【選挙結果】徳島市長選挙(徳島県) | 嶽正義 チバを盛り上げる!
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【選挙結果】地方自治体選挙-2016年-

◆徳島市長選挙(徳島県)


言い方が悪いですが、選挙戦として面白かったのは熊本市長選挙よりも徳島市長選挙でした。
徳島市長選は27日に投開票が行われ、遠藤彰良氏が立石かずひこ氏等3氏を抑え初当選。
しかも現職の原秀樹氏が2位ではなく3位という波乱の選挙。
投票率は前回の25.64%から20.06%も上回る45.70%です。
この数字からも、選挙戦の徳島市民の関心の高さを窺い知ることができます。

最終的には元四国放送のアナウンサーという経歴がモノを言ったと思います。
”タレント候補””著名人候補”は嫌がられたりしますが、やはり『知名度』って選挙には大事。
どんなに良い政策を訴えても、知名度が無ければ選挙はなかなか勝てません。
だから今回のような激戦になる選挙では、知名度が勝敗の分かれ目になることがあります。

■新町西地区再開発事業の白紙撤回と小中学校の教室へのエアコン設置

市長選で投票率が上がった最大の要因は、新町西地区再開発事業の白紙撤回でしょう。
遠藤 彰良(えんどう あきよし)氏は白紙撤回を選挙戦で訴えていました。
一方の現職であった原 秀樹(はら ひでき)氏は推進派。
つまり徳島市民は新町西地区再開発事業の白紙撤回を求めたということになりますね。
既に遠藤氏は、白紙撤回に向けた住民との話し合いをもつ意向をもっています。
また「小中学校の教室へのエアコン設置」も含めた教育環境の整備にも意欲を示しています。
徳島市長選 遠藤氏に当選証書

この「小中学校の教室へのエアコン設置」については、千葉市も共通の課題を持っています。
徳島市でどの様な形でエアコンの設置に踏み切るのかは私の関心事でもあります。
また本市の関係者にも是非とも注目していただきたいですね。

■自民分裂選挙が暗い影を落とさなければ良いのだが・・・

あと個人的に気になったのは、自由民主党徳島県支部連合会が自主投票になったこと。
調べてみると、遠藤氏を推したのは後藤田正純衆院議員と市議が同市議団より5人。
一方の現職の原氏を推したのは福山守衆院議員と県議3人に、同市議団から18人。
組織力では完全に原氏ですが、徳島市民の選択は遠藤氏でした。

遠藤氏が新市長に決まったことでノーサイドになれば良いんです。
しかし早くも「遠藤氏包囲網」が市議会で引かれようとしているとの話しが出ています。
早くも「遠藤新市長」包囲網、市長選で原氏支援の3会派が大同団結の動き、徳島市議会…

選挙には勝ちましたけど、確実に自由民主党徳島県支部連合会に”凝り”が生まれました。
これは決して徳島市民にとっても良いことではありません。
また国政の方でも、後藤田氏と福山氏との間がぎくしゃくしそうです。
当選は果たしたものの、議会運営で相当苦労されるのではないでしょうか。
最大会派の「明政会」を敵に回すようだと、やりたいようにできませんからね。

それにしても気になるのは原氏のHPが既に見れなくなっていること。
今回の敗戦が余程悔しかったのか、それとも何か他の事情があるのか。
2位の立石氏のサイトは現在もちゃんと残されています。
現職の市長であった候補者のHPが、敗戦と共に消えるというある種の”異常事態”。
それだけ今回の選挙が波乱含みの選挙だったとも言えます。

最大会派の分裂は決して良いこととは言えません。
市民は遠藤氏の政策と実行力に期待をして新市長へと推したのです。
市政を停滞させることは、徳島市の未来を暗くします。
是非とも議会では是々非々で遠藤新市長の政策を判断していただきたいものです。