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父(享年75歳)の7回忌を迎え
父を思い出す事が最高の供養だと思い
この連載を書くことにしました
父(三男)は熊本の貧しい農家の
4番目の子どもとして生まれました
一番上の姉(初子)を筆頭に
その下には男五人(一男・二男・三男・四男・五男)
の6人姉弟そんな父と私のお話です
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初めての方はこちら から
あかり(娘23才)の結婚が決まった
「あかりちゃんの花嫁姿を見るまで頑張る」
父はいつも言っていたのに
その夢を果たす前に逝ってしまった
あかりの希望で、森の中の~
まるで白雪姫にでもなれそうな結婚式場を予約し
招待状やいろんなグッズを手作りした
もちろん私も内職のように手伝う
仰せつかれば何でもサッサとやってしまう私に
あかりが言った
「良い働きするね
お母さんにしとくのはもったいない
お母さんが、友達やったら良かったのにね」
そんな言い方をされ、何だか可笑しかった
実家の母も「何か手伝う事はない」
と言ってくれたので
お花紙をハート型に切る仕事を頼んだ
本来はフラワーシャワーをしたかった様だが
予算の関係で考え付いたペーパーシャワーだった
試しに切って撒いてみると、ふわふわとゆっくり落ちて来て
逆に花びらよりも良いかも知れない
母は手際よくハート型に切りながら言う
「お父さんも、あかりちゃんの花嫁姿を見たかっただろうね」
「うんそれまで頑張るって言ってたのにね」
私も、それだけが残念で~残念で~ならなかった
私は『あと何日あかりと暮らせるのだろう』と考えると
毎日毎日淋しくて仕方ない
私が結婚した時は、父もそんな気持ちだったのだろう
結婚する前から
「まゆみが結婚する時はお父さんも付いて行く」
とよく言っていたのを思い出す
参列者の席を決める時にあかりが言い出した
「おじいちゃんの席も作りたい」
テーブルに父の名札も置きたいと言う
椅子にはぬいぐるみを置いて
そこを父の席にすると言うのだ
おじいちゃんっ子だったあかり
そこまで考えてくれているのはとても嬉しかった
しかし・・・亡くなっているのは父だけではない
旦那の両親も同じ様に亡くなっている
「一人だけってわけにはいかないでしょ」
私がそう言うと、横に居た旦那は苦笑いする
すると~あかりはハッとした顔をして
「そうやった
でも~お父さんには悪いけど・・・
おじいちゃん、おばあちゃんって言ったら
どうしても、お母さんの方のおじいちゃん、おばあちゃんを
思ってしまうんよね」
「そりゃ~そうだよね
あれだけ可愛がってもらったら、そうなるのは当然だよ
お父さんに気を使わなくても良いよ」
旦那は言った
「3つも亡くなった人の席があるって
ちょっと可笑しいよね
おじいちゃんにもあかりの気持ちは伝わってるよ
席はなくても、きっとどこかで見てると思うから
おじいちゃん席は無くても良いよね」
「わかった」
母にその事を話すと
「お父さんの写真はかばんに入れて持って行くし
席はお母さんの膝の上で良いよ
あかりちゃんの気持ち、お父さんもきっと喜んでるよ
『ありがとう』って伝えててちょうだい」
.
結婚式当日を迎えた
.
純白のドレスがよく似合っていた
とってもきれい
.
お色直しの退場はあかりの希望で
ふたりの弟たちにエスコートされてだった
弟たちに挟まれたあかりは
妹のように見える
扉の前で3人並んでお辞儀をするm(_ _ )m
感無量で涙が止まらない
.
父もきっと孫たちのこの様子を見て
喜んでいるに違いない
.
父は、私たち兄妹にも孫たちにも
「兄弟~仲が良いのが一番嬉しい」
といつも言っていた
.
母のバッグからチラッと父の写真が姿を見せる
その父はニッコリと微笑んでいた
~(208)最終章へ続く~
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