ダジャレでGO

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~アメブロ支店~

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アメブロ支店は私の個人的な自転車への思いを中心に、自己満足的に更新。

多少変な事を言っていても、素人のつぶやきなのでスルーしてやってください。

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2017年のソンクランでタイ北部へのロードバイク旅を敢行したが、

(その記事はこちら

 

振り返りとともに、もしこれから行きたいと考える奇特な方がいらっしゃるなら

参考にして頂きたいと思い以下に筆を執ってみる。

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 1) 旅する前の大前提

 2) 自転車関連

 3) 今回の旅の振り返り(詳細情報含む)

 4) 旅を終えて

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1) 旅する前の大前提

・タイ語の基本会話が可能であることが望ましい

 都会と違い、田舎に行く場合英語が通じる確立は下がる。

 ボディーランゲージや翻訳アプリで何とかなることも多いが、せめて

 

 挨拶(サワディーカップ、コップンカップ)

 意思表示(チャイ・マイチャイ・チンオー?)

 数字(ヌンソンサン・・・)

 時間(ジェッモンクン・・とか) 

 

 くらいの基本会話はあったほうが良い。  

 タイ人から歓迎されやすく、旅先での余裕と身の安全につながる。

 

 私も全然話せないが、拙くてもタイ語で会話したことで

 日本の国内旅行のような感覚になってとても楽しめた。

 

 

・気温対策

 時期にもよるが、猛暑、日焼けや朝夕の寒暖差に備えること。

 見落とすのがバス・電車の冷房。長時間移動の場合、寒さにやられる。

 

 今回は猛暑の中を走る旅だったが、

 ①自転車ウェア、②着替え(半袖シャツ、下着類×2+半パンツ)、

 ③ウィンドブレーカー(極薄のもの)を準備。

 旅先では毎日洗濯が必須だったが、これで過不足無く賄えた。

 

 

・事前の行程確認、移動手段確保、ホテル予約

 無理せず確実に進めるルートと、有事の際のバックアッププラン、

 そして事前予約、これらが旅の確実性を高める。

 

 特に移動手段は事前確認必須。

 タイの交通機関は英語HPも多く、時刻まで確認できる。

 逆に確認できないルートは、よっぽど時間がある場合以外は避けるべき。

 現地で途方に暮れても後の祭りだ。

 

 ホテルも現地で探すより、予約サイトで事前に確保するべき。

 当日宿が無くて焦らずに済む。ゆっくり休養できると、次の日の活動につながる。

 何かあってキャンセルになっても、タイのホテルなど安いものだ。

 

 あとGoogleMapで、事前に道の雰囲気をつかんでおくことも有効。

 

・情報網の確保

 有事の際の連絡手段としてiPhoneや携帯電話は必須。

 地図確認(今どこにいるのか、ルートがあっているか)にも重宝するし、

 バスの時間や周辺のお勧めレストランを探すのにも超重要。

 電波はどこもほぼ大丈夫。プーチーファーでもOK。

 それより電池切れにならないようバッテリー確保が何より大切。

 

 

2) 自転車関連

・ ルート設定

  私は自分の脚力もあるが、1日6~70kmで計画した。

  もちろん個人の体力次第だが、できるなら極力短くすることを強くお勧めする。

  初めて走る道で、現地の状況が分からないこと、気象状況・体力・路面状況

  その他トラブルなど、何か問題が発生しても対処しやすい距離にするべき。

  あとは明るい間にゴールまでたどり着けることが重要と思う。

  夜は車のスピードが各段に上がって危険度が増す。野犬も活動的になる。

  

  プーチーファ登頂日の全行程は80km。朝6:30に出発し、宿に到着したのは

  10時間後の16:00。私は通常全工程を10~15km/h想定でルートを組むが、

  この日の実績は8km/hだった。暑さで通常の倍も時間が掛かってしまった訳だ。

  本来13時には到着すべき距離だが、まだ25km残っている。でも、日暮れまで

  5時間あり、さらに3時間ライトをつけて走れば、まだ8時間走れると思えば

  精神的にかなり余裕を持つことが出来た。

  とかく行程には余裕を持つ。これが大前提。

 

・ 自転車装備

  特に意識はしていないが、タイヤだけは要注意。

  道の悪さだけでなく、未舗装区間が急に出現するし、穴も多い。

  自分が信頼できるタイヤ、それと予備があった方が良い。

  幸い私はノーパンクだった。 

  

  ライトは使わないと分かっていても必ず1灯は持参すること。

  有事の際の救済になる。何も無ければ、真っ暗の道を走らねばならない。

 

 

3) 今回の旅の振り返り(詳細情報含む)

 ◇ 第1日目(バンコク  to チェンマイ)

 ・鉄道: チケットは12GoAsiaで確保した(HPはこちら

       8:30出発だったので、当日受け取りは営業時間外で出来ないため

       事前にフワランポーン駅向かいにあるオフィスで受け取り。 

 

 鉄道は10時間と長時間だったので、事前に食料や飲料を

 確保していたが、社内サービスが充実していて不要だった。

 

 チェンマイは夜着で、そこからホテルまで自転車だったが、

 夜は犬が多く少し戸惑った。できる限り幹線道路を使ったほうが安全。

 都市部は食料には困らないが、夜市を活用すればより楽しめる。

 

 ◇ 第2日目(チェンマイ to チェンライ)

 ・バス: 乗り場はチェンマイ市街中心地から北西に伸びる

       Kaeonawarat通りからKaeo Nawarat 5通りへ左折した先。

       Googleで"Chaing Mai Bus Terminal2"と検索すると出てくる場所。

       多くのバス会社があるが、チェンライ行きはグリーンバスのみの様子。

 

 チェンライ行は人気路線なのか、どんどん売れるようなので早めの購入が良い。

 バスセンタの周りにはセブンやマクドナルド、その他ショッピングセンタがあるので

 時間は潰せる。バスセンタ2階にはインターネット使用環境やマッサージがあるが、

 クーラーが弱く、あまりお勧めできない。

 

 ◇ 第3日目(チェンライ to チェンコン)

 ・ソンテウ:乗り場は市街地の少し北。

        Google Mapで"チェンライバスターミナルNO1"で検索可能。

        ソンテウという乗り合いバス(シルバーのワンボックス)があるので、

        分かればその運転手に、分からなくてもそこらにいる運転手に

        "GoldenTriangle?"と聞けば適切な車を指差してくれるので、

        その車の運転手に改めて話をすれば大丈夫。

        バスターミナルの入り口には個人運転手がいて、

        800とか1,000とか言ってくるが、ソンテウなら50(THB)で行けるので、

        相手にしなくて良い。

 

 ・ゴールデントライアングル:ただの三角州地点。

        領土表示板を探すのが難しいが少し先の川沿いにある。

        道路挟んだお寺のViewPointからは絶景が見れる。間違って、

        竹やぶで囲まれた寺の天辺に行かないこと。そっちは何も見えない。

        観光地だからかセブンイレブンがある。

 

 ・メコン川沿い:街は生活感があり、補給も可能。

        ただし、1290号線を内陸に向かってからは店が無く、かつ

        ここ1年くらいは工事中のダート区間となりそう。パンク注意。

        かつのぼりが多く、日陰が少ないので、できる限り昼間の走行は

        避けるべき。峠の上には小さな茶店有。そこを越えると、

        チェンコンの街まで全く補給ポイントがなくなるので、補給食持参が

        望ましい。

 

 ・チェンコン市街:レストランは無いが、セブンや屋台があるので、

        困る要素は無い。メコン川沿いのホテルが多いが、川沿いで

        食事できる店や環境はあまり無い。

 

 ◇ 第4日目(チェンコン to プーチーファ)

 ・チェンコン市街から1155号

  1020号線を走り、イミグレのある1356号を越えてから右折すればショートカット。

  早朝のこの道は最高に気持ち良い。

 

 ・1155号から4029号

    メコン川沿いは気持ちの良い道。メコン川と分かれたら山道(アップダウン区間)に。

  プーチーファーへの登山口となる4029号に入る前にセブンがあるが、

  ここが最後の補給地点。ここで水・補給食をしっかり補給しておくこと。

 

 ・4029号から1093号

  とにかく4029号は全て10%の上り区間。約15kmの登りがプーチーファー攻略の全て。

  4029号終点近くに街があるが、そこまでは何もない。1件の雑貨屋(水屋)のみ。

  日陰で休憩しながら無理せず登ることをお勧めするが、もし問題が発生したら、

  民間の車がかなり通るので、助けを求めれば良いと思う。ちなみに麓まで戻っても

  宿が無いので、出来る限りプーチーファーを目指すのが良いと思う。

  1155号を進み1093号(支線)からプーチーファーを目指すルートもある。

  帰りに走ったが、距離が短い分、勾配がキツい印象。

     

 ・1093号からプーチーファー

  稜線を進む非常に雄大な道路。アップダウンもあるけれど非常に気持ちいい。

  プーチーファーに近づくほど道が悪くなる。

 

 ・プーチーファー

  入り口からペンションまで激烈急勾配。自転車を押し歩くしかない。

  各ペンション玄関に連絡先の電話番号が記載されているが、建物の中には

  誰もいなかった。事前予約が望ましいが、Booking.comやAgodaには

  宿情報が無いので、タイ人に取ってもらうか、行ってから取ることになる。

  ペンション村で見かける人は恐らく関係者なので、声かければ何とかなるのでは?

 

  ペンション村最上部に山頂への登山口があるが、恐らくクルマで行くのでは?という

  車道が徒歩30分くらいあり、駐車場に出る。そこから更に15分ほど登山すると山頂。

  車道は勾配がかなり急で、しっかり登山するイメージでないと登れない。

 

  朝日のベストシーズンは乾季(11~2月)で、4月でも何とかなるかと思ったが

  霧で全く見えなかった。

 

 ◇ 第5日目(プーチーファ to トーン)

 ・下山 美しい景色を見ながら下山するのはとても気持ちがいいが、

  ブレーキパッドの摩擦熱が心配だった。念のため少しづつ休憩しながら下る。

 

 ・下山後の街は完全にタイの田舎街。プーチーファーエリアの移動手段はみんなバイク。

  大人も子供もみんなバイクで移動、自転車は珍しいためとても注目される。

  ほとんど手を振って応援してくれる。

   

  下山後も街エリアに辿りつくまで全てアップダウン。田舎の山道を走るイメージ。

  畑が美しい。

 

 ・トーンはそんな田舎からたどり着くと都会な印象になるが、普通の町。

  バスターミナルは市街中心地にあり、チェンマイ行きのバスも多くある模様。

 

 ・この日はプーチーファーからの下りなのでもっと距離を伸ばして、

  1093号で降りる方向に進まず、稜線沿いに走り、Phu Sang National Park内の

  滝を見て帰るプランや、チェンライまで走ることも考えたが、暑さなどで疲労が

  溜まっていると想定して、近場のトーン泊まりにした。これはかなり正解だった。

 

 ◇ 第6日目(トーン to チェンマイ)

 ・バス : 鉄道は時間を守らないが、バスはしっかり時間を守るので遅れないよう。

       自転車や荷物は専用の荷物ゲージに預けられる。車内は冷房もあり快適。

 

 ・チェンライのソンクラン(水掛祭り):

  外人同士が銃で打ち合うバンコクと違い、タイ人メインで、主力兵器は”バケツ”。

  ピックアップトラックに特大バケツを載せ、その荷台から小バケツ攻撃を仕掛けてくる。

  堀の周囲が間違いなく激戦区で、特に北・東の路線は車が動かないほど密集。

  とにかく水を浴びるだけで底抜けに楽しい。堀側にいると、堀の水が飛んでくるので、

  堀の外側にいるほうが綺麗な水を掛けてもらえる。

 

 ・寝台車: 19時頃ベッドメイクが始まるが、それまでは狭い客席。

  2等寝台車両で、クーラーが無かったが、日没後は窓からの風で十分涼しく快適。

  ただし蚊対策は必須。日本のカプセルホテルが大丈夫なら、熟睡できる。

  当然シャワー無しだが、洗面台はあり、歯磨きなどは大丈夫。

 

 

4) 旅を終えて

  自転車の旅に何を求めるか?

 

  タイの田舎を1人で、自転車だけで走る行為は、一般的に見れば危険であり、

  40過ぎて社会的に責任のある大人のとる行動では無いという意見もあるだろう。

  家族からも大変心配され、私も走行しながら、危険に感じた瞬間が多々あり、

  こうして無事帰宅できたことは本当に幸運だったと感じる。

 

  それでも、きっとまた旅に出るだろう。

  なぜなら、そこには日常生活では決して体験できない「冒険」があるから。

 

  ・初めての場所を走る高揚感

  ・見知らぬ人と交流したことで開けた活路

  ・インターネットや写真では見ることができない美しい自然や風景

  ・苦難を乗り越えたものだけが味わえる達成感

 

  私の自転車癖は、速さでも人との順位でも無く、冒険、それにつきる。

 

  3日目、プーチーファーを登る前日、メコン川沿いのダートに打ちのめされ、

  また山に登るのかと思うと、翌日起きるのが嫌になった。

  犬に追いかけられるかもしれない。熱中症で倒れるかもしれない。

 

  そんな不安を抱え、ネガティブな気分でいても、

  メコン川の朝日や山道から見える雄大な景色が背中を押してくれた。

 

  臆病で、意気地が無い自分と向き合い、己を鼓舞して前へ進む。
  進むことで、最後の最後に少しだけ成長した感覚を味わえる。
  それが私の旅の醍醐味。
 

  また、ドキドキする旅に出たい。

  そうやって「生きている実感」を深く濃く味わいたい。 

 

  そんなタイ北部の1週間。

 

  ありがとうタイ。コップンマーカップ!