小麦は食べるな!?パン好きな人は読まない方がいいかも。。。 | 日本抗加齢医学会認定指導士M.M.のアクティブ・アンチエイジング

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薬剤師、日本抗加齢医学会認定指導士、栄養情報担当者(NR)。
専門家としてのアンチエイジング情報と、わたし自身のアクティブな生活
についてご紹介します。

小麦


『小麦は食べるな!』著者:Dr.ウイリアム・デイビス(日本語版訳者:白澤卓二)の書籍が全米・カナダでヒットしています。
著者のウイリアム・デイビス先生は、循環器疾患予防のお医者さんです。
訳者の白澤先生は、日本抗加齢医学会や各種アンチエイジング活動で、私が大変お世話になっている先生です。早速、その書籍を読んでみました。

米国やカナダでは、お腹ポッコリの肥満者や、高血圧、糖尿病、心臓・内臓・脳疾患、関節痛、喘息などが多く、セリアック病(※)も増えている。その原因は小麦にあるという内容です。

ウイリアム・デイビス先生が、自らの患者さん2000人に小麦抜きの食生活を実践させたところ、心臓疾患を始め糖尿病、脳疾患、関節痛、高血圧症などの疾患が驚異的に快癒したとのこと。ビックリです。


アメリカ農務省などの“公式見解”では、アメリカ人の3分の2以上が太り過ぎで、肥満の理由は、運動不足と大食だとされています。確かにこのような悪い習慣を続けると健康を損ないます。
しかし、多くの人々は、公式の栄養摂取ガイドラインをしっかり守り、ジャンクフードやファーストフードを避け、毎日1時間運動しているのに、体重は増え続けたというのです。

前回のコラムで、オークランドマラソンの際、10kmの部のレース後半とすれ違ったエピソードがありました。あの時、大挙して歩いていた、お腹ポッコリのミニ小錦のような人たち・・・。運動は好きそうですが、100kgを優に超える体重はなかなか減らないのでは・・・?彼らの主食は小麦を原料としたパン?・・・などと考えてしまいました。

今日まで、栄養学では、小麦や全粒穀物は健康に良いとされ、もてはやされてきました。日本でもその傾向があります。
アメリカ農務省の、食品ピラミッドによる栄養指導の根本にある考えは、「健康的な全粒穀物をもっと食べよう」です。更に、「全粒穀物は精白穀物より健康に良い」とされますから、全粒穀物の摂取に拍車がかかります。

それが、ウイリアム先生によれば、全粒穀物、小麦に問題があるというわけですから驚きなのです。

では何故、小麦は健康に悪いのでしょうか?
小麦は何世代も人類の食を支えてきた優等生!それが何故、諸悪の根源と言われてしまうのでしょうか?・・・それは、遺伝子組み換えに問題があるというのです。

遺伝子操作前の小麦・・・すべての小麦の祖先にあたる「ヒトツブコムギ」は最も単純な遺伝子情報をもち、染色体はたったの14本。それが、現代のコムギ種は、収穫量を増やすためや、病気や日照り、高温に耐えられるように品種改良され、何百あるいは何千もの大幅な遺伝子の組み換えがなされているのです。

しかも、これほどの遺伝子構造が大幅に変えられたにもかかわらず、その品種は『人間が食べても安全なはずだ』とされ、動物実験も人体への安全確認の試験も行われなかった。と、ウイリアム先生は言っています。
驚きを飛び越え、怖い話です。

そんな中で、小麦過敏症を持っているウイリアム先生は、自身の身を賭して実験をしました。それは1日目には100gのヒトツギコムギのパンを食べ、2日目は100gの現代の全粒小麦パンを食べるというものです。
結果としては、初日には異常がなかったのに、2日目に現代のパンを食べた後は、血糖値が異常に上昇し、すぐに気分が悪くなって、胃のむかつきは36時間、腹痛は何時間も続き、頭も働かなかったということです。

話は少し変わりますが、私は酸化した油で揚げた食品に対し、過敏症があります。
カレーショップの揚げ物カレー(時間の無いお昼時に、駅近くのお店に飛び込むときがある)やカップメンなどを食べると、30分ほどで気分が悪くなり、それが半日くらい続きます。身体は正直です。みなさんもこのような経験はありませんか?だから、ウイリアム先生の実験の話は良く理解できる気がします。

日本も以前に比べ、お腹ポッコリの肥満な人たちが増えてきたように思います。医療や薬が進化していると言われながらも、糖尿病などはドンドン増え続けています。

健康の根本=食生活に問題があっては、それも当然のことです。

訳者である白澤先生のあとがきによると、日本は小麦の全消費量の85%を輸入に頼り、しかもその6割をアメリカが占めているとのこと。
アメリカで現実に起きている、小麦が原因の健康問題は決して「対岸の火事」ではなく、私たち日本人にとっても重大問題である。と、言っています。
小麦中毒の自覚がある人は、気づいたその日から「小麦フリーの食事」を実践してください。と結んでいます。

書籍を読み終え、私は、「今日は小麦抜きのお昼にするか!」と考えたものの、頭に浮かんだのはピザでした。ピザの生地は小麦です。他にも、思いつく食事は小麦から作られているものばかり。改めて小麦の食への浸透に驚かされました。

今後、どうすれば良いでしょうか?
まずは、身体に悪いものは食べない!身体に入れない!という事を考え始めてみてください。
健康だけでなく、アンチエイジングにも最悪なのです。
私は、酸化した油を使った揚げ物、ファーストフード、ジャンクフード、コンビニのおにぎり・弁当、スィーツなどは極力食べません。

貴方の今の食生活は、アンチエイジングに繋がりますか?

「何を食べたら良いですか?」という質問でしたら・・
答えは『和食』です。

日本食


『和食』には四季おりおりの料理、新鮮な山海の幸など、若返りの因子:IGF-1を上げる食材が豊富に含まれています。
ユネスコの無形文化遺産に登録され、世界から注目をあびている和食を日本人として再認識し、もっともっと食しましょう!



*セリアック病:小麦・大麦・ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患。


参考文献:『小麦は食べるな!』 
日本文芸社 Dr.ウイリアム・デイビス[著]/白澤卓二[訳]


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15年以上、国内の大学機関でアガリクスに関する共同研究をしています。
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