じめじめした季節となりました。 | 獣医師 まつもと先生のブログ

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愛知県豊明市のまつもと動物病院です。
動物たちの健康の窓口として、信頼されるかかりつけ動物病院を目指します。
小さなことでも、お気軽にご来院下さい。

梅雨入りとなり、本格的な雨になりはじめましたね。じめじめとして、少々うっとうしい季節となりました。
 
6月も半ばを過ぎました。狂犬病予防接種は、今月末までに、接種してあげて下さい。但し、持病等があり、予防接種を延期する必要がある場合、接種前の診察において、現時点で予防接種を避けた方が良いと判断された場合には、猶予証を発行致しますので、まずは、動物病院まで、足を運んで下さい。
 
6月に入ってからと言うもの、入院治療が必要となる子が後を絶ちません。季節の変わり目、動物たちの健康面には、十分に気を付けて下さい。
 
そして、体調が悪い場合には、出来る限り早めにご来院下さい。
 
特に身体の大きな猫ちゃんは、2~3日の食欲不振が続くだけでも、肝臓に負担がかかり、重い症状が現れることがあります。この場合には、出来る限り早い段階から、入院治療によって、吐き気等をおさえながら、徹底したカロリー管理をする必要がある場合もあります。初期治療により、早期に食欲を回復させることが出来た場合には、入院まで必要が無い場合もあります。早め早めの来院をお勧めします。
 
また、この頃、室内飼育猫ちゃんの猫風邪症状で来院される事例が、かなり増えてきています。そのほとんどの子が、「室内飼育」と言う事で、飼い主さんの判断により、ワクチン接種を延期されていた子ばかりです。
 
風邪の諸症状を現すウイルスは、室内飼育と言っても感染が成立してしまうことがありますので、予防できる病気で、健康を害することが無いよう、予防に気を使ってあげて下さい。
 
我々、獣医師が、なぜ予防を強くお勧めするのか、体調を悪くした場合に検査をお勧めするのかを、少しだけエントリしておきますね。
 
人は、風邪など、体調がおかしい場合には、初期の段階から、自覚症状として、その変化に気が付くことが出来ます。
 
しかしながら、動物たちは、言葉をしゃべることが出来ませんから、自分で体調の悪さを訴える事が出来ません。飼い主さんが気が付いて初めて、その状況を把握することが出来ます。つまり、他覚症状だけで判断するしかないのです。
 
小児・幼児の場合と同じです。少しの変化に目を光らせてあげて下さい。
 
これは、「その子の状態を把握するために、各種の検査が必要になる。」、と言う事にも繋がります。つまり、動物は、自分が抱えている症状を言葉で話すことが出来ないので、診察や飼い主さんの稟告からある程度状況を絞り込んだ上で、その子の状態を詳細に把握するために検査を行う必要がある言う事です。
 
予防出来るものは、出来る限り予防する。そして、体調が悪い場合には、診察の上、状況により必要な検査をして、その子の今の状態を知る。
 
「先生、元気になる注射を打ってください。」、と言うご希望に沿いたい気持ちもありますが…。元気になる注射を選ぶためにも、検査が必要になるんです。
 
そして、病気になる前に出来ることもあります。それが、予防です。
 
どうぞ、どうぞ、予防のご協力頂けますよう、よろしくお願い致します。
 
 
 
愛知県豊明市の動物病院 まつもと動物病院 院長 松本逸宏