★☆masato tokitsu Boo-log -2ページ目

生え抜き。

「幕末純情伝」の稽古の毎日だ。何故自分が演出という立ち位置で稽古場にいるのか、未だに自問自答を繰り返しているが、答えには至っていない。

出演を熱望していた作品にようやく関われるのに、何故だという気持ちは千穐楽までもしかしたら消えないのかもしれない。



そんな中飛び込んできた訃報。

悲しいとかそういう次元の話ではない。
ただ、未来がなくなったという現実だけ。

何が何でも面白い芝居にしなくてはならない。僕があなたに教えてもらったように、若い子たちに伝えなければならない。舞台に立つということがどれほどのものかということを。そういう意味で、今、この立ち位置にいるのかもしれない。

あなたの出す音で芝居ができて幸せでした。あなたの厳しさに、あなたの優しさに育てられました。大先輩なのに、喧嘩を売るためだけに飲み屋に誘ったこともありました。いつも同じ目線で、他人を気遣って愛をくれました。つい先日もLINEでやり取りしたばっかりだったのに。稽古場遊びに来るって言ってたじゃん。最後まで天邪鬼な先輩でした。

いつも気にかけてくださってました。
自分がしんどい時も、こちらも慮ってくれて。
一緒に観劇したこともご飯に行ったことも
何回あったのでしょうね。

涙に暮れるつもりはありません。そんなことしたって喜ぶ人じゃなかったから。とりあえず千穐楽まで走り抜けます。

いつかそっち行く時は、何度も連れて行ってもらった大好きだった浅草の焼き肉屋さんのハラミを持って行きますね。もう何も気にせず腹一杯食べてくださいね。

ありがとうございました。
忘れません。

「幕末純情伝」意地でも面白くしますので。
空が重くなって落ちて来なくってもいいように
僕は僕で、あなたの好きな言葉だった
「為すべきことを為す」ことに注力していきますね。

また会いましょう。

「泣くんじゃねぇぇーーーー」

★☆北区つかこうへい劇団13期生 時津真人