ゆく猫くる猫

ゆく猫くる猫

一般社団法人ランコントレ ミグノンから合宿に来て卒業してゆく猫たちのかんさつ日記です。

一期生 もさもさ兄弟 '11.9.27 ~'11.12.11
二期生 シャムミックス姉妹 '11.12.11 ~'12.4.28
三期生 白黒キャッツ '12.04.15 下宿開始~

Amebaでブログを始めよう!
別れは思ってたよりつらかった




9月8日、譲渡会へ行くときのように、6時くらいに起きて一度猫のお世話。

姫はこの部屋から出してくれと文句を言い、殿下はケージの隅でひっそりしている。これはいつも通り。


 
ごはんを食べることに集中してもらうために、部屋を後にする。
 
 
 
1時間経っても、なんだか、準備をする気になれず・・・8時半頃ようやく猫部屋に戻り、二匹を捕まえようと部屋を見回した。

 
姫はキャットタワーの端っこで震えているし、やっぱり何かを察知していた^^;
 
 
普段通りの態度だったはずだし、キャリーも見せていないのに、でだろう。


 
転勤が決まってから毎晩のように、ふたりをとても愛していること8日の朝にミグノンへ帰ることを伝えていたから、「どこかへ連れて行かれる」 って、身構えていたのかな??



 
 
姫や殿下のこういう警戒心の強さや察しの良さがあの過酷な環境で生き抜くために必要だった能力なんだろうか。
 
だとしたら、そのことにもう少し早く気づけていたら、私は彼らのその気質を、能力を、今よりもっともっと愛したとおもう。
 
 
 
 
姫は怯えていた割に、すんなり捕まえられた。
腕の中で小さくなってふるえていたけれど。
 
最近は控えめにゴロゴロいって腕を回してくれていたのに、既に姫を遠くに感じた。
 
 
殿下は、初めての本格的な捕獲。
前は殿下の気持ちを優先してあきらめたけど、今回は本気のやつ。
 
 
殿下が許してくれるときはちょっとだけ触れたけれど、今回は噛まれる危険があったから、革手袋をはめた。
だから、殿下の感触は分からなかった。
 
洗濯ネットをまずかけて、殿下の首根っこをつかまえようとしたら、手袋の上から、すこしだけつよく、かまれた。
 
10分くらいで殿下もキャリーの中に入れることが出来た。
殿下は一言もしゃべらなかった。
 
 
 
9時過ぎに動物病院へ向けて出発。
こういう日に限って道は空いているし、予定時刻通りに動物病院へ到着し、用事を終わらせて猫シェルターへ向かう。
 
転勤が決まってから何度も想像して、何度も同じ気持ちを味わったけれど、想像していたよりももっと胸が苦しい。
 
もさもさ兄弟、シャムミックス姉妹を新しい家族に送り届けて、それは新しい門出の、旅立ちの日だったはずで、別れることは同じなのに、この気持ちはなんだろう?
 
 
パーキングから猫シェルターまで雲の中を歩くようで、到着したら呼び鈴をならし、ボランティアさん達に迎入れてもらった。

 
シェルターには優しいお姉さん達と沢山の猫の仲間達、十分なごはん、清潔な布やトイレがあって、申し分のない環境だった。

 
小さな子猫たちの合唱と、手際よく動く女性達の小さな足音、古びた日本家屋の、優しげな雰囲気にだんだん現実に引き戻されて、葉が詰まってうまくしゃべれず、Hさんを困らせてしまった。
 

 
うちのよりもずっと大きなケージを新しいお部屋にもらい、落ち着けるように大きく真っ白いタオルをその上からかけてもらった。殿下と姫はそのすき間から、こちらをみていた。

 
申し訳ない気持ちでいっぱいで、うまく目を合わせられなかった。。。

{D1F773D0-9334-4A80-89B4-D1AD0AEEE899:01}


ゆるしてね、殿下、姫。
 


 

 
これからも沢山の家族のいない動物たちが、素敵な家族を見つけて、みんな幸せになれますように。

思わぬ形で活動を終えてしまったけれど、またいつか動物に関わっていきたいです。