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読書遍歴2014

2014年に読んだ160冊の本の中からMyBest3を選びました。あくまで2014年に読んだ本であって、刊行された本という訳ではありません。

No.1 桜木紫乃「ラブレス」
No.2 香月日輪「妖怪アパートの優雅な日常」
No.3 誉田哲也「武士道シックスティーン」

ちょっと一言
2014年は160冊と例年よりも多くの本を読んだのですが、その中でも小学生、中学生、高校生が主人公となる小説を多く読みました。Best3のNo.2、3もその中の一編です。他には村田沙耶香の各小説、伊藤たかみの小説、香月日輪のラノベなどがありました。またBest3にはならなかったものの候補に上がったものに、三浦哲也「短編集モザイク」、本谷有希子「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」、中山可穂「猫背の王子」、などなどがありました。

No.1の桜木紫乃「ラブレス」は直木賞受賞作「ホテルローヤル」に続いて読んだ作者の2作目です。直木賞受賞作が連作短編としてまとまっている感があるのに対し、本作は荒削り感はあるものの、圧倒的なスケールで女性の生き様を描いていて、心に迫り来るものがありました。本作も2011年下期の直木賞候補になっているのですが、本作で受賞してもおかしくないできだと思います。

ラブレス (新潮文庫)/桜木 紫乃

¥680
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No.2の香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常」は、ラノベならではの軽快感で読み進めることができる肩の凝らないものになっています。1巻だけはかなり以前に読んでいたのですが、2014年に10巻まで一気に読みました。特にスピンオフ作品として「妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記」が出版されたように、るり子さんの料理も魅力でした。それを含めてNo.2にしました。

妖怪アパートの幽雅な日常10 (講談社文庫)/香月日輪

¥価格不明
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No.3の誉田哲也「武士道シックスティーン」も高校生ものです。映画化もされているのですが、まだ観ていません。作者の作品には女性刑事を主人公にしたものとして「ジウ」がありますが、ここに登場する2人の女性刑事と「武士道」シリーズに登場する2人の女子高生がキャラ的にかぶっています。何にせよ熱血青春ものとして楽しく読むことができました。誉田哲也の作品は文庫本で400ページを超えるものが殆どですが、リーダビリティ(読み易さ)が高いのでページ数が苦にならず、あっと言う間に読めてしまいます。私個人としては、本作以外にも「ジウ」や姫川シリーズ第1作の「ストロベリーナイト」などが好きです。

武士道シックスティーン (文春文庫)/誉田 哲也

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読書遍歴2013

2013年に読んだ104冊のほんの中からMyBest3を選びました。あくまで2013年に読んだ本であって、刊行された本という訳ではありません。

No.1 小林恭二「カブキの日」
No.2 三浦しおん「舟を編む」
No.3 三上延「ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち」

ちょっと一言
2013年、Best3にはならなかったものの候補に上がったものに、J.R.トールキン「ホビットの冒険」、町田康「権現の踊り子」、東野圭吾「新参者」、豊島ミホ「青空チェリー」などがありました。

No.1の小林恭二「カブキの日」は1998年に三島賞を受賞した作品ですが、15年後に読んでも楽しめる歌舞伎を題材にしたファンタジーでした。三島賞受賞作にはクセのある作品が多く、決して読み易くはないものが多いのですが、この作品はスッと入ってきました。これに近い感覚で読んだ本に泉鏡花賞を受賞した千早茜「魚神」があります。歌舞伎に興味があったわけではないのですが、十分楽しめました。
カブキの日 (新潮文庫)/新潮社

¥596
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No.2の三浦しおん「舟を編む」ですが期待を裏切られた分、印象に残る作品となりました。というのも以前著者の「まほろ駅前多田便利軒」を読んだときに面白さ、作品のよさを感じることができませんでした。以前よく行った町田=まほろということで親近感というか思い込みがあったのかもしれません。「舟を編む」は、思い込みがないというか「まほろ駅前」でしょといったネガティブな思い込みが、読み始めて180度ひっくり返った感じがします。ちなみに本屋大賞受賞は本の購入、評価に何の影響もありません。
舟を編む/光文社

¥1,620
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No.3の三上延「ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち」はシリーズを通してBest3にしました。2014年の時点でシリーズはまだ終わっていないのですが、続きを読むのが楽しみで新刊が出れば即買いする本でもあります。基本ラノベなので文体等についてはう~んと思ってしまうところもあるのですが、2012年の有川浩「図書館戦争」シリーズ同様気楽に読めた本としてBest3に入れました。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)/アスキーメディアワークス

¥637
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読書遍歴2012

2012年に読んだ77冊の本の中からMyBest3をピックアップします。自分がこの年に読んだ本であって、刊行された本ではありません。

No.1 原田マハ「楽園のカンヴァス」
No.2 稲葉真弓「半島へ」
No.3 有川浩「図書館戦争」

ちょっと一言
2012年は1年を通しての読書量が少ない年で、目標の100冊に達しませんでした。その中で2012年は特定の作家に集中した感があります。一気に読んだのは絲山秋子で、2010年に「沖で待つ」、2011年に「イッツ・オンリー・トーク」「袋小路の男」を読んでいましたが、2012年には文庫化されている全ての本を読み、その後単行本で現時点での全著作を読んでいます(雑誌連載中の作品などは除く)。またNo.3の有川浩「図書館戦争」シリーズは、シリーズ全体を繰り返し何回か読みました。このことも2012年の読書量が少なくなってしまった原因の一つでもあります。

No.1の原田マハ「楽園のカンヴァス」は山本周五郎賞受賞作ということで読んだのですが、作者自身がキュレーターだったということもあり、絵画への造形の深さを感じるとともに良質のミステリーとして楽しむことができました。原田マハの他の作品は、この後「カフーを待ちわびて」を読んだきりですが、「楽園のカンヴァス」のイメージを崩したくないので読むのにためらいを感じています。
今までにも最初に読んだ作品が良かったので、同じ著者の他の作品を読んでガッカリしたした経験が何度かあります。原田マハについてはガッカリ感を味わいたくないという思いが強く、他の作品に手が出せないでいます。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)/新潮社

¥724
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No.2の稲葉真弓「半島へ」は、直前に短編集「海松」を読みその題材は良いのに短編であるが故の物足りなさを感じていたところ、物足りなさをしっかり埋めて貰えた感がありました。長編にすると冗長になってしまいがちのところ、独特のリズム(時間)でストーリーが進行することも相まって、気持ちよく読むことができました。この後「24節気」に関する本を買ってピロートークならぬピローリーディンで読んでいました。
半島へ/稲葉 真弓

¥1,728
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No.3の有川浩「図書館戦争」はシリーズものとして繰り返し読んだのでベスト3に入れました。ラノベとして売られているのではないかもしれませんが、この読み易さはラノベ以外の何ものでもないと思われます。このようなお気楽に楽しめるエンターテインメント小説もリフレッシュできてよいです。ちなみにアニメもTVシリーズと映画版ともにCSで再放送されたものを観ました。実写映画だけはまだ観ていません。
図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)

¥720
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