裁判員が判決を検討する際に参考にする「量刑検索システム」(最高裁作成)のデータに誤りが見つかった問題で、これまで各地裁で入力された全判決データ約3200件の点検作業を進めていた最高裁は8日、新たに19件の入力ミスが見つかったと発表した。内訳は懲役10年を12年と入力するなど量刑の間違いが10件、覚醒(かくせい)剤密輸事件での密輸量などの間違いが9件。昨年12月の判明分3件と合わせ、入力ミスは計22件となった。

 最高裁によると、ミスが発覚したのは、全国9地裁2支部。量刑の最大のミスの幅は2年で、仙台地裁で殺人罪に問われた被告に対する懲役10年の判決を懲役12年と誤入力するなど4件あった。罪名別では殺人罪3件、強制わいせつ致傷罪などの性犯罪5件、強盗致傷罪2件だった。覚醒剤事件では、密輸量1グラムとすべきところを3グラムと誤入力していたケースや、譲渡量38グラムと入力すべきところを入力していなかったケースがあった。

 今後の対策としては当面、地裁の担当者らが複数で入力データをチェック、最高裁でも各地裁から判決文を集めてデータとの照合作業を行う。

 同システムは、裁判員が判決を検討する際に示されるもので、平成20年4月以降の類似事件の量刑を検索できる。問題をめぐっては、昨年12月に東京地裁で開かれた覚醒剤密輸事件の裁判員裁判で、同システムをもとに弁護側が法廷で過去の類似事件の判決例を示したが、データにあった密輸量が1けた多いなど、入力ミスが相次いで3件発覚。最高裁は全データ3202件の確認作業を進めていた。

 最高裁は「すべて単純な入力ミス。裁判員に『大まかな量刑を把握してもらう』というシステムの機能を考えれば問題はなかった」と話している。

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