「日本一分かりやすい講義」をする伝え方コーチ 松本賢一オフィシャルブログ -98ページ目

「日本一分かりやすい講義」をする伝え方コーチ 松本賢一オフィシャルブログ

伝え方コーチ。社会人落語家の顔も持ち「日本人は元来、プレゼンや自己表現が得意である」ことを確信。「日本一分かりやすい講義」としてセミナーで日本全国を回る。

 夕方からは、クライアントさんのところで営業さん10名と戦略ミーティング。


 お昼間に、塚口駅の中華料理のお店に入りました。


 混んだ店内で少し待ち、しばらくしたらカウンターへと通されました。


 僕の席の左右には、品のいいおばあちゃんがそれぞれ座っていました。


 僕が席に座り、オーダーを終えた頃に、左右のおばあちゃんの料理が運ばれてきました。


 僕はランチを頼み、待っていると、すぐに料理が出てきました。


  「込んでいる割には、すぐにでてきたなぁ。ありがたいなぁ。」


 と喜んでいるのもつかの間、料理を見ると、どうも違うテーブルの人の料理でした。


 すぐに店員さんを呼び、違う人のものだと思う、ということを伝えてその料理を引いてもらいました。


 そこから待つこと20分・・・・・。


 僕は携帯をいじくり倒して、なにもやることがなく、天井を見ながら待っていました。


 僕より後から入ってきた人たちのところに、次々と料理が運ばれていきます。


 その光景を見ながら、いまだに自分のところに料理が運ばれないことに対して、


  「この状況から、いったい神様はどんな奇跡を引き起こすのだろう」


 と興味津々に、待っていました。


 そう。
 ここ1年くらい、常に自分と繋がっており、ずっと心が穏やかに過ごせています。


 右側のおばあちゃんが食べ終わり、伝票を持ってレジの方に行こうとしたときに、


  「あなたの、(運ばれるのが)遅いわよねぇ・・・」


 と心配して声をかけてくれました。


 僕は、


  「ははは、気長に待ちますよ(^^)」


 と、声をかけてくれたことにお礼を言いました。


 が・・・それでもまだ運ばれてこないのを見て、今度は左側のおばあちゃんが店員さんを呼び、未だに僕のところに料理が運ばれていないと言ってくれました。


 すると、まもなく念願の料理が運ばれてきました。


 僕は左側のおばあちゃんにお礼を言い、割り箸を割って、胸の前で両手をあわせて「いただきます」と小さくお辞儀をして食べようとしました。


 すると、左側のおばあちゃんが僕にこういいました。


  「あなた、偉いわねぇ。ちゃんといただきます、って言って召し上がるなんて。親御さんの育て方がよかったのねぇ。」


 僕は照れながら、


  「あはは、ありがとうございます(*^_^*)」


 と答えて、そのおばあちゃんとはお別れしました。


 自分が褒められたことも嬉しかったのですが、それ以上に親父、オフクロを褒めてもらえたのが、なによりも嬉しかったのです。


 まるで100万円もらったような気分になりました。


 僕はその料理を食べながら、神様の配剤を感じていました。


  「なるほど。こういう奇跡だったのか。」と。

 昨年、大学時代の演劇部仲間3人と飲みに行きました。


 一人の女の子とは5年ぶりの再会。


 5年の間に彼女は結婚をしたのですが、演劇部仲間は誰も呼ばれることもなく、女の子だけ集めてパーティーをしたと聞いていました。


 僕やツレは、


  「まあそういうやり方もあるかな。それにしても呼んで欲しかったな」


 とその当時は思っていました。


 しかし、5年ぶりに再会した彼女から聞いたのは、当時、鬱病を患っていたのでした。


 あることがきっかけとなり、鬱病になった彼女。
 その時に知り合った今の旦那さん。


 いいところも悪いところも、全部、そばにいて見てくれていた彼と結婚をして、仕事は続けても、やはり心は解放されないままでした。


 旦那さんは数年前からハーレーのカスタムショップをオープン。アメリカのショウに出展して、入賞し、賞金10万円が入りました。


 彼女としては、お店もこれから頑張っていかなければ行けないから、当然、運営資金に回すと思っていたところに、旦那さんから「これで二人で旅行に行かないか?」と誘われました。


 彼女は、それなら、「新潟でやっているアートフェスティバルに連れてって」と旦那さんに言いました。


 かくして、二人は、新潟へ。


 そこでのアートフェスティバルは、絵画だけでなく、空間を利用したものなど、多種多様でした。


 彼女がある作品に近づきました。


 その作品というのが、廃墟と化した民家を利用したものでした。


 板張りの扉を引いて、中にはいると、裸電球が一個だけぶらさげられており、中に一面に敷き詰められていた、むせるほどの匂いが立ちこめていた藁がありました。


 彼女は、そのむせかえるような藁の香りを身体中にいっぱい吸い込んだとき、涙が止まりませんでした。


  「自分にも、まだ、感動できる力が残っているんだ・・・」


 そう感じて、彼女はさらに涙が止まりませんでした。


 闇から、光の存在へ。
 そのことがきっかけで、彼女は鬱病を克服していったのです。


 彼女の言葉はこうでした。


  「もう・・・すごい、すごいねん。藁の匂いと、それを感じたときの・・・気持ちって言うか・・・もう、すごいっていうか、すごいとしか言われへんねんけど・・・」


 言葉は足りなくても、僕は彼女の言いたいことが手に取るように感じれました。


 彼女は僕に言いました。


  「芸術とか、アートとか元々好きやけど、鬱病の時は、何でこんなモンがあるんやって、無駄なものだと思ってた。でも、違う。違うんよ。」


 芸術でも、映画でも、なんだっていい。
 人を救える力があるのだ。


 その廃虚の民家の作品を作った芸術家の人は、まさか自分の作品が、鬱病の人を救うものになるとは思わなかっただろう。


 だが。
 形は違っても、その人の想いは、彼女に届いたのだ。


 どこの世界に、


  「ああ、鬱病を治すなら、新潟でやっているアートフェスティバルの廃虚の民家に行って、藁の匂いをかぐといいですよ」


 というカウンセラーがいるだろう。


 自分にとって救いとなるものは、自分にしか分からない。
 残念ながら、周りは教えることはできないのだ。


 僕自身、社会運動として、声を上げている人々を見るたびに、「声を上げても届かなかったら意味がないのに」と感じているところはあった。


 だからといって、諦めてはいけない。


 芸術家の想いが、彼女に届いたように、
 誰かの想いは、必ず他の誰かに届くのだ。


 それが、この世界の仕組みそのものなのだ。


 飲み会の後、彼女からメールが来ました。


 「時間がかかっても気持ちを人に伝えて、きちんと自分と相手に向き合って解決していけるようになった。松本が言ってくれたように、私が笑顔でいることで安心していられるということを聞いてうれしかった。ありがとう。私幸せです。」


 5年という歳月を経て、また違ったレベルで理解し合えたことに、僕は喜びを感じていました。


 そして。


 あなた自身がいつも笑顔でいること。
 それだけで、僕は安心できる。


 それが、僕の変わらぬ願いです。

 先日の日曜日に、親父の墓参りに行きました。


 命日でもなんでもないのに、ふと行きたくなり、オフクロと参ってきました。


 ここ最近、親父のことを思い出すことがあり、しばし考えることもありました。


 13年前の7月14日の木曜日。
 その日から、親父が帰ってこなくなりました。
 そして、私の人生も一気に痛みを伴う様になりました。


 大いなる苦痛と、壊れそうな日々の中で、親父を恨む時間すらありませんでした。


 4年前の5月初旬。


 親父が入院している病院から、私の携帯に電話が入りました。意識不明で、危ういので、会ってくれないかという、看護婦さんからの電話でした。


 ただ、その時、私は出張で宇都宮にいており、餃子を食べようとしていたときに、その電話がかかってきたため、離れているし、会う気もないから、電話しないでくれ、と伝えて切りました。


 年老いた親父に会うと辛くなるという気持ちと、苦しみを一番味わったオフクロに申し訳ないという気持ちが入り交じっての決断でした。


 その時の決断を、私は親しい二人の人にメールをしました。二人とも、私の決断に敬意を表してくれたので、救われました。


 親父を看取った親父の弟さんに話を聞く機会があったときに、親父は私が蒸発前に書き置きした手紙を最後まで持っていたそうです。


 その文面は、こうでした。


  『親父、今からでも遅くないから働けよ。
   人間、働いて、人の役に立ってこそ、尊いんやから・・・』


 そして親父は、意識不明になって2週間後に息を引き取りました。


 2週間、親父は僕が来るのを待っていたのかもしれない。最近は、そう思うようになってきました。


 当時でも、今でも、私自身に恨む気持ちはなく、あちらの世界から、親父が謝っているくれていることも分かるので、なんてことはないのですが、ふとした時に、こんなことを感じました。


 「もしかすると、親父は、あえて僕の人生において、悪役を演じたのではないか・・・・。いや、演じてくれたのでは・・・・。」


 この考えが、心の中に出てきたとき、5分くらい、身動きできずに、何かを感覚でつかみ取ろうとしている自分がそこにいました。


 あれだけ、僕を愛してくれた親父なのだから、僕たちに苦しみを背負わすためだけに、逃げたのではない。


 そして、この考えは、自分が誰かの父親になったときに、より一層、深みを増すことだろう。


 ただ。


 だからといって、それがよかったとは思わない。
 偉い誰かが言うような、感謝も、する気など、さらさらない。
 人から、それがあったから今の自分があるんだよ、なんてきれい事も言われたくもない。


 あの時の、腹の底から、うずくような、のこぎりで切られるような、痛みと苦しみの感覚は、もう二度と、味わいたくない。


 痛みや苦しみは決して万能ではない。
 痛みや苦しみを必要以上に崇拝してはならない。
 暖かみや光から学べるなら、そちらの方がはるかにいいのだ。


 ただ、闇を通り抜けることでしか、得られなかったであろうこと。それだけには、感謝する。


 そして、闇がなければ、目覚めることすらなかった、今の、自分への、こんな日記を書けていることに対しては、感謝したい。


 目覚めるとは、ガンダムで言うところに、ニュータイプにあたるかもしれない。


 人生の本質は、一人一人が目覚めていくところにある。


 親父が、僕の人生の悪役を引き受けたことも、宇宙の壮大なる計画の一部。


 痛みや苦しみから学んだのなら、今度は、僕自身が、それを光に変えて、伝えていく番なのだ。

 今日は一緒に仕事をしている人のことを書きましょう。


 その人と出会って3年くらいになります。現在、うちの仕事をしながら、ベーチェット病の治療中。


 その彼が、以前、私にこういいました。


 「自分がベーチェットになったのも、罰が当たったんです。自業自得ですね。」


 その言葉を聞いて、私は少し怒ったように言いました。


 「それは絶対にありません。神様が罰など与えるわけがありません。罪など、存在しないんです。」


 以前、ベーチェット病のニュースで日記を書いたときに「ベーチェット病は治せる」と書いて、その日記を読んだ人たちに総攻撃されました。


 「そんな治療法があるなら学会で発表しろ」
 「おまえは医者か?」
 「事実誤認も甚だしい」


 素人の日記に対して、全然おおらかじゃないコメントの嵐に思わず、削除してしまうくらい、嫌悪しました。


 と同時に、いまだにそんな集合体意識を持っている人が多いと言うことに驚きを隠せませんでした。


 「治らない」と思っている人は絶対に治らないでしょう。
 「罰が当たった」と思っている人はずっと救われないでしょう。


 もちろん、そう思わなければやってられないというのも無理はありません。
 事実、私もそうだった。痛いほど、その気持ちは分かります。
 そして、そんな風に考えている人は、そんな気持ちを抱えていれば、救われないことも、分かっています。


 でも、どうしようもないんです。。。


 だからこそ、我々は、もっと意識のレベルを高めていく時期に来ている。


 痛みや苦しみが存在するのは、自分自身の道を歩むようになっているからです。


 自分の中では、こうありたいと願っているのに、現実を見ると、まったくかけ離れている場合。そのギャップに苦しみ、人によっては鬱や、病気になってしまう。


 しかし、本当の自分の姿を、魂は求めている。
 その魂からのSOS。
 「おまえは本当はこうなりたいはずじゃなかったのか!?いつまで自分の気持ちを偽っているんだ!?」という心の叫び。


 そういうシグナルとしての気づきが、私の様に借金で来る場合もあるし、病気や、人間関係でやってくる場合もある。


 痛みや苦しみは、自分自身を傷つけようとして存在しているのではなく、むしろ、自分自身を大切な存在として扱いなさいと言う、天からのメッセージなのだ。


 これを、達観した人たちは「ギフト」と称している。


 だが、苦しんで渦中にいる人たちに、苦しみをギフトだと諭しても、反発をくらい、そのギフトを、別のものとして受け取ってしまうことも多くあります。


 人によっては、その苦しみから、世間を恨むようになり、犯罪を犯してしまうこともあるでしょう。あるいは、子供たちに


 「世の中は辛いことでいっぱいや。ええことなんか、これっぽっちもあらへん。苦しみこそ人生や。」


 と屈折した世界観を伝えてしまう人もいるでしょう(大半の大人がこういうタイプじゃないでしょうか)


 さらにやっかいなのは、世間体や周りの評価など、内なる心に従うのではなく、外的な要因から自分の道を外れようとしたときに、まさにそのタイミングで痛みや苦しみが与えられれば、


 道を外れそうになっていることに気がつきますが、まったく関係ないと思われるタイミングで痛みや苦しみが与えられることが多く、そのため、我々は混乱を起こしてしまいます。


 その混乱こそが、「治らない」「罰が当たった」という妄言になってしまい、それが人々に伝搬してしまう。


 そして、過去の経験をさかのぼって、ありもしない原因を追及する。合理的な考えの一つとして、「カルマ」や「過去世では罪人だった」などと痛みや苦しみを説明しようとする。


 私自身、過去世を何人にも見てもらったことがありますが、私の過去世に関して、全員が全員、違うことを言いました。


 「なんで、みんな違うことを言うのか?」と尋ねたところ、「過去は何度もあるから」と言いはなった。


 すごい理屈だ。
 これならみんな好き放題言える。なんとでも言える。
 その人たちは、過去世を見ることで、飯の種にしているのだから、批判はしない。


 大事なことは、もし仮に、過去世があったとしても、今の私に、なんの影響も及ぼさないのだ。
 

 私の場合、23歳の時に、突然、苦しみを与えられ、意味も分からず、ずっともがいて何とか生きてこれました。


 そう考えると、なぜ、私は誰も恨むこともなく、大病もすることなく、自分本来の道を歩めているのか。


 自分が頑張ったからではありません。
 周りの人々の、存在のおかげなのだと、気がついたのです。


 ややもすると、心がすさみ、死んだらどれくらい楽だろうかと考えることも多々あったのに、そのたびに、支えてくれる人たちが、そこにいました。


 大学院の友達、カトウは、僕の当時の現状を知って、


 「マツモト、ごめん。オレ、なんて言ったらいいか分からへん。ごめん。。。」
 
 
 と言いました。でも、私には、カトウの気持ちが十分に伝わってきました。


 塾講師時代の教え子、ミナコは僕の仮設住宅の生活を知って、泣いてくれました。その当時、ミナコはまだ15歳でした。


 「"人"という字は、支え合っている様に書きます」と、いままでにさんざん教えられてきました。


 その真意が分かってきたんです。


 その人が、自分本来の道を歩もうとして、突然、痛みや苦しみが与えられたとき、その人が「道」を踏み外さないために、その時こそ、周りが支えてやるのだと。


 決して、いつも依存し合うのではなく、字を見ても分かるように、その人が倒れそうになり、別の道へ行こうとしてしまうときにだけ、支えるのが「人」そのものなのだと。


 痛みや苦しみは、自分本来の道を歩むための、羅針盤。
 そして、周りの人の愛は、あなたを目的地に運ぶための、風そのもの。


 我々がするべきことは、ただ一つ。
 心の舵を握りしめ、旅を続けること。


 そして、魂の言葉は次のようにささやき続ける。


 「いつも自分自身でいなさい」と。


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 最近、仕事の移動で、やたらめったらタクシーを使うようになりました。タイトなスケジュールが多く、経費とはいえ、歩けるなら歩きたいのが私の信条なのですが・・・


 今日乗った、タクシーでの一こま。


 車内にはとてもいい匂いが。フレグランスか、消臭剤か・・・心地のいい香り♪


 耳を澄ますと、スピーカーから洋楽が・・・。
 タクシーの運転手で、洋楽なんて珍しい・・・。


 私:「あの、運転手さん、このFMのチューニングは、運転手さんのセンスですか?」

 運:「え?ああ、はい、そうですよ。」

 私:「へ~!珍しいですね。タクシー乗って、FMかけている運転手さんは初めてですよっ!たいていが、AMラジオじゃないですか。」


 運:「いや、それがそうでもないんですよ。音楽好きの仲間は、FMをかけて仕事(タクシー)していますから」

 私:「そうなんだぁ。てっきり会社の方針でFMをかけているのかと・・・」

 運:「私らの世代は、ビートルズですね」


 私:「いいですねぇ!ビートルズ!」

 運:「あと、(うれしそうに)レッドツェッペリンとかですねぇ♪」

 私:「へ~、渋い!ツェッペリンですか。じゃあ、ツェッペリンがかかったら、血が騒ぐとか?」


 運:「いやいや、もう、さすがに血が騒ぐ年じゃないです(苦笑)」

 私:「そ・・・そうですか(笑)」

 運:「でも、なつかしいなぁ・・・って気持ちになりますねぇ・・・」


 ここで降りる場所になり、メーターを見ると、ワンメーター。


 果たして、司馬遼太郎だったか、「タクシーでワンメーターの時、降りる際に料金とは別に100円を渡すようにしている。その100円で、運転手がハッピーになり、次のお客様を機嫌良く乗車できるなら、安いものだ」。


 そんなエピソードに共感した私も降りる際には、100円を一枚余分にお渡しします。


 私:「運転手さん、またご縁があることを!」


 タクシーの運転手さんにそんなことを言ったのは初めてのことです。


 よほど私の心も喜んでいたのでしょう(*^_^*)

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