公式の動画から文字にしつつ考察。まずタイトルの「遮眼大師」。
斜眼=斜視の尊師に死刑執行がされたのが2018年7月6日で、アルバム「回=回」は同年9月5日に発売されている。
また、平沢には「聖馬蹄形惑星の大詐欺師」という曲もありこちらは地下鉄サリン事件を表現しているともいわれていたので、そう受け取った人もいるのではないだろうか。
そう考えた場合、歌詞の「ララバイ的説法 天変地異相当の暗雲と 狼狽する前途惨事 三千界は火だるまで」
このあたりは世紀末ハルマゲドンを喧伝し生き残る道としてテロにつなげた手法への暗喩に見える。
「清貧に鞭打って持った純心業にさらわれて狂信に身を切って買った 安心とうにバラされて」や
「這う這うの体 芥喰ってDNAを締め上げた ほうぼうで法 ファクター蹴って 人間界に縄かけた」
このあたりの歌詞はその後、ある宗教に打ち込み、教団の暴走の末、露頭に迷った一信者の心情のようにも映る。
では以下のサビの部分はどうだろうか。
「誰屈した 誰屈した 誰もが 何故屈した 何故屈した 見えない 終始世に憂慮を」
「誰屈した 誰屈した 誰もが 何故屈した 何故屈した 見えない 周囲皆窮鼠 噛む」
「周囲皆窮鼠 周囲皆 周囲皆窮鼠 周囲皆 マントラ! 撃てマントラ!」
ポイントは「なぜ屈したか見えない」がタイトル部分の遮眼にリンクしていること。
そして周囲皆・窮鼠・周囲皆の繰り返し。窮鼠がなぜ噛んだのか?誰もが見えない。なぜ窮鼠になったのか誰もが・・・
そしてマントラに付いてもパーリ語について調べたがあまり関係なさそうだった。
結論としては、まずはアノ教団にまつわるモノガタリを「撃てマントラ」=書き記した。のだ。
マントラは文字の意味。書き記せ→文字打て→撃てマントラ!という言葉遊びであること。
そしてもう少し大きなくくりの「モノガタリ」でみな窮鼠であり、皆屈している(屈しうる)現状への皮肉だと捉えている。