「超臨界水」という言葉がときどき聞かれるようになりました。

温度と圧力を上げていき、「374℃、218気圧」以上の高温高圧状態に置くと、水が液体とも気体ともつかない状態になります。

そういう状態を「超臨界」と呼ぶのです。

この状態の物質は液体と気体の両方の性質を併せ持っています。

液体はものを溶かしやすい性質を持っています。

気体は狭い隙間にもたやすく入り込む性質を持っています。

この両方の性質を水が持つとどうなるでしょうか。

答えは、「通常ではとても溶かせないような物質を簡単に分解できるようになる」です。

超臨界水は、たとえばPCBを分解することができます。

で、超臨界水の一歩手前の状態を「亜臨界水」と呼んでいます。

亜臨界水は、超臨界水よりマイルドな反応性を示します。分解速度も緩やかなわけです。

で、これをセルロースの分解に使おう、という動きがあります。

(独)森林総合研究所が研究しているそうです。

2006年12月22日(金)付日経産業新聞9面に載っています。