えそはちまんぐう
住所:福岡県朝倉市山田166
筑後川の北側に位置します。
境内では川の流れる音が響いており、心が洗われるよう
✱山田堰✱
日本で唯一の石畳堰です。
恵蘇八幡宮境内から見えます。
山田堰は江戸時代に干ばつで苦しむ農民たちを救うため筑後川右岸の耕地を水田化するために設けられた井堰です。
✱社頭✱
✱手水舎✱
✱拝殿✱
実は拝殿の写真だけ撮るのを忘れて、後日再び伺いました
✱御祭神✱
応神天皇(十五代)
斉明天皇(三十七代)
天智天皇(三十八代)
斉明天皇とは・・・皇極天皇、重祚(じゅうそ)して斉明天皇は、
日本の第35代・第37代天皇。
在位期間は、皇極天皇として皇極天皇元年1月15日 - 4年6月14日、
斉明天皇として斉明天皇元年1月3日 - 7年7月24日。
舒明天皇の皇后で、天智天皇・間人皇女・天武天皇の母である。
推古天皇から一代おいて即位した女帝になる。
※重祚:一度位を退いた天子が再び位につくこと。
✱御由緒✱
このお宮は斉明天皇七年(AD661)に建てられました。
斉明天皇は西暦661年百済救援のため、この朝倉市須川字長安寺の
橘広庭宮(たちばなのひろにわのみや)に皇居として大本営をお遷しされました。
そして中大兄皇子(後の天智天皇)は、国家安泰と皇軍の武運長久を御祈願
されるため宇佐神宮の御祭神、応神天皇の御霊をお斎りになり、
朝倉山天降八幡としてお祈りされました。
その後天武天皇の御代、白鳳元年(AD673)勅命により斉明・天智天皇の
二神霊とも合わせ祀り、恵蘇八幡宮三柱大神(みはしらのおおかみ)と
名付けられました。昔は朝倉郡・甘木市を含む総社でしたが、
現在は朝倉地域の総社氏神になっています。
社殿は
本殿 安永乙未秋九月(1772)
拝殿 文化四卯十一月(1807)の改造です。
✱本殿✱
✱御神木✱
県指定天然記念物 恵蘇八幡宮大楠
社殿の右手より斉明天皇藁葬地(御殯歛地)へと続く階段があります。
※御殯歛地(ごひんれいち)とはお墓のことです。
こちらの鳥居の右手には木の丸殿遺跡があります。
木の丸殿とは
天智天皇は、御母斉明天皇の御殯葬が終わると、直ちに御陵山下の山腹
(今の社殿のある所)に木皮のついたままの丸木で忌み殿をお建てになり、
一日を一ヶ月に代えて十二日間、この丸木小屋で喪に服されました。
喪に服されている天智天皇
故に後世、人々が「木の丸殿」「黒木の御所」と呼ぶようになりました。
当時の御製(ぎょせい)※天子のつくった詩歌
秋の田の かり穂の庵の とまをあらみ
我が衣手は 露に濡れつつ
と、この朝倉の地でお歌いになり、
現在百人一首に収められています。(百人一首 第一番)
木の丸殿公園(駐車場側入口)には、天智天皇の歌碑が立っています。
先ほどの鳥居から斉明天皇藁葬地(御殯歛地)へも行ってみました。
緩やかな階段を暫く昇ると斉明天皇の御陵と言い伝えられている
前方後円墳があります。
✱御陵山(恵蘇八幡宮1・2号墳)✱
日本書紀によれば、「西暦661年5月、斉明天皇は百済救済のため
朝倉橘広庭宮に遷られましたが、病のため7月24日(8月24日という説もあり)
に崩御されました。
皇太子中大兄皇子は母斉明天皇崩御7日後の8月1日に御遺骸を
橘広庭宮からこの地に移し、一時的に葬り・・・」と記されており、
地元では御陵山と呼んでいます。
陵上には方二間(1.8メートル)の石柵が巡り、中央の石塔には
「斉明帝藁葬地」と刻されています。
形態は前方後円墳ではないかという説もありますが、
町では円墳二基とみて指定されています。
✱漏刻(水時計)✱
恵蘇八幡宮の境内、御陵山の中腹にある漏刻(水時計)の模型です。
天智10年(671年)6月10日、天智天皇は漏刻(水時計)をつくって
人々に時を知らせられたと伝えられています。
実物は分かっていませんが、中国で用いられていた漏刻の形式を
模倣したものと考えられています。
この漏刻は、4個の桶を段違いにならべたもので、
第1番目を夜天地、第2を日天地、第3を平壺、第4を万水壺といい、
万水壺には矢が立てられています。
第1のつぼに水を注ぐと、水は管を通って順番に一番下のつぼである万水壺へと
流れ込み、万水壺に水が溜まるにつれて、矢が浮き上がるようになり、
矢に記された目盛りを読み取ることで時刻を知る仕組となっています。
現在、恵蘇八幡宮では6月10日(時の記念日)を記念して、
毎年同日に式典が催されています。
✱関守の墓✱
恵蘇八幡宮の車道昇り口の右手に古いドレメン式の塔石が5,6基立っています。
これは斉明天皇崩去の時 殉死した人達の墓、又朝倉の関の役人達の墓、
あるいは信仰遺蹟、原始時代の環状列石ともいわれています。
✱境内入り口亀✱
2020年8月13日追記:この亀の由来かも?⇒🐢(磯良の海さんへ飛びます)
✱御朱印✱
とても品の良いご婦人が書いて下さいました
✱主な祭事✱
1月1日 元旦祭
1月下旬 百人一首カルタ大会
2月15日 粥入れ祭
3月初卯の日 粥験し祭
4月15日 春大祭
6月10日 時の記念祭
6月30日 大祓式
9月15日 放生会
10月15日 例大祭
10月第3日曜日 神幸祭
11月15日 七五三祭
11月23日 新嘗祭
12月31日 大祓式・除夜祭