Honolulu Music Society byなかじー

Honolulu Music Society byなかじー

出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。

現在、棄てアカウントと目される方からのアメンバー申請は受け付けていません。

①週に1~2回程度、1,000文字以上の記事が更新されているブログの主。

②平成仮面ライダーにまつわる記事を50本以上掲載されたブログの主。

③開設から10年以上経過し、記事の更新が継続されているブログの主。

これくらいの実績がないとアメンバーは無理っス。

​Aloha!



そういや台風、大丈夫ですか?僕は日本にもAmazon primeのアカウントを持っているので一昨日慌てて母に防災用の資材(水、食べ物、ポータブル電源、電池、ガスボンベ、携帯トイレ等々)を買って送りましたよ。


地震のことも想定して1週間くらいはなんとかなるように。皆さん防災の備えは大丈夫ですか?


猛暑に苦しむ皆さんですが台風一過、日本も気持ちいい陽気になることを祈ってます。



さて、今日は雑談枠です。


実は先日たまたまレコメンドされてしまった見ず知らずの方のブログをうっかり覗いてしまったのですが……(やめとけ)



そちらにて先日終わったオリンピックに因む柔道についての話題を見ました。

なんでも柔道に纏わる表現として『日本のお家芸である』という言い回しをすることは『茶化したような物言い』なので『やめませんか』というようなご意見でした。




曰く、外国人に『お家芸』という言葉の意味が説明が出来ないから使うべきじゃない、と。


いや、そりゃ単純にその方の語学力が低くて出来ないだけのハナシですよね(笑)


『お家芸』という言葉を解説することなんて、たとえ何語であってもいくらでも説明がつくんですが……。ちなみにウチの妹ちゃん(英語しかわからない次女)にだって説明がつきました。


なんだろう。


『愛しています』を『月が綺麗ですね』と訳していた時代じゃあるまいし(笑)



いや、仮に僕の認識が浅薄であるだけなのかもしれませんが、これまでに『お家芸』なる表現にそうしたネガティヴな印象を持った事が全く無く、この意見についてはとても不思議に思いました。どこがどう『茶化した』になるものなのかを教えてほしくて質問してみたらなんかイヤミ言われて無事にブロックされちゃいましたが(だからやめとけ)




お家芸



お家芸って、料理のジャンルにたとえれば、


カレーライスやラーメン、ハンバーガーのように『原典』たるものからは大きくかけ離れてはいるけれど、時に多くの人から愛される美味しい料理を日本人は生み出せていたりしますよね?


インド人が喜ぶCoCo壱。

中国人が絶賛する一蘭ラーメン。

アメリカ人がびっくりするモスバーガー。


これらの世界の様々な料理を、日本人好みに合わせてローカライズする。そしてそれが生まれた本国の人達にも喜ばれるというのは、おそらく『日本人ならではの特技』であり、ソレって『日本のお家芸』なんじゃないの?と僕ならば思うわけです。


ソレって言われて茶化されたように感じます?


僕はもう日本人ではないですが『日本人的なマインド』でソレを聞いても別に不快な気持ちにはならないです。


柔道にハナシを戻すと、


柔道というのは何処からどう見ても日本が発祥の武道ですし、競技人口の割り合いとしてもおそらく海外のどの国よりも高いだろうと思われます。


そしてその歴史も極めて長く、多分『柔道は日本のお家芸』というのは決して『茶化したような言い回し』ではないと思います。


他方、


音楽のハナシで喩えるなら、ブルーズヒルビリーバップスの融合を祖とするロックンロール


それらを演奏する様々な楽器たちが世界中に流通しています。


エレキギター、エレキベースギター、それらを鳴らすアンプ。そしてドラムセットというもの自体すらアメリカの音楽文化から生まれたものです。


ロックに纏わる全てとはアメリカ合衆国の発明であるというのは人類史上の事実です。


だからたとえどれだけロックを愛する人が日本人に居たとしても、


日本人にとってのロックやブルーズは『日本のお家芸』にはなり得ないわけです。


しかしながら『ロックンロールはアメリカ合衆国のお家芸』といわれても誰ひとりそこに疑問を抱く人はいませんよね。


だって事実なんですから。


事実を言われて茶化されてると思うのってその事実がネガティブなものだったりその人にとってのコンプレックスになっている時だったりします。


つまり、嫌味だとか皮肉を言われた時ですよね。


当たり前に言葉の持つ意味合いを考えたら事実に適う限りそれは『茶化した』物言いにはならないと思いますが、この記事を読まれた方はどう思われますか?


言葉の受け取り方っていうのは、その人を映す鏡のようなものなので、ある人にとっては何でもない言葉であっても心の歪んだ人にとっては歪んだ意味合いに映るモノなんじゃない?


そう思います。




いや、待てよ?ちょっとだけネット界隈での『お家芸』って言葉に別の角度からの既視感が……。



『強姦は◯国のお家芸』

『嘘つきは◯国のお家芸』

『詐欺、泥棒は◯国のお家芸』


あっ?(察し)


そういうこと?


『自分たち』が普段から使ったり使われたりしている『イヤな言葉』がそのままその人の心に刺さってしまった、


と言うならまぁわからんではない。


なーるほど、納得。


Mahalo!







​Aloha!


今日も今日とて。


僕のライブでの顧客層って軍関係者の集まりがとても多くて、実は彼らの中には音楽というものにとてもこだわりが強い人が一定数居られるんです。日本でも米軍基地のある地域って音楽の生演奏をする需要ってその他のエリアに比べると断然多いのは、決して偶然ではありません。


彼らは音楽(の生演奏を愉しむこと)に対して非常に厳しい耳を持つ反面、僕らがいい演奏をするととても好意的に接してくれたりもするんです。そこがアメリカ人のいいところだったりもします。


たとえばむかし、まだ日本にいた頃に銀座の某ビアホールにて生演奏バンドのエキストラでギターを弾いたことがあります。


その時なんかもちろん誰も演奏なんて愉しんではいなくて『なんでお酒飲む場でバンドの演奏なんてやってんのかな』と思いました。


その時と較べるといま僕らが相手にしているお客さん達は音楽が良ければ男性が女性をエスコートして踊り始めるし、一緒に歌ってくれたり、ギターがフィーチャーされる曲ではエアギターを披露してくれたりすらします。


そんな彼らですので演奏終わりにフレンドリーに話しかけてくれる事も珍しくはなくて、時には軽い『ギター談義』が始まる事も珍しくはありません。(チップも貰えるし)


僕らもこれだけやっているので中にはリピーターの方も出てきます。なので時には僕が相変わらず同じギターを弾いているのを覚えていてくださるお客さんもいるわけですよ。今回はまさにそういうお客さんが僕らの演奏に併せてエアギターを披露してくださってきたんですがそのあと僕にオススメのギターを紹介して下さいました。


ソレがこれ。


B.C.Rich。


『お前はB.C Richを買うべきだと俺は思う』と。


アメリカの伝統的なブランドだしSGよりバランスいいだろうし何より似合うだろう、と。


ホントは勧められたのはモッキンバードの方だったんですけど、個人的にはモッキンバードって日本のヴィジュアル系なイメージがあってあんまり好きにはなれなくて『もしも僕が弾くなら』で選ぶならイーグルの方かなぁ、と。


薄目のボディにベベルド加工が施されているところに、ハイポジションが弾きやすいギリギリのところでミディアムスケールのネックがスルー形式にて配置され、セットネックよりも更に接合部の強度を考慮しつつも弾きやすさを重視するならばこのレイアウトがおそらく最適解。


そしてそこに載せられるピックアップの位置関係を見れば、B.C.RichのギターというものがGibsonのSGを雛型に設計されたんだろうなってのはうっすら見えるわけじゃないですか。


僕も色んな人にギターのオススメを受けましたけど、その方はエレキギターってものがわかって居られるなぁと思いましたね。


しかしながら、このオリジナルのモデルっていうのは各種ブースターやらディストーション、バリトーンスイッチ等々が内蔵されているので、僕の用途からするとどうしても実用上の不安が拭えないわけです。


僕はエレキギターに関してはとても保守的な人間なので、そもそものハナシがギターに電池を入れて使うとかってあんまり考えたくない派なんですよね。



なのでエリッククラプトンさんが自身のシグネチャーモデルでミッドブースト回路を入れてたのを知った時にも、


『えぇ……』って軽く引いた記憶があります。



そうなると『余計なモノ』が付いていない近年モノの安価なヤツでいいんじゃないか?っていう視点が芽生えてくる。


たとえばこんなの。


スイッチやノブのレイアウトも決して悪くはない。


ネックジョイントはボルトオンですが、ソレは今のSGも同じ。

オリジナルはスルーネックなんですけれどね。


少しハナシは逸れますが、


エレキギターのコンストラクションについてのよくありがちな誤認についてなんですけど、


『スルーネックはサスティーンが豊かである』とか言う都市伝説。


と言うか、何故『サステイン』のことを『サスティーン』って言いたがる人が多いんでしょうね?


わりとご年配の方々は未だに『サスティーン』って言いますし、『ポット』のことを『ポッド』って言うし、『ロッド』のことを『ロット』って言ったりします。


若かりし頃にギター雑誌やTOKAIのカタログとかで知識を吸収されたまんまの世代の方は、洩れなくそういう間違いをされています。


今どきねぇ、


ボルトオンジョイントのエレキギターに対して『サスティーン(しかも間違い)が短い…』とか感じている人なんて居ないわけじゃないですか?(笑)


僕はスルーネックのギターがボルトオンのギターに対して何秒くらいサステインが長いものなのか知りませんが、逆にそんなにゆっくりなBPMの楽曲しか弾かないの?と不思議な気持ちにすらなります。


たとえばアメリカにはバンジョーという弾弦楽器があり、日本にも三味線という弾弦楽器が有りますが、それらはいずれもサステインは短いモノであると認識するのが当たり前なはずです。


弦楽器で長いサステインが得られる特性を備えているのは、ヴァイオリンや二胡のような擦弦楽器だけです。


エレキギターを弾いているのに『ギター』としての役割りを超えた性能を求めて居られる方って、そもそもヴァイオリンとかチェロ、オーボエなどの木管楽器やブラス系の楽器で演奏するようなことをギターでやりたいっていう動機がほとんどなんじゃないでしょうか。


繰り返しにはなりますが、ギター属の楽器っていうのはもともとそんなに長いサステインを想定したモノじゃないんですよ。


ソレは先述の通り、他の楽器の真似事ではなく、エレキギターを『ギター』として使う限りに於いてはですけどね。



アレですよ?カルロスサンタナさんみたいにロングトーンを響かせたいならソレはソレとして少し事情は違って来るのかも知れない。


陳腐な言い方ですが『泣きのギター』ってよくいうように、本来なら人の歌声に準ずる『メロディ楽器』として用いたいニーズもエレキギターにはありますから。


でもそんな風にエレキギターをメロディ楽器として捉えても、実際のギターの演奏って伴奏が90%以上であるわけで、その中の10%がメロディを弾くパートだとするとソレだって何小節あるんですか?っていうレベル。


いや、ぶっちゃけボルトオンジョイントのエレキギターを弾いて『サスティーンが……』みたいにお感じになる方がいらっしゃったら、ソレはギターがボルトオンだからなのではなくて単純に練習不足なだけなのでは?ってところを疑わざるを得ません。


ですからネックジョイントがボルトオンである事を『ビンボーくさい』と忌避したり、セットネックジョイントのジョイント部が大きいロングテノンである方が『サスティーンが長い』みたいにおっしゃって居られる方って、洩れなくサンタナさんが『哀愁のヨーロッパ』で人気を博した頃にエレキギターというモノに出逢った世代の方々のジョーシキなんだろうと思うんですよね。


ところがそうした『ジョーシキ』っていうのは、かれこれもう半世紀近くむかしの知見なわけですよね(笑)


僕はそういう『ジョーシキ』に侵されている世代ではないんで、エレキギターのコンストラクションがボルトオンだろうが全く気にはなりません。


むしろボルトオンジョイントを採用することで安くエレキギターが造れるのでれあればメーカーさんにはどんどん造ってもらって、その中から自分の気に入った個体を選びたい。


それに自分のギターに深刻な不具合やトラブルがあったら、最悪ネックの交換だって容易いわけじゃないですか?


そんなこんなでB.C.Rich(の安いヤツ)も悪くはないのかな?と思ったっていうおハナシでした。


それにしてもあの人のエアギター、上手かったな。どこの弦使ってんだろう?

なんちて。


Mahalo!







​Aloha!



さて、今日もギター談義。『この手のハナシ』は著しく閲覧数が低いので多くの人にとってどーでもいい話題なのはわかりきってるんですが思考の言語化がテーマのブログなんだから仕方ないじゃんねっていう。


僕が昔から言い続けていることってほぼ同じなんですが、エレキギター単体で音の良し悪しを決めるの間違いですよと言うことなんですよね。


だってエレキギターという楽器は音楽を演奏するためにある楽器なわけで、その用途っていうのは他の演奏パートの方との合奏に使われるためのものだからです。


喩えて言うならいい音楽というものを美味しい料理に当て嵌めて考えてみるとわかりやすいんですよ。



​美味しい塩は何処の塩?


美味しい料理を食べると、そもそもその料理に使われる素材が美味しいから美味しいって場合があります。

コレは非常にわかりやすい美味しさの理由の測り方のひとつです。


他方、


料理人さんによって発想される料理というのは、そのレシピの秀逸さや調理の技法、さまざまな要因によって美味しい料理として成立しているものもあり、ソレは単にひとつひとつの素材が美味しいから結果料理として美味しく感じるという単純なものではないって世界もあるわけですよね。


ただ、ココで料理オタクみたいな人だと料理に使われる塩にまでこだわりたくなりがちなわけです。どこそこの岩塩がいいとかどこそこの海の水から作られた塩がいいとかなんとか蘊蓄が凄い。


パキスタン産岩塩

ヒマラヤ産岩塩



沖縄産ぬちまーす


だけどどんなに素材が良くても美味しい料理が作れるかはまた別の問題。


そしてそこにはたとえブラインドで塩を舐め、その塩の産地が当てられることと、美味しい料理を考案したり作れる事は全く別の問題ということをすっかり見失っているケースが多いんです。


あたかも利き塩が出来るだけの味覚があるならその人には美味しい料理を作れるみたいな勘違いがあるのに似て、


エレキギター単体で音の良し悪しが判る事はエラい事だ、みたいな誤解がすごく罷り通っている、ソレがエレキギター界隈だったりします。


ところがいくら『塩』にこだわったとしても、出来上がった料理が必ずしも美味しいわけじゃないってのと同じで、実際に料理を作ってお客さんに食べてもらってお金を稼ぐ人達からすると、美味しい料理ってそういう次元で成立しているわけじゃないって誰だってわかるわけじゃないですか。


いや、それが高級、高付加価値なレストランでの話ならならまたハナシは違うかもしれませんが、たとえば町中華みたいな食堂とかラーメン屋さんみたいな庶民の味を提供するようなお店ならそういうオタク的な考えにこだわる事はむしろ少ないのではないですかね?


​ニンニク、入れますか?


たとえばラーメンのスープ(出汁)をとるのにニンニクを入れてます、と。

高級なニンニク、ニンニク単体で食べるなら青森県産のホワイト6片が美味しいけど、ラーメンのスープをとるのに使うなら中国産の安いやつの方が向いているっていうのはわりと有名な話です。


青森県産、福地ホワイト6片

中国産ニンニク


それはコスト云々の意味合いではなくて、単純に中国産の安いニンニクの方がラーメンのスープをとるのには向いているんだ、という事ですよね。


また、ラーメン屋さんに行くと業務用のおろしニンニクが置いてあったりしますがそれも間違いなく原産国は中国だったりします。




ラーメンを食べるときに生のニンニクをおろして使うと辛味がキツくてたくさん使うと胃もたれしやすいのに比べ、業務用のおろしニンニクはスプーン山盛りいっぱい入れてもラーメンが美味しく食べられたりします。


つまり、素材単体での味の良し悪しよりも『美味しい料理』として成立するために重要な事は他にいっぱいあるわけで、どんな素人、子供にでも判る事は料理を作る人の経験と技術の方がはるかに重要って事に行き当たらずには居れない筈なんです。


​それでも『利きギター』は続く。


お酒を飲むのが好きな方は『利き酒』ってよくするじゃないですか。それは日本酒だったりワインだったりウイスキーやブランデーなどの洋酒に至るまで様々な種類のお酒を飲み比べてその違いを言葉に尽くして蘊蓄を述べる。


僕はいっときフランス料理にハマっていた時期があるんですが、僕はお酒を飲まないのでよく行きつけのレストランのメートルドテルからは『勿体ない!』と叱られていました。


『フレンチを食べてワインを飲まないだなんて、最高の女性を目の前にして愛を語らず世間話をしているのと同じです』と叱られました(笑)フレンチの世界では『ワインと料理の組み合わせの妙は最高のマリアージュ』と評されるのですよね。


多分それって当たっていて、日本酒だってそのお酒に合う肴というものがあって、その組み合わせでないと楽しめない料理の味わいや世界が必ずある。


だから結局は『利き酒』なんてのは自分は違いがわかる男なんだ、という自己顕示欲のために使われるケースが大半なのではないですかね?


まぁお酒を嗜むっていうのは誰かのためにやるわけじゃない個人的な行為ですし、お酒っていうのはあくまでも嗜好品です。


じゃあエレキギターは?


エレキギター単体での音の良し悪しを『利きギター』することの意味って?


弾いてて気持ちいいギターを選ぶ→まぁわかる

いい音のギターならいいアイデアが浮かぶ→まぁわかる

いい音のギターを周りに褒められたい→???

そういうギターなら練習が捗る→???

そういうギターならいい演奏ができる→???


結論:エレキギターは楽器なのか、嗜好品なのか?そのプライオリティを決めるのはその人がギタリストなのかギター愛好家なのかによる。


byなかじー


Mahalo!