時事通信社 2015/01/22-16:58
沖縄県南風原町は22日までに、太平洋戦争末期の沖縄戦の際、陸軍の病院壕(ごう)に充満していた臭いを再現した。こうした試みは全国初とみられる。町立南風原文化センターの上地克哉学芸員(47)は「戦後70年が経過した今、臭いを追体験し戦争を具体的に考えてほしい」と話している。
陸軍病院は、米軍の艦砲射撃が始まった1945年3月、同町の国民学校校舎から人工壕に移転。10~70メートルの約30本の壕に1500人以上の傷病兵を収容し、撤退命令までの約2カ月間使われた。同町を含め、県内に16カ所の病院壕群がある。
センターは、戦争学習の素材として病院壕の臭いの再現を企画。昨年8月から、元ひめゆり学徒隊の女性ら5人から記憶を聞き取り、埼玉県の民間企業が調合、3回の試作を経て完成した。
血液やふん尿、腐敗臭など7種類の成分を混ぜ合わせた臭いがガラスのボトルに詰め込まれ、かぐと
どんよりとすえた臭いが固体のように喉に居座る。
上地学芸員は「戦争体験を語れる人は非常に少なくなったが、臭いも証言の一つ。記憶に残っている人たちがいる今だからこそ、より具体的に後世に残していく必要がある」と強調した。
希望者は26日から、同町の「20号壕」入り口で、ボトルの臭いを体験できる。
この表情、 悪意に満ちてないですか。 (怒)