デーリー東北新聞社

検証 医師不足

http://www.daily-tohoku.co.jp/kikaku/kikaku2006/iryo/iryo_1_06.htm


「医師や助産師らは赤ちゃんの死亡率改善に心血を注いだ。」

そして、

「世間は訴訟という形で評価した」

医療訴訟の多さに小坂医師は、努力の代償として得た皮肉な現実を嘆く。


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悲しすぎる現実です。


産婦人科医は血のにじむような努力で新生児死亡率を改善しました。

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その結果、一般市民は

「妊娠、出産は間違いのない『絶対安全』なもの」と信じきってしまいました。

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実際は、出産は大変なものでリスクも大きいものです。

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でも、何か問題があると、それは出産の持つリスクではなく、

「医師が悪い」の一点張り。


訴訟も激増しました。

 ↓

医学知識の不足した裁判官が、医学的に明らかに違うことでも

患者の側に立った、医師を悪者にする判例を重ねています。


「医学的に正しくても、結果が悪ければ訴えられて有罪」

医師は何を信じればいいのでしょう?


医療裁判では、

1.刑事罰

2.民事罰

3.行政罰


の通称トリプルコンボが待っています。

有罪をくらって、多額の賠償金を払って、さらに医師免許の剥奪や停止が待っています。



現在、産婦人科の訴訟率は年間約1%と言われています。


つまり、99%が1年を無事に乗り切れます。

計算上、次の年は0.99 x 0.99 = 0.98が無事です。

10年後は90%

20年後は81%

30年後は73%

40年後は66%

しか無事ではありません。


25歳で医学部を卒業し、40年間、65歳まで産婦人科をやった場合、

訴訟を起こされない人は66%


累積訴訟率はなんと34%!

3人に一人は裁判を起こされるなんて、ヤクザ以外にありえない数字です。

どれほど頑張ってもこんなに訴えられるのでは

まともな職業ではないですよね。


産婦人科医になる気になれない、

候補にすらあがらない、

というのはこういうことなんです。


産婦人科医は医師の間では、

「絶滅危惧種」と言われています。


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名作Flashとして

「産科を閉じて」があります。

http://www.bekkoame.ne.jp/~isop/page002.html

最初は重いと思いますが、

関係者は涙なくしては見れないと思います。


悲しいことですが、マスコミと国の報道のゆがみで、

医療崩壊が「医師の責任」にされているのです。


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露と落ち

露と消えにし産科かな

会津の妊婦も

夢のまた夢

(医療万葉集)