「無限」 というのは不思議な響きがします。
それはとてつもなく大きなイメージで、
人の想像力を超えているように感じるのです。
人は無限をとらえることができるのでしょうか?
そんなことを考えたくなります。
無限というとつかみどころがないように思えますが、
実は、身近なところに存在するのです。
たとえば、虹を考えてみます。
虹は何色でしょうか?
順番に、
赤 オレンジ 黄 緑 青 藍 紫
の7色といわれていますが、本当にそうでしょうか?
よく虹を見てみてください。
赤からオレンジにいきなり変わるわけではなく、
赤とオレンジの間にも無数の色彩が存在しているのです。
もちろん、オレンジと黄の間にも無数の色が存在しています。
つまり、
虹は7色ではなく無限なのです。
不思議ですね。
昔、イギリスでは虹は5色と考えられていましたが、
ニュートンがオレンジと藍を加えて7色にしました。
ただ、ニュートン自身は、虹が無数の色彩から成り立っていることに気づいていたようです。
次に、円や球を考えてみます。
シャボン玉、ピザ、ボール、地球、・・・
世の中に、円や球の形をしたものはたくさんあります。
円の周の長さや面積を求めるときに、必ず円周率が現れます。
円周率は3.14と習いますが、
正確には、
3.1415926535・・・
と無限に続く数です。
規則性もなく、果てしなく続いていきます・・・
円周率は、はるか5千年も前から、
私たちを魅了している無限に不思議な数なのです。
円だけでなく、四角形にも無限は潜んでいます。
1辺の長さが1の正方形を考えてみます。
対角線を考えると、長さはルート2となります。
つまり、
1.41421356・・・
無限に続く数です。
対角線の長さは一定なのに、無限に続くのは不思議です。
私たちが、ちょっと意識するだけで、
様々なところに無限が潜んでいることが分かります。
みなさんも虹を眺めるとき、
「無限」 に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか?