連日の更新となります。


今回は、昭和初期の名車の1台である阪和電鉄モヨ100を取り上げて

みたいと思います。

鉄道ファンなら一度は耳にしたことのある名前かと思いますが、実際

イメージできるのは、国有化されたあとのオレンジ色に塗られた改造

後の姿や弘南鉄道に移籍したあとの晩年の姿が多いかと思います。


阪和電鉄開業時の姿は写真で見られても白黒写真なのでどんな

車体色か私もわかりませんでした。


長くなりましたが、約20年前にフォムラスモデルというメーカーより

限定発売された16番スケールの模型がありました。

昨年末に丁度入手する機会が得られ、私の元にやってきました。

阪和電鉄の模型はペーパー製が多い中、真鍮製のものは谷川

製作所のモタ3000とこのモヨ100ぐらいではないかと記憶して

おります。

まったりやくものまったりな時間


      特徴的なダブルパンタですね。

      欧州的で独特な大型パンタが阪和電鉄の電車の特徴の1つ

     です。

まったりやくものまったりな時間

        
       モヨ100は昭和5年に登場した高出力が売りの電車でした。

       この車輌が1号かとおもいきや、同じ車体をもつモタ300と

      いう、3扉のロングシート車が昭和4年の開通時に誕生して

      いたとの事でした。

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        昭和1桁に誕生した名車は、南海だと301型(後の2001型)

        や、参宮急行(近鉄)2200型、新京阪(阪急京都線)デイ

        100型など、どれもモヨ100に負けない高出力で大型車体

        の電車達が誕生しております。

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         車体色をみると、デイ100をのぞき、南海、参宮、阪和と

        どれも誕生当初はダークグリーンだったようです。

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       モヨ100は当初、扉間転換クロスシートを持つ2扉車で、

      200馬力(150kw)のモーターを4個搭載したモンスター

      でした。この馬力にものを言わせ、モヨ100を2両で客車

      3両牽引していた事もあったようです。

      これが、あの”くろしお”(当時は黒潮号)として天王寺から

      和歌山まで45分で走行していたとのことです。

      

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       模型に戻りますと、内装はもちろん床下機器やフレーム

      類が抜かりなく再現されております。

       現代では当たり前ですが、20年前では豪華な装備だった

      ことでしょう。

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        モーターも実物同様に力強さを表現したいのか、天賞堂の

       最高級パワートラックを2基搭載しております。

        更に、Oゲージなら当たり前の台車の軸箱が実物通りに

       可動します。

まったりやくものまったりな時間


まったりやくものまったりな時間

        車体も屋根までリベットを再現するなど、これらの装備等

        で当時の価格が高いのが納得できました。

        (私の入手した際も中古にしては高いと感じましたが)

まったりやくものまったりな時間


       最後ですが、この趣味を始めてから1番目に興味を持った

       名車でしたので、以前にも入手の機会がありましたが買い

       逃し、それから約8年たった現在やっと手にすることができ

       感慨深い思いです。

       中古で各部が多少ボロボロですが、いずれ旧型客車を牽引

       させて楽しみたいと思います。


       ではでは。