高知でも破綻しているPFI(1)。






つまりは、

「民間に経営をお願いしても、


国の医療費設定があまりに低くて


赤字が膨らむばかり」


という事です。





医療にかかるお金を決めているのは


国です。


国の医療費設定は


諸外国に比べると信じられないほど安くなっています。





激安医療費を日本中に押し付け、


オリックスのようなハゲタカ民間企業


ですら、黒字を出せない状態です。






つまりは、


「こんな医療費の設定なら、


何をやってもムダ」

という次元です。






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民間資本活用「PFI方式」の病院が経営難 滋賀

asahi.com 2008年01月20日06時03分
http://www.asahi.com/life/update/0120/OSK200801190071.html


 自治体の財政負担を軽減する目的で、公共施設の建設や運営に民間資本を活用するPFI方式を取り、06年10月に開院した滋賀県近江八幡市立総合医療センターが経営難に陥ったことがわかった。改善策を検討する市長諮問機関が、市財政の破綻(はたん)の恐れが出てきたとして、民間とのPFI契約の解除を視野に入れた抜本的見直しを21日、答申する。内閣府によると、PFI事業は昨年10月現在で全国に290件あるが、解除されれば全国初。

 センターは旧市民病院の老朽化に伴い、前市長時代の01年、PFIによる移転、新築を決定。設計から民間が関与し、建設・運営まで携わる全国初のPFI病院として、04年10月に着工された。

 契約では、大手ゼネコン大林組が出資した民間会社(特別目的会社、SPC)が病院を建設し、所有する。開院から30年間、給食や滅菌など医療行為以外の業務を担った後、建物は市に無償譲渡。SPCとの契約総額は682億5000万円で、市は、市による建設、運営より56億円減らせると試算した。

 しかし、開院から1年半となる今年度末、24億円の赤字が見込まれ、8億円の一時借入金が必要とされるなど資金繰りが悪化。市は昨年12月、冨士谷英正市長の諮問機関「総合医療センターあり方検討委員会」を設けた。

 市長に答申される提言では、このまま放置すれば、13年度末には債務が約70億円まで膨らむと試算し、市が地方自治体財政健全化法上の財政再生団体(旧財政再建団体)に転落する恐れがある、としている。

 経営危機の原因については、市側が毎年度の収支計画を十分に検証せず、採算ラインを度外視した豪華な病院をつくったため、と指摘。赤字でも、銀行などからの一時借り入れで対応できるという安易な認識で建設を進めたと推測される、と市を批判している。SPCと交渉して毎年4億円以上の支出削減が不可能な場合は、契約解除も視野に検討すべきだとした。

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病院の民間の力によるPFI化は


医療再生の切り札、

といわれていましたが、


相次ぐ赤字化、


それも



>しかし、開院から1年半となる今年度末、24億円の赤字が見込まれ、

>8億円の一時借入金が必要とされるなど資金繰りが悪化。



>このまま放置すれば、13年度末には債務が約70億円まで膨らむと試算


と、泥沼の様相です。



さらには、


>市が地方自治体財政健全化法上の財政再生団体(旧財政再建団体)に転落する恐れがある、としている。


PFIの赤字による財政破綻、


”夕張化”が


目の前に迫っています。








PFIですらどうしようもないほどの


「医療費抑制政策」


「病院赤字化⇒ベット削減政策」


が続く限り、


日本の医療に明日はないでしょう。








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(1)

高知医療センター PFI破綻 「民間委託でも赤字―高知の基幹自治体病院統合」
http://ameblo.jp/med/entry-10033752404.html



朝日新聞 「医を創る」


どうしても私には


医を削る

に見えてしまうのですが、


気のせいでしょうか…(笑)。