このレポートをみると


血圧上がる人も


少なからずいるでしょう。


いかに、国家がずるいか。







国家のつくウソ、


厚労省のつくウソを


論破していただいている方を見つけました。






北海道医師会のHPに

http://www.hokkaido.med.or.jp/


平成18年度医業経営講習会

があります。


PDF形式です。

http://www.hokkaido.med.or.jp/doc/about/images/igyo2006.pdf



ここで

前田 由美子 

日本医師会 総合政策研究機構 主任研究員


という論客が、国のずるさを


語ってくれています。






少々私も血圧が上がりそうになりましたが、


ごく一部だけ抜粋してみました。


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「診療報酬マイナス改定の影響について」

平成18 年度 医業経営講習会
講 師 日医総研主席研究員 前田由美子


診療報酬改定で現場は大変だが、何故、この様な改定が行われるに至った根源的な問題
を含めてお話したい。


財政が大変厳しいという政府の思惑に厚労省が乗り、財政が厳しい上に国民医療費はど
んどん伸び続けるから絞らなければいけないという論調になった。
本当はどうだということを順を追って説明したい。


社会保障費が一般会計を食っているから、真っ先に削減
しなければいけないというトーンになっている。


確かに、


国の借金は大変膨らんでいる。


2003 年は703.1 兆円、

2004 年は781.6 兆円、

2005 年は827.5 兆円


と、毎年数十兆円増えている。


借金が増え続けているので、金を食う社会保障費・国民医療費を減らそ
うというのが今の流れだ。
プライマリー・バランスを黒字にしたら借金はなくなると思われているが、果たして
そうか。2004 年度を見ると、税収とその他の収入を合わせて54.4 兆円、歳出が67.4 兆
円、差引赤字は14 兆円になる。14 兆円足りないから14 兆円借金が増えるというのな
らわかるが、国の借金の増加額、国債発行残高の合計欄をご覧いただくとお判りのよう
に、2004 年度は2003 年度に比べると70 兆円も増えている。その前の年は30 兆円、そ

の前の年は61 兆円と増えている。赤字でお金が足りないから借金をしているのではな
いことが分かる。逆にいうと、プライマリー・バランスを少しぐらい頑張ったところで、
簡単に借金は減らない。


借金の増加額、

2003 年34.4 兆円、

2004 年78.4 兆円


に比して


社会保障費は、

2004 年度は0.6 兆円、

2003 年度は0.1 兆円


しか増えていない。この差をご覧いただくだけで、
少々社会保障費を頑張ったところで、国の借金には焼け石に水であることが判る。

借金があるため、社会保障費を削れといわれても仕方ないという気持ちになるが、それに乗
ってはいけない。「借金と毎年の歳出は次元の違う話」ということを共通認識にしたい。


国の借金がどうして増えたかお話したい。国債は「建設国債」「財投国債」「特例国債
(赤字国債ともいう)」の3 種類ある。わが国は、法律で国債は公共事業にしか発行で
きないことになっている。
特例国債が発行されているが、それは「平成18 年度の国債
の発行に関する特別な法律」というように、毎年特別な法律を作って発行してきた。
債発行残高は682 兆円で、その6 割は公共事業のためのもの。道路公団民営化は終わっ
たかのようになっているが、公団は国債による借金をしている。
終わった話ではない。
社会保障費よりもっと注視していかなければいけない。ちなみに、国債は60 年償還ル
ールで、60 年で返すことになっている。60 年ものでは誰も買ってくれないので、5 年
もの・10 年もとして発行。借り換えをし、そのたびに利子が嵩むため、雪だるま式に増
えて現状がある。


社会保障費のために借金をした結果

現状の大借金を招いたということではない

大事なポイントだ。

2001 年、2002 年、2003 年は資金供給量(マネタリーベース)が非常に増えている。
それをもって銀行が貸し出しを増やしたかというと、銀行の貸出残高は量的緩和以降、
2005 年まで、前年度より増えていない。銀行から外にお金が流れることがないまま、国
債は発行され続けた。日銀や銀行の政策は、国債の発行を下支えしたと受け止められる。
外国為替資金証券というのがあるが、日本は、これを発行して借金している。その借
金で、円売り、ドル買いをしている。建前は極端な為替変動が起きないようにする市場

操作だが、円売りドル買いの日本はドルを沢山持つことになる。ところが、ドルをいく
ら持っても、ドルはわが国の通貨でないので、社会保障に使うわけにはいかない。その
ため、ドルをアメリカに売り、アメリカ国債を買うことをしている。
国内では外為券を
発行して借金をしてまで円を調達し、その円でドルを買う。そして、ドルは使えないの
で、国内では借金をしているのに、アメリカ国債を買ってあげるということをしている。
その結果、興味深いことが起こっている。国内では、お金がないといっているが、外貨
証券残高は殆どがアメリカ国債の残高で、2004 年度70.3 兆円、2003 年度53.4 兆円、
2002 年度43 兆円と増やしてきている。日本がアメリカ国債を買うことによって、アメ
リカはどんなに赤字を出そうと、簡単に資金調達ができるという構図になっている。こ
れが骨太の方針の実態だ。
借金が大変だから社会保障費もしょうがないということにうかうか乗ってはいけない。




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国のウソを見破ると、


『国の借金に対して、


社会保障が責任を取る必要はない。




借金の増加は、社会保障によるものではなく、


国債増加の大本は


公共事業と


アメリカ国債の購入


である。


そのツケを社会保障費の削減にまわしてはいけない。』




論旨をまとめると、


こうなるのでしょうか。



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日医総研 リサーチ 前田由美子

http://www.jmari.med.or.jp/research/research.php?mode=2&author=%C1%B0%C5%C4+%CD%B3%C8%FE%BB%D2


かなりリサーチされているようですね。


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PDFも長いため、


ごく一部だけを取り出しておりますが、


ぜひ御一読下さい。






こんな辺ぴなブログまでマスコミの方が


来るとは思っていませんが、


一人でも多くの医師が問題意識をもって


情報を広げて共有することは


本当に大事だと思います。








なぜなら、これは


「立ち去り型サボタージュ」


だけだと、資金的には国の


いいようにされてしまうため、


最終的にはジリ貧になる可能性が高いと思われます。





もっと我々医療関係者は


声を上げるべきです。



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日本医師会の


日医ニュースにも取り上げられているようです。


第1087号(平成18年12月20日)

平成18年度医療政策シンポジウム
財政赤字の原因と,社会保障費とは無関係
「小さな政府」論から脱却し,格差の小さな社会実現へ


http://www.med.or.jp/nichinews/n181220a.html



 つづいて,前田由美子日本医師会総合政策研究機構主席研究員が,国家財政と社会保障についての日医総研の研究成果を紹介した.前田研究員は,社会保障は国民の生命・生計の基盤であり,国家財政は社会保障を優先して考えられるべきであるとし,

国の借金に対して社会保障が第一の責を負う必要はないと強調した

さらに,国家予算の一般会計,特別会計の歳入・歳出や独立行政法人との関係などを詳細に解説,

国家財政の再建が社会保障費の削減では解決できないことを説明した.



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この記事に関しては、


北海道のとある先生からの


情報提供がありました。


この場をお借りしてお礼申し上げます。


ありがとうございました。