いまを失えばもう恋はできないかもしれない


断られることを恐れてひとりの世界に閉じこもる男は、もし恋人ができると、その人を失うともう誰とも恋ができないと思ってしまう。向こうから騙しに来た女を女神のように思ってしまう。



~加藤諦三 『言いたいことが言えない人 「恥かしがり屋」の深層心理』より抜粋~



☆☆☆※※※☆☆☆※※※☆☆☆※※※





最初、上記の文章を読んだとき、驚いた。

まさに私は、「私に惚れる奇特な男は、この人で最後かもしれない」と思い、

好きでもない人と付き合いを重ねてきたからだ。



中学時代からモテるだ彼氏がいるだと嘘をつき続けてきた私だが、実際に

初めて男性から告白されたのは、19歳の秋だった。



ヨット部以外で、しばらくの間かけもちで所属していたサークルの同級生。



正直、まったく対象外だった。



でも、上記の理由と、もうひとつ、「同じサークルなのにお断りすると、気まずくて

顔をあわせづらくなる」との理由で、OKしてしまった。



ひどいことに、私は自分でOKしたくせに、周りの友人たちに

「マジでイヤだ」「別れたい」「でも別れられない」と愚痴りまくった。



告白してくれた同級生に、まったく罪はないのに・・・・

「イヤな男と無理やり付き合わされている被害者」だと言わんばかりに

同級生のことをさんざん悪く言ってしまった。



結局、1回もデートをしないまま終わらせてしまったので

今までこの人を彼氏の数にカウントしていなかったのだけれど、

目をそらすわけにはいかないので、じっくり思い出してみたら・・・



自分の酷さを再認識して、落ち込んだ。



今の今まで、私は彼を傷つけたという認識が、なかったのだ・・・。



彼のことは、何一つ覚えていない。



何が好きなのか。

何が趣味なのか。

私のどこを好きになってくれたのか。

どんな服を着ていたか。



なんで覚えていないのか?

それは、私が興味がなくて、知ろうとしなかったからだ。

そんなに嫌なら、断れば良いのだ。



なのに、

OKして、ぬか喜びさせて、悪口言いまくって、学校で会えばシカトして・・・

でも、自分は被害者ヅラ。



私が神様だったら、間違いなく地獄に落とす。こんな女。



T君。

もう、あなたに会うことは2度とないでしょう。

もう届かないけど、本当にごめんなさい。

幸せになって下さい・・・。




この後も、どんどん歪んでいきます・・・。