DPC(包括医療)とは、


病気によって、


支払う金額が一定に決まる、


と言うシステムです。




つまり、


一つ一つの手術や検査、処置などの


料金の積み上げではなく、


一つの病気で丸ごと値段を決めて


「これだけの料金で追加なし」


ということです。



逆に言うと、


「同じ病気なら、検査や手間をかけるほど


病院は赤字になる」


という、


厚労省の医療費抑制にはもってこいの作戦です。




しかし、患者さんにとっては


いい事なのでしょうか…?






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入院費包括払い:導入病院で平均入院日数減少 評価報告書


毎日新聞 2007年7月11日 21時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070712k0000m010080000c.html

 厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会の小委員会は11日、1日の医療費を定額とするDPC(入院費包括払い)を導入(準備含む)する731の病院で、昨年7~12月に退院した約258万人の追跡調査結果を踏まえ、DPCの評価報告書をまとめた。初年度の03年度から取り入れた82病院は、06年の平均入院日数が17.35日と導入前の21.22日(02年)から着実に減り、「入院医療の効率化が進んでいる」とした。しかし、同じ病気で6週間以内に再入院した人は3.94%から7.09%へと増えた。

 「治癒」した患者の割合は11.73%から5.05%に落ちる一方、「軽快」の割合は67.08%から74.07%へ増えており、患者を「前倒し」で退院させている実態がうかがえる。【吉田啓志】

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データ自体は


過去に(1)などで述べたのにくらべ


さらに悪化しています。


(1)より

>6週間以内に再入院した人の割合は、03年度に始めた病院の場合、02年の2・54%から4・63%へ約倍増。


今回の記事

>同じ病気で6週間以内に再入院した人は3.94%から7.09%へと増えた。


ともに


2006年7月から12月のデータだと思いますが、


この数字の違いは不明です。





いずれにせよ、


「短期入院ですぐに退院」というのは


「国が決めた方針」であり、


これからも




”たとえ直っていなくても”


”たとえすぐに再入院しそうでも”



ドンドン早期退院をすすめる


方針になっていくことでしょう。





DPC導入をしていない


病院はいずれつぶれることに


なるでしょうから…。





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(1)

DPCで医療費:定額病院の治癒患者減少、4.84%
http://ameblo.jp/med/entry-10028198765.html


これでDPC病院終了 「DPCは同一疾患の再入院は「起算日リセット不可」」

http://ameblo.jp/med/entry-10031959888.html