“枋迫さん”って方を初めて知りました。【雑記】ETV特集「小さな金融が世界を変える」 | 日々の気づきを記録する。

“枋迫さん”って方を初めて知りました。【雑記】ETV特集「小さな金融が世界を変える」

$刺激☆本 ~こんなビジネス書に刺激を受けました。~


昨晩のETV特集「"小さな金融"が世界を変える~アメリカ発元銀行
マンの挑戦~」がとても感銘を受けたので、自分の記録としても記し
ておきます。

http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html

主人公は、枋迫篤昌(とちさこ・あつまさ)さん、58歳。東京銀行
入行、27年間の銀行生活のうち17年間は南米・北米に駐在したバン
カー。03年にワシントン事務所長を最後に退職。

同年、出稼ぎ移民に対し、安価な送金や小口融資など金融支援を行う
マイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーション(MFIC)を創立。
http://www.mfi-corp.com/index.php/ja/

26歳のとき、たまたま、メキシコの貧しい家庭に招待され、彼らの極貧の
生活に触れたことがきっかけ。

東京銀行でバンカーを続けながらも、「金融のプロになって、貧しい人たち
に役立つ金融サービスを提供したい」と志を持ち続け、50歳を超えて、社会
企業家へ。


TVで見ましたが、派手さはなく、紳士然としたバンカー。しかし、26歳の思いを
50歳を超えて持ち続け、実現する意思の強さが画面からも伝わります。

若い社会企業家の方に触れることがありましたが、50代の方々にも志高い方々
がいると、感銘を受けました。

以下、思いのままにつづった鑑賞メモです。

【メモ】
・枋迫篤昌(とちさこあつまさ)58才
・英語、スペイン語が話せる。03年に起業。

・米国から中南米向けの送金ビジネス
・市場は世界全体で28兆円。
・MFICは移民たちへの仕送りを担保に融資を行う。
・街場の送金業者、送金額の15%と高い。
・MFICでは、業界の半分。ITを駆使し送金を自動化。15分で受取
 人に届く。
・顧客は銀行口座をもてないような移民たち。
・さらに移民向け小口ローンを新しく展開。
・焦げ付きは4%。(金利は何%やろ。20%くらい?)
・送金履歴から信用度を測る。送金金額と定期的に送金して
 いるか。
・国境越えローンも。米国にいる移民労働者が返済をし、母国の
 家族に現地の銀行が融資する。
・米国側で送金履歴など審査・面接。母国側の提携銀行にレ
 ポート。母国側の提携銀行が家族に融資。焦げ付いた場
 合、栃迫側が半分をもつ。
・ある移民の38万円を融資した例を紹介。
・会社は、マイクロファイナンスインターナショナルコーポレーショ
 ン。18カ国60人の社員。
・栃迫さんだけでなく従業員もスペイン語を話せるのか!
・マネーロンダリング対策が追い風。MFICの仕組みだと取引禁止者のリストと
 簡単に照合できる。
・送金金額1億7千万円/月。(→1万円×1万7千回?)
・金はまとまってから提携銀行に払うので、会社はいつも滞留資金あり。
・社会の5分の1しか金融が届いていない。
・海外送金業界は1960年代から。70年代、国際取引の市場が伸び
 る。
・しかし、銀行口座を持てない人の送金は銀行業務から蚊帳の外。
・銀行ではない送金業者が担っていた。
・栃迫の会社が提携銀行に払うのは、一定資金がたまってから。
・教育費を送金しても、母国の家族が貧しいため生活費に使ってしまう問題も顕在化。
・栃迫さんはダボス会議に招待された。貧困問題に取り組む
・社会起業家は注目されているが、成功事例は多くない。

・栃迫さん東京銀行に入行。20代でメキシコの地方都市に転勤。ものがないのは
 なんとか生きていけるが、精神的な貧困(貧しさからなんでもあきらめる)は気力を
 なくしてしまう。エクアドル、ペルーにも勤務。

・ホセさんのエピソード。米国に5年前から移民労働。家族は1700円の水道代が払
 えない。数年ぶりの電話で家族と話すが、1700円の資金も出せない。切ない話。
・アメリカの移民は合法非合法あわせて3千万人。
・栃迫さん、日本の家や財産を処分して、03年に起業。移民ビジネスへの偏見と低い
 収益性と見られていた。
・手数料を6分の1で提供。

・とちさこさんの考えは、10個を全部できなくても1個を完全にやりきる。
・食事を終わったらすぐ仕事。経営者として、会社の方針を決めるなど。事業は
 継続させる必要がある。
・日本で提携先探し。在日ブラジル人のNPO。大手金融機関、商社、証券会社など。
・クライマックスは、KDDIとの提携。
・東京銀行のOBの集まりで講演。OBからの言葉。「金融が本来もつべき、貧しい人々
 へおかねを回すこと、小さな会社を大きく育てること」。これをいまの銀行は忘れてい
 る、と。とちさこさんはそれに取り組んでいる。

【追記】
ちょっと古いですが、とちさこさんを取り上げた記事です。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20061030/112688/
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/414                                                                以上