ志望大学生向の就職関連情報紙などにも、メディアに関する情報が多数載っていますので要チェックです。


 ちなみに、F A X 番号は、メディアに直接電話をして地道に調べるしかありません。「報道用資料を送付したいので、F A X によるリリースの配信許可をいただけませんでしょうか?」と電話口でお願いするだけで
O K です。普通に専用F A X 番号を教えていただけるはずです( これによって、リリースの受信許諾を頂けたというわけですね) 。マスメディアによってはプレスリリースの内容を詳しく問いただしてくる所もありますが、ほとんどのメディアは普通に番号を教えてくれます。



■3. 自分でマスメディアリストを作る

 2 の応用編になりますが、書籍を参考にしたり、既に知り合いになっているマスメディア関連勤務の方々の名刺等から、オリジナルのデータベースを1から作り上げたりする方法です。D M の世界ですと「ハウ
スリスト」と呼ばれるものですね。


 このような自社オリジナルマスメディアリストを、数々のP R 戦略をこなしていくにしたがって、大きく育てていくことが非常に重要です。苦労して出来上がったリストは、御社の顧客リストと同等の価値を持ち、ライバル他社の真似が出来ないものになるでしょう。当然、社外秘情報としての扱いが必要です。


 出来ることならば地道に自社ならではのマスコミDBを作り上げていきたいものです。



■ - - 実際のマスメディア情報リスト( データベース) の作り方


 マスメディア情報リスト( データベース) は、マイクロソフトエクセルやアクセス、またはファイルメーカーなどのP C アプリケーションソフトを利用して作成します。実際はどのアプリケーションソフトを利用しても同じですので、あなたの会社で既に使用しているものを活用すればよいでしょう。


 前項のような書籍・情報ソースを入手したら、まずは抽出する情報項目を選択します。最低限でも



􀂾 「マスコミ企業名」(例:文藝春秋社)
􀂾 「媒体名」(例: 週刊文春)
􀂾 「媒体種類」(例: 雑誌)
􀂾 「電話」( 例: 0 3 - 0 0 0 - 0 0 0 )
􀂾 「F A X 」( 例: 0 3 - 0 0 0 - 0 0 0 )

􀂾 「E メール」( 例: x x x @ x x x . c o m )


が必要でしょう。



 「媒体種類」の項目に関してはかなり細かく分けて整理することをおすすめいたします。マスメディアリストの載った書籍を参考にすると、どうしてもあなたご自身は見たこと無いようなマイナーなマスメディア企業・媒体もリストに含めざるを得ません。 後から「これってどんな会社でどんな媒体をだしているのだっけ?」と混乱しないように、なるべく早い段階で会社概要を整理しておくのです。


 この段階でメディアリストの細かな整理をしておくのは、関係ない内容のプレスリリースをメディアの送るのを防ぐためでもあります。媒体種類の項目の分け方は、まず「新聞、T V 、雑誌、ラジオ、W E B 、その他( 官公庁、商工会等団体、アナリスト、フリーライター、友人など) 」という大分類で区分けするのが一般的です。


 続いて、それぞれの大項目を「全国紙、地方紙、業界紙( 新聞の場合) 」と言ったような中項目で分割してゆきます。あまりに細かすぎるジャンル分けはデータベースのメンテナンス作業が大変になるので避けます。必要ならばP R 戦略の経験を重ねるとともに、後で細分化を行ってゆけばよいのです。この段階では大まかな中分類程度でとどめておきましょう。


メディアDB例



 特定のT V 番組をターゲットにする場合は、


􀂾 番組名( 例:報道S T A T I O N
􀂾 司会者( 例: 古館伊知朗氏)
􀂾 プロデューサー名( 例: チーフP ○ ○ ○ 氏)
􀂾 放送時間帯( 例: 月- 金2 1 : 5 4 ~ )
􀂾 制作会社( 例:古館プロジェクト)
􀂾 主なコーナー名



 などの項目を調べる必要が出てくるでしょう。プロデューサー名は番組終了後のエンディングテロップで流されるため、ターゲットの番組をビデオ録画しておいてテロップを調査します。ちなみに、最近ではパソコン
のハードディスクレコーダーを利用することで、同時間に複数の番組を一斉に録画することができるので便利ですね。


 雑誌・新聞社がターゲットの場合は、担当記者名を知っておくことがベストですが、必ずしも記事が記名制をとっていない場合がしばしばありますので、そこまで手間をかける時間はなかなか無いと思います。ですから、担当記者名まではそれほど気にしないでよいでしょう( もちろん担当記者名を知っているのに越したことは無いですが、頻繁な転勤、配置換え等を考慮するとデータベースの維持が難しくなってきます) 。



■ - - データベースは生もの、定期的な維持管理は欠かさない


 折角作ったマスコミ情報リストですが、一定期間放っておくと次第に情報が腐り始めます。電話番号やF A X は変更されることもあるし、社屋の住所だって引っ越しで変更される事があります。担当者まで調べ上げている場合は2~3 年に1 度の人事異動も考慮にいれなければなりませんのでかなり大変です。


 メディアによっては、担当者のE メールやU R L 等を変更することは、編集部移動などのような物理的な引越しよりもずっと頻繁です。ですから、毎年( 理想は3 ヶ月に1 度) データベースをアップデートさせる作
業が必要になります(実はこれが大変に面倒くさい)。


 実は、ターゲットメディアのデータベースは最初に作成するときよりも、この定期的なメンテナンスが何十倍も面倒なのです。これはやってみたものでしかわからないかもしれません( おそらくこの本を読んだあなたも、マスコミP R 戦略を実施するならば、すぐにでも私たちと同じ苦労体験をするはずです・・・) 。ちなみに、弊社では常時2 5 0 0 件前後のアクティブなマスメディアリストを保有しております。



 どのようにデータベースの更新を行っているかというと、単純に大勢のバイトを雇い、人海戦術でF A X 番号、E メール番号、電話番号、新しく出来たメディア、休刊・廃刊となったメディア、担当者の異動先、転職先等をしらみつぶしに電話で調べていきます。面倒ですよね? でもこれ以外に方法が無いのも事実です。もしも、あなたの自作データベースの維持管理が負担になり始めたらどうすればよいのか?そのときはマスコミP R 戦略の作業を外部にアウトソーシングするベストタイミングなのかもしれません。



■ - - マスメディア以外にもプレスリリースを送ることの重要性


 プレスリリースはマスメディアだけに送るものとも限りません。例えば、商工会などの団体、個人、官公庁、友人、助けになってくれる個人全員にプレスリリースをF A X することで、ひょんなところから問い合わ
せを頂いたり、なにかしらの紙媒体に掲載されたりすることがあります。


 弊社のクライアントの中では、メディアに配信したプレスリリースを、お取引先にも同じように毎回配信することで、直接受注や信頼性の向上に役立てている企業も数多く存在します。








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