◆下田市長選挙(静岡県)
静岡県の下田市長選挙は12日投開票が行われました。
結果、新人の福井 祐輔氏が初当選。
有権者数は19,423人。
投票者数は13,101人。
投票率は67.45%でした。
以下は今回の選挙の立候補者の顔ぶれです。
左から得票数,得票率,年齢,性別,現新,名前になっています。
8327 63.56 69 男 新 福井 祐輔 (ふくい ゆうすけ) 当選
4638 35.40 62 男 現 楠山 俊介 (くすやま しゅんすけ)
■当落の明暗を分けた市庁舎移転案
今回の下田市長選挙の焦点は、楠山市長が提案した市庁舎移転案でした。
この市長の提案に対し、下田市民は賛成なのか反対なのか。
そこが最大の争点になったように感じます。
そして下田市民が出した答えは「反対」でした。
■敷根民有地か敷根民有地以外か
楠山市長の最初の移転案は敷根民有地でした。
敷根地区というのは伊豆急の伊豆急下田駅のすぐ西側のエリア。
現在の敷根地区には公園や室内温水プールがあります。
しかしこの案については反対意見も多く、
4年前に自身の後継者として楠山氏を指名した前市長である石井 直樹(いしい なおき)氏も、
今回は市庁舎移転を巡る考え方の違いから、一転して福井氏の支持にまわりました。
これで形勢が不利となった楠山氏は、 移転場所を含めて再検討する考えを示します。
「もう一度みなさんと一緒に考え、しっかりとした庁舎を早く作りたい」 と述べています。
元防衛大学校教授の福井氏は、元陸上自衛隊出身とあって防衛問題には精通しています。
今回の選挙戦では一貫して 「できるだけ費用をかけず、
敷根民有地以外の安全な場所を選定したい」 と主張し続けてきました。
現在の下田市役所は著しい老朽化に加え、「津波浸水想定区域」にも指定されています。
行政の中枢である市役所が危険な状態では、市民の生活と安心を守ることはできません。
ですから何れにせよ、現在の場所からは移転する必要があります。
今後の福井氏の問題としては、敷根民有地以外で適当な移転場所がどこなのか。
防衛問題のエキスパートとしての見地から、速やかな候補地選定が急務となります。
楠山氏は移転場所を巡って最後まで市民の幅広い支持を得られなかったことが痛かった。
ある程度の組織票を固めても得票率は30%台中盤。
市民の多くは福井氏による市政刷新を望んでいたことになります。
その他にも観光・人口減対策等、下田市政の課題は山積です。
福井新市長の政治手腕がこれからの4年で問われます。
→参照元:楠山氏、福井氏の一騎打ち 下田市長選告示(静岡新聞)