2010年５月、日本全国ドームツアーが始まった。
2009年のドームコンサートを経て
今年は全国。
快挙だ。
僕たちは素直に喜んだ。
オーラスは、去年と同じ
東京ドーム２DAYS。
今年のステージは、真ん中に大きなステージがあって
それを囲むように客席が作られている。
２階席、３階席、バックネット裏のファンが
近くなった。
僕たちの体はきつかったけれど
近くなったファンの顔を見たら
全員そんなの吹っ飛んでいた。
７月１１日、東京ドーム最終日
思わぬ出来事が起こった。
ダブルアンコールの「時ヲ止メテ」を歌い終わった後
ユノが
・・・泣いた。
ユノはあまり泣かない人だったのに
その姿を見せないようにしていたのに
肩を震わせて
泣いていた。
ユチョンと、ジュンスと、僕は
予想外の出来事にどうしていいかわからず
ただ、立ち尽くすだけだった。
チャンミンだけが
ユノの肩を抱いた。
ステージを降りて楽屋に戻ると
ユノは自分の気持ちを打ち明けた。
「こんな大きな規模のツアーをやったら
次はどうすればいいんだろう？
もしかしたら、もう無くなるんじゃないか？
そう思ったら、不安で涙が出てしまった。
最後の日に、申し訳ないと思っている」
そんなふうにユノが考えていたなんて
僕は知らなかった。
僕たちは、これから変化していかなければならない。
未来に希望は、ある。
それでも
変化への不安は隠せない。
ユノは正直だから
それが出てしまっただけで
もしかしたらあの場で泣いていたのは
僕だったかもしれない。
写真はお借りしました。
ありがとうございます。