グっときたコラム(16・最終回)〜「アホは賢い」一目置く | AD・BA・ROOM(アドバルーム)

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関西人でありながら、ビートたけしさんの
「バカヤロ、テメェ、コノヤロ!」というフレーズが
大好きなZackyことザキさんです
黒めがねきら

私がこの「グっときたコラム」を始めるようになったキッカケは
1回目の『「愚」という貴い徳~アホのマナー』鷲田 清一氏(哲学者)の
コラムに出会ったからです。

未読の方は是非、
「グッときたコラム(1)」をご覧ください。 

関西人特有の「アホ文化?」にしっかり子供の頃から慣れ親しんでいた私にとって
鷲田さんのコラムはすごく共感できるモノでした。

そして今回、
またしても「アホ文化?」に絡むコラムを発見しましたのでご紹介します。


「アホは賢い」一目置く

「どんなことをおもしろいと言うか」に関しては地域間で、そう違いはありません。
けど、「どうやって笑わせるか」は相当違う。

大阪の笑いの特徴は、自分をおとしめて笑わせるのが上手なことでしょう。

1970~80年代に手がけた視聴者参加番組「ラブアタック!」は、
複数の男子大学性が歌ったり、自己PRしたりして女性の心を射止めるとの内容で、
関西の学生たちは、自分の失敗や欠点を喜んでさらけ出し会場の爆笑を誘っていました。
その様子に東大生がつくづく語っていました。
「気取ったポーズで笑わせるのはできるけど、
自分をみじめに見せて笑いをとるなんて絶対にできない」と。

なぜ、大阪人は可能なのか。
自分をおとしめて笑わせる人を、本当に駄目な人間だと思わないからです。

「アホやなぁ~」と笑いつつ、「賢(かしこ)ないとアホにはなれん」と、
一目置くのが大阪の地。
笑わせた本人も周囲の好意にしっかりと反応して、どんどんエスカレートさせていくのです。

なれなれしく、ぶしつけなようにみえて、相手の顔を立てる配慮があるのも特徴でしょう。
「○○や、ちゅうねん!」という言葉があります。
共通語に訳せば「○○だと言っている」となり、
批判めいたことを伝える際、きつくなりますが、「ちゅうねん」の一言がくっつくことで、
おかしさ、ゆとりがうまれます。

いつの間にか相手の懐に入り込み、双方の距離を縮める。
大阪の笑いは今やコミュニケーションの最強の武器となりつつあります。

この20年ほどで東京制作のバラエティー番組がずいぶん大阪ナイズされてきました。
お笑いスターはもちろん、構成作家や演出家らスタッフも関西出身者が増えて、
スタジオ全体が大阪的なノリで包まれているんです。
生き生きしたコミュニケーションの根本には、実は笑いがある、ということが、
テレビを通して全国の若者たちに浸透したようです。

お笑いスターの卵たちが皆東京へ行っても、関西の番組の作り手はちっとも困りません。
次から次へと若い世代が出てくるから。
大阪は常に、次の時代の笑いの生産地なのです。

朝日放送プロデューサー 松本 修 

2011年12月27日火曜日 読売新聞夕刊 文化面「ガラパゴスの卵」より抜粋
改行、太字等…Zacky加工

私の前回のブログ「グっときたコラム(17)」でご紹介した
「おもしろ旅行企画ヒラタ屋」の平田進也さんも実は「ラブアタック!」の
『みじめアタッカー』として常連だったらしいです(笑)~出典:Wikipedia。
平田さんのサービス精神は実は、
学生の頃からの「アホ」によって培われていたんですねぇ(笑)。

たけしさんの「ダンカン、バカヤロウ!」…て、
めっちゃ「アホ」の臭いがするコトバで大好きなんです。
大阪人が言う「アホやなぁ~」を超えてる、尊厳と愛情を自分勝手に感じています(笑)。
もっと言うなら、言われている対象のダンカンさんに嫉妬してしまうくらいです(苦笑)。
あんなに温かく愛情を感じるコトバは他に類を見ないと思っています…
「ダンカン、バカヤロウ!」
親しみのある大阪(関西)風にいうと、
「ダンカンのアホ!」となりますが、いかがなものでしょうか?(苦笑)。

今回は「アホ」を探求しつつ
結局、最後は「ダンカン、バカヤロウ!」で終わってしまった
中途半端な自分自身に違う意味でグっときた(苦笑)。ではでは…
黒めがね手を振る

この「グッときたコラム」シリーズは今回で終了します。
アホを題材にしたコラムで始まり、アホで終わる。
愛すべきアホに憧れて…。
 

追記…
「オロロ畑でつかまえて」「なかよし小鳩組」・荻原 弘/集英社文庫
弱小(零細)広告代理店「ユニバーサル広告社」モノの大好きな連作です。
舞台は関西ではありませんが、愛すべきアホな人達がわんさかで、とても良いです!

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