注文住宅の本棚と書庫の楽しみ

いつでもどこでも、手軽に電子書籍で活字に親しめるこのごろです。

ふと触れたサイトで、電子書籍にも、蔵書の本棚という管理システムがある事を知って、何かホッとするものを感じます。

バーチャルな書棚の外観は、カラフルな背表紙がきちんと整理された、なじみのある本棚そのものです。

仕切り板で仕分けたり、並び順を移動したりもできます。
これも確かに楽しそう。
リアル本棚に比べると少し味気ないけれど…。

本好きの方なら、誰でも愛着を込めて、シリーズやジャンルや装丁、サイズなど別に整理した本棚を、眺めて満足することがあるでしょう。

装丁や手触り、本の香り、重みや、ページを繰って進む瞬間などは、やはり、リアルな本ならではの楽しみかもしれません。

リアルな書籍を愛する方の住まいには、大切に扱うための書庫。

先日お引き渡しをしたお客様のお住まいに設計・施工した書庫の例をご紹介します。

2.5畳ほどの空間に開き戸と小窓をつけた独立した空間です。

壁は杉材のムク板で仕上げていて、本棚はお手持ちの物を納めます。

杉材のもつ調湿性や風通しも考慮し、本をやさしく守ります。

好きなときに整理したり、入れ替えたり、積み上げたり。

こんな書庫があれば、手に取りたい本の居場所がすぐに頭にイメージできそうです。

加えて、このような専用スペースを設けることは、居室に本棚を置くことに比べて、地震時の安全を図ることにも役立ちます。

いわば自分仕様のバックルームでしょうか。


では、バックルームに対して表舞台は…？

２階のホールにオープンな作りつけの本棚があります。

すぐ隣にある陽だまりの畳敷きフリースペースで、しあわせな読書生活が楽しめそう。

※この書庫がいっぱいになるほどの蔵書量を想定して、この書庫のフロアには『床補強』を行っています。
床補強について詳しくは、次回ブログでご紹介します。