最近バンダイから、バーニアやスパイク、手首などのオプションパーツが発売された。
ビルダーズパーツHDが商品名だ。過剰ともいえるディテールが施されているので、「HD」は「ハイディテール」の略だと思われる。こういったオプションパーツというと、今まではウェーブやコトブキヤといったガレージキットメーカーからしか出ていなかったのだが、ようやくバンダイからも発売となった。それだけバンダイも「プラモを作る」「改造する」「塗装する」といった方向を強化しようと思い始めたのかもしれない。これは非常にいいことなので、ぜひ続けて欲しいのと、デカールみたいに出たらすぐ買えというような一過性の商品にしないで、「いつでも買える」定番アイテムにして欲しいのだ。「使いたい時・欲しい時に買えない」商品では誰も使う気にはならないだろう。
とりあえず今回発売された11種類は全部買ったのだが、今日紹介するのは1/144用のハンドパーツだ。
写真は連邦用ハンドパーツの1/144と1/100用だ。今回テストしたのは左側の「連邦用1/144サイズ」の方だ。
セット内容は平手(パー)、握り拳(グー)と銃の持ち手の3種類が左右分で6種類のセットだ。
PCに付けるボールジョイントのパーツはボール径3mmと3.5mmの2種。手持ちのキットで試した所、HGUCが3.5mm、RGが3mmだった。
テストに使ったキットはHGUCジムカスタムとジムストライカー、それにRGガンダムだ。
ジムカスタムやジェスタには「MP-1」という使い回し可能な手首パーツが入っている。平手と握り拳だが、それまでのキット付属の手首よりは造形が良くなっているのだが、それでも親指が太すぎてブサイクな手首だった。平手はともかくとして、握り拳はあの親指の太さでは使えない。サーベルに使う穴開き手首の方がまだマシだ。
写真は右手がビルダーツパーツで、左手がキット付属の平手だ。造形の違いが一目瞭然だ。
だが、使いにくいと感じるのは、手の形だ。金型の都合なのかビルダーズパーツの手は指をまっすぐ伸ばして大きく開いた完全な「パー」の形でキ、ット付属の平手にように指が曲がっていないのだ。
このように表情に乏しいというか不自然なので、素立ちポーズでの平手としては使えないという欠点がある。
また、ディテールが過剰すぎて、全体的にあっさりしてるHGUCでは浮きまくりだ。
ちなみに銃の持ち手だが、各MS付属の火器類は大体持てそうだ。しかし、ジムカスタムのライフルのようにグリップに脱落防止用の掌に挿すピンがある銃の場合、ピンをカットしないとそのままでは持てない。
過剰ディテールのRGならマッチしてるのだが、写真で分かる通り、ボールジョイント部のピンが長すぎるので、どのキットで使うにしても、基本は「要改造」でそのまま使うのは厳しいようだ。
正しく「帯に短し、襷に長し」という中途半端さが否めない。
まあ、全てのキットに対応する万能パーツはありえないのだがら、用途に合わせて改造することを前提としたパーツということだ。
1/144用の各種手首の比較。上が平手、下が握り拳だ。
左から順にビルダーズパーツ、ガンプラ付属のMP-1、コトブキヤのノーマルハンド、カスタムハンドだ。
形や大きさの違いで、種類が色々とあるので組み合わせたりして欲しい形を作るのがベストかもしれない。
右手がコトブキヤのノーマルハンド、左手がバンダイのビルダーズパーツだ。それぞれ大きさや指の角度などが違うので、種類が増えたおかげで選択肢の幅が広がったことは素直に喜ぶべきだろう。
価格だが、バンダイ・コトブキヤともに1/144用が税込525円、1/100用が税込630円だ。
材質はバンダイが普通のプラで、コトブキヤがABS製だ。
どちらも手の種類は同じ6種類だが、コトブキヤは各1セット計6個だが、バンダイのは各2セット計12個入りなので商品単価は同じでもコトブキヤの半額になるから、バンダイの方が安いということだ。
ただどちらのメーカーも共通の欠点として「サーベルの持ち手」が無いので、銃の持ち手か握り拳を改造するしかないのが最大の欠点と言えるだろう。