もちろん,今までの鉄拳みたいに1対1で勝負を決めたいっていうときもあるだろうし,その中でサブキャラクターを遊んでみたいっていう欲求にも応えられる。で,ソロで2人目のキャラクターを覚えたときは,あらためてタッグに挑戦すればいい。今までの鉄拳で遊びながら,徐々にステップアップしていけるんです。 :  ソロプレイは従来の鉄拳の遊び方を提供するとともに,鉄拳TT2における“シンプルモード”にもなっている,と。 原田氏:  そうそう。で,ただソロを入れるだけじゃなくて,「ソロ対決もタッグ対決も,ソロ対タッグの対決も何でもアリだ!」っていうのをゲーム公式のレギュレーションにしちゃったわけです。そうするとソロでキャラクターを覚えたい初級者も,タッグを遊びまくりたい上級者も,ドラゴンクエスト10 RMT,昔1人のキャラクターだけが上手かった人なんかも,みんなで一緒に遊べるんですよ。色々な人達がひとつになれるんです。 :  さきほどプレイさせていただいたんですが,ソロ対タッグのバランスも絶妙ですね。とくにソロ側の攻撃力が上がっているところとか。 原田氏:  そこもね,今作のもうひとつのコンセプトなんですよ。 :  というと? 原田氏:  鉄拳シリーズはおかげさまで,家庭用を出せば世界中で300?400万本売れて,ものすごくプレイ人口が多いんですけど,人口の中の7割くらいは初級者から中級者なんですよ。で,じゃあなんでそういう人たちがやっているのかっていうと,“自分よりもちょっと上手い人にも,10回20回やったら1回くらいは勝てるかもしれない”みたいな,そういう可能性を感じるゲームだったから,rmt,なんです。 :  どこからしらに逆転性が残されている,ということですか。 原田氏:  それが爽快だったんですよ。とにかく減る技,例えばポールの崩拳を決めれば,駆け引きで5回くらい負けてても,1回で帳消しにできたり。だから,「この技が気持ちいい」「この技を当てたい」っていう単純な欲求だけで遊べるんです。これがね,鉄拳が本来持っていたはずの良さだったわけです。 :  シリーズのナンバリングを遡るほど,そういう傾向が強かった印象があります。 原田氏:  鉄拳6でレイジ(体力が残り少なくなるとキャラクターが怒り,攻撃力が増加する)が入ったときも,最初はみんな「これ,どうなの?」って言ってたじゃないですか。 :  はい。とくに鉄拳6の頃は鉄拳6BRよりも攻撃力の上昇率が大きかったこともあって,上級者がレイジによって「自分より上手くない人に負ける(事故る)のが嫌だ」って言っていた時期もありましたけど,それは裏を返せば「あんまり上手くない人でも勝てる可能性がある」ってことですもんね
関連トピック記事: