前回は、分析+プランニングの面白さが分かってきたあたりを書きました。

今回はその後にやってきた、限界を感じた出来ごとについて。

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当時の職場は、マーケティングコンサル会社。

電通さん系列の会社でしたので、ほとんどが一部上場企業さんのお困り事です。


言ってみれば、駆け込み寺。


  売れない。何とかして欲しい・・・・ 

  新しい商品を作った。何としてでも売りたい・・・・


今も昔もお悩みは変わりませんね。


むしろ今の方が、昔と違って 情報が氾濫をしている分

”新しく作った””こんな風に変えてみた” といった情報をターゲットにリーチさせること

自体が難関です。広告会社さんの仕事はどんどん難しくなっていきますね・・


もとい。


当時の会社で、社長にのせられるがまま 売るための企画書  

--今思えば、素人がお絵かきした程度のものでした--

をいくつもいくつも、面白い面白いと書きあげていきました。


健康食品が売れないと聞いては、ドラッグストアやCVS、GMSに足を運び

酒が売れないと聞いては、酒屋はもちろん居酒屋、ショットバーetc・・

バーテンさんから話を聞き、スーパーのバイヤーさんにお客様のふりをして

売れ筋を聞きだしたり、「現場」に出かけていっては、解決方法を考える


その繰り返しでした。


ある時、おつき合いの長いクライアント企業さんの事業部長さんが

事務所に来られ、社長と話をしています。


先日ご提示したプランの検討結果、社内意思決定のステイタスがどうなったか、

販売状況はどうか・・・などなど。会議室などない会社でしたから、

仕事をしているフリをして、耳をだんぼにして会話を聞いている訳です。


その瞬間 愕然としました。


あぁ 私は何も分かっていなかった と。


私は大学院を出て、すぐにその小さい事務所にお世話になったので、

「会社」という組織を知らなかったのです。

自分が考えたプランニングが、会社組織の中でどう検討されて、誰の意志決定で

次のアクションになっていくのか・・・・


自分の企画書が お客様先の手元に渡ったその後 どうなるかを知らなかった。


  がーーーん て感じですね・笑


ひよっこプランナーである私は、頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。

仕方ありません。経験してなかったのですから。

今まで社長にほめらるまま、図にのっていっぱしのプランナー気取りだったけれど

本当にその企業さんに必要な最善のシナリオなのか、まったく配慮してなかった・・・と思ったのです。


会社という組織を理解せずして、良いコンサルタントにはなれない


と痛感しました。


そして、そこで一念発起・・・とすぐにならないところが自分の弱いトコロです。

でも、転機は また間もなく向こうからやってきます。


それはまた次回に・・・