40代半ばの大腸がん闘病日記 -7ページ目

40代半ばの大腸がん闘病日記

40代半ばの2017年3月、大腸がん宣告され4月に摘出。程なくして肝臓転移が発覚、8月に摘出。ステージⅣ。
バタバタと始まった闘病生活の記録をしたく、ブログを始めました。
皆さま、どうぞ宜しくお願いしますm(._.)m

今日は酸素マスクの体験談。

 

私の理解では、

手術後、低下する呼吸機能のサポート、体力回復を促進するため、酸素吸入が行われます。

 

私も2回の手術とも、手術室から出る時点で酸素マスクが付けられていました。

この酸素マスク。暫くすると厄介な存在になります。

それは、口の渇き。酸素マスクを付け、口呼吸をしようものなら、口の中はカラカラ。

自由に水分補給も出来ないことから、私にとっては結構苦痛でした。特に1回目の手術では。

 

1回目の手術では、

手術後、明け方まで酸素マスクを付けていたと記憶しています。

従って、明け方までは口の渇きとの戦い。大袈裟かもしれませんが。

途中、口の渇きを癒すため、看護師さんが水を口に含ませてくれました。

飲むことは出来ないので、口に水を含んだのち、顔を横向きにして、器にだらりと出します。

一時は、落ち着くのですが、程無くして口は渇きます。

 

口を閉じ鼻呼吸にすると多少は楽になるのですが、無意識になると口呼吸になってしまい、口が渇く。

この繰り返しだったことを覚えています。

 

一方、2回目の手術では、ちょっと状況が違いました。

当然、最初は酸素マスクからスタート。

手術室から高度治療室(HCU)に移動してから暫くすると、口の中が渇き始めます。

そして、前回同様、口の中に水を含ませることもしました。

 

転機が訪れたのは、術後3時間ぐらいだったでしょうか。

何度か、口を潤していただいた後、看護師さんから

「血中酸素濃度も安定しているので、マスクから鼻のタイプに変えてみましょうか? 口の渇きが減りますので」。予想も無しなかった問いかけに、思わず「はい!」。

 

酸素供給量を減らしたうえで、鼻の穴に挿入するタイプに変わりました。

結果として、口の渇きが無くなり、とても楽になりました。

前回もこれに変えてくれたら良かったなぁ、というのが正直な気持ち。

 

ただ、個人差もあるようです。

HCUでお隣にいた方は、鼻から空気が入る感じが苦手だったようで、マスクタイプに戻してもらっていました。

 

酸素吸入も選択肢があることを知った出来事でした。

 

 


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4月に大腸がん切除、8月に肝臓転移がん切除を行いましたが、

何れの手術においても、全身麻酔に加え硬膜外麻酔が施されました。

 

患者にとって、硬膜外麻酔は手術後の痛みを緩和するための大事なツールかなと思っています。

私の場合、腹腔鏡手術であったことに加え、硬膜外麻酔を使用していたことで、

傷口の痛みで寝ることが出来ない、といった症状も無く過ごすことができました。

 

硬膜外麻酔のタンクは、背中から伸びる管で繋がっていることから、

寝る時は枕元に、歩くときは首からぶら下げる、といった相棒のような存在。

また、痛みが強くなった場合には、麻酔液増量ボタンを押すことで痛みが緩和します。

なかなかの優れものです。

 

この麻酔。病院によって使用方法に差があることも体験しました。

大腸切除した病院では、痛みを感じたら自分でボタンを押す。

一方、肝臓切除した病院では、ナースコールをして看護師さんにボタンを押してもらう。

 

結果として、大腸の時は5回くらいボタンを押し、肝臓の時は1回でした。

また、麻酔の使用時間ですが、大腸の時はタンクの残量がゼロになるまで使用していたので約96時間。

肝臓の時は、途中でカテーテルが抜けてしまうトラブルがあったために短めの約52時間でした。

抜けた原因は、ベット上で、ずり上がろうとする動作を繰り返したためのようです。

調子に乗って動きすぎたとちょっと反省。

抜けたと聞いた瞬間から、痛みが襲いかかってくるのでは?と不安に駆られましたが、

幸い、痛みも出ることもなく過ごすことが出来ました。

 

患者にとってありがたい麻酔ですが、もちろん、神経麻痺等のリスクも伴います。

そのため、私の場合、手術前日に麻酔科の先生からリスク等の説明を受け、同意書にサインをしています。

 

硬膜外麻酔の設置は、手術台の上で行われます。

肩幅よりちょっと広めの手術台に仰向けになるように乗り、心電計等をセット。

その後、横向きになり、おへそを見るように背中をギューッと丸める。

 

この姿勢が出来ると、麻酔のセットに取り掛かります。

手順1)背骨を触られ、針を刺す位置を探される。

  ⇒今回は、大腸の時よりも、背骨2~3個分ぐらい上の所のようです。

手順2)位置が決まったら、背中に「の」の字を書くように消毒剤を塗布。

手順3)穴が開いたシートを背中に貼られる。

手順4)局所麻酔の注射を刺される。

  ⇒ちょっと痛い。麻酔を注入しながら、徐々に深い位置まで差し込む感じ。

手順5)麻酔が効いたら、カテーテル挿入用の太めの針をぶっす。

  ⇒針を挿入中、下半身にしびれ等が無いかを何度も聞かれる。

  ⇒しびれは、針が神経を刺激している証拠。セットする最適な位置を探るため大事なポイントのようです。

手順6)カテーテルがセットされ、薬剤を試験注入。

  ⇒しびれが発生しないか再度チェックされる。

手順7)しびれが無いことを確認し、背中から首に向けてテープで本固定される。

手順8)再び、仰向けとなり、準備完了。

 

その後は、全身麻酔の準備が行われ、夢の中へ。

 

正確性に欠けますが、私が体感した硬膜外麻酔のご紹介でした。

 

 


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肝臓一部摘出手術を行うに当たり、

看護師をはじめとする多数の医療関係者から、

「何か不安な事はありますか?」と聞かれる場面がありました。

 

2回目の手術であったこともあり、

特に大きな不安はありませんでしたが、

1回目の手術(大腸がん切除)で、手術直後に「強烈な寒気に襲われたこと」を

体験談としてお伝えしました。

 

1回目の手術で体験した寒気は、

例えるなら「裸の中年おじさんが、極寒の南極大陸に放り出される感じ」。

凍死になる感覚を疑似体験したと思える状況でした。

そして、震える様は、家族が見ても分かる状況で、相当にガタガタと震えていたようです。

この時は、直ぐに電気毛布を掛けていただき、おそらく10分程度で落ち着いたと記憶しています。

後で看護師さんから聞いたのですが、

「個人差はあるが、寒気に襲われることはあります。」とのお話でした。

 

今回、この体験を、質問された看護師さん等にお伝えしたわけです。

看護師さんいわく、この現象は「シバリング」と呼ばれるもので、

深部体温(体の中の体温)と抹消体温(体表面の体温)に差があった場合、

寒気に襲われるとのこと。

 

手術直後、体温差がある状態で麻酔から覚めると寒気に襲われる場合があるそうです。

「シバリング」との言葉は初耳。

東北弁の「しばれる」が語源ですかね(笑)。

 

そして、この「シバリング」。

「大丈夫、コントロールできるので安心してください。シバリングが起きると、体力を消耗することになるので起きないように調整します。」と力強く言ってくれる方もいらっしゃれば、

「ん~、それはやむを得ない現象なので、我慢してくださいね」という方もおり、見解がマチマチでした。

 

結果ですが、今回の手術では、シバリングは全く起きませんでした。

そのため、麻酔から目が覚めた直後から、受け答えも十分にでき、

思ったより平静でいられる感じでした。

なので、手術室から高度医療室(HCU)に移動する様子もしっかりと覚えています。

 

ちなみに、手術室でお会いしたのは「大丈夫、コントロールできるので安心してください。」と言ってくださった手術助手の方でした。

おそらく、この方が色々と調整してくれたのかなぁ、と勝手に思っています。

 

今回の経験を踏まえると、

人によって答え方がマチマチであることは、ある意味、当然もしくは仕方ないと捉え、

私自身が不安な事や気になる事があるのであれば、遠慮なく伝えることが大事かな?っと思った次第です。

ひとつの経験でした。

 

 

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前回(52.【術前行程】肝臓一部摘出手術)のつづき。手術から退院までの出来事を綴ります。

 

【入院3日目】手術当日

  6:00 起床

  7:00 受持医回診(術前診察)

  8:00 手術室入室。腹腔鏡手術にて肝転移がん切除を実施。

 14:30 手術室にて意識戻る。手術室を出発し、HCU(高度医療室)に移動。

      HCU到着後、間もなくして、胸に心電計、指先に血中酸素測定器、血圧計等を装着。

      その後、定期的に検温、血圧測定、血糖値測定を実施。

 22:00 消灯

 

【入院4日目】術後1日目

  6:00 ベッド起こし。(上半身を起こす)

  6:30 採血2回目。合わせて、定期的に検温、血圧測定、血糖値測定を実施。

  7:00 ベッド上にてうがい&歯磨き

  7:30 歩行訓練(看護師付添にて約30m)

 10:00 ベッド上にてレントゲン撮影2回目

 11:00 歩行訓練(看護師付添にて約100m)

 15:00 左手首の動脈に付けられた点滴針を撤去。

 16:30  歩行訓練(付添無しにて約100m)

 20:00 歩行訓練(付添無しにて約100m)

 22:00 消灯

 

【入院5日目】術後2日目

  6:00 ベッド起こし。(上半身を起こす)

  6:30 歩行訓練(約100m)

  7:00 朝食(術後初の食事。5分粥)。食事中にお通じあり。トイレに直行。

 10:30 一般病棟へ移動

 12:20 昼食(五分粥)。結構なボリューム。

     

18:30 夕食(五分粥)

          

 

 19:00 看護師が背中の状態を点検したところ、硬膜外麻酔の管が体内から抜けていることを確認。

 19:40 受持医により、硬膜外麻酔一式を撤去。(本来であれば、明朝撤去の予定だった)

 22:00 消灯

 

【入院6日目】術後3日目

  6:00 起床

  6:20 採血3回目

  7:00 朝食(全粥)

  9:00 尿導管撤去。オムツ⇒パンツ生活再開。

  9:30 車イスにてレントゲン室に移動。レントゲン撮影3回目

 10:00 お腹の管、頸部カテーテル撤去。

 10:30  主治医回診(傷口のチェック)

 12:30 昼食(全粥)

 18:00 夕食(全粥)

 22:00 消灯

 

【入院7日目】術後4日目

  6:00 起床

  7:00 朝食(白米に移行)

  7:30 受持医回診

 11:00 シャワー(術後初めて)

 12:20 昼食

 18:00 夕食

 22:00 消灯

 

【入院8日目】術後5日目

  6:00 起床

  6:20 採血4回目

  7:00 朝食

  7:10 受持医回診(本日の検査で異常無しなら、明日退院可能)

 12:20 昼食

 15:30 徒歩にてレントゲン室に移動。レントゲン撮影4回目

 16:30 シャワー

 18:00 夕食

 19:30 主治医回診

 22:00 消灯

 

【入院9日目】術後6日目(退院)

  6:00 起床

  7:00 朝食

  7:15 受持医回診(発熱、便秘等があれば病院に連絡を)

   8:10 主治医回診(腹部の確認) 

 10:20 退院

 

前回の大腸切除手術では術後9日目での退院でしたので、前回よりも3日早く退院することが出来ました。

その後も、トラブルは無く自宅療養をしているところです。

 

 


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早いもので、肝転移がんの切除手術から2週間が経ちました。

ここで、入院生活で、実際に経験したものを整理しようと思います。

まずは、術前の2日間について、

 

【入院1日目】手術前々日(入院)

 10:30 病院到着、入院手続き

 11:00 入室

 12:15 採血1回目(昼食前に)

 12:40 昼食

 15:00 シャワー

 16:00 看護師より手術当日までの流れの説明

 18:00 主治医回診(腹部の触診、前回手術跡の確認)

 18:30 夕食

 19:00 受持医回診(明日、首に点滴セットする旨の説明)

 22:00 消灯

 

【入院2日目】手術前日

  6:00 起床

  6:50 朝食

  7:00 受持医回診(本日の予定説明)

  8:00 主治医回診

  8:30 看護師によるへそ掃除

  8:40 シャワー

  9:45 首に点滴をセットするためのリスク説明を受け、「中心静脈カテーテル挿入の同意書」にサイン。

 10:15 手術スタッフによる面談(手術室入室時の注意点等の説明)

 11:20 麻酔医診察。術中麻酔のリスク説明を受け、「麻酔同意書」にサイン。

 12:20 昼食

 14:00 頸部の右側に中心静脈カテーテル挿入のプチ手術実施(30分程度)

 15:25 下剤服用(手術前準備の一環)

 16:00 レントゲン撮影1回目(頸部カテーテルの挿入状況確認のため)

 17:20 麻酔助手による面談

 18:00 夕食。高栄養流動食の経口摂取(300cc)のみ

 19:30 主治医回診

 19:40 レントゲン撮影結果(異常なし)を受け、頸部カテーテルのテープ貼り替え。

 20:00 点滴開始。(カテーテル部に血栓ができることを防止するため)

 21:00 口からの水分補給禁止

 22:00 消灯

 

この2日間、暇な時間が多いと思いきや、意外と時間が過ぎるのが早く感じました。

 

 


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