尊敬される日本人 | カナダのバリスタ未来形

尊敬される日本人

朝の足湯が復活しだした今日この頃。秋ですね。


今日は一人で、ただいま開催中のバンクーバー国際映画祭の映画を観て来た。

フランスのドキュメンタリー映画で、カナダを代表する環境活動家のデビッド・スズキさんの娘でもあり、何度も来日し精力的な活動を行っているセヴァン・スズキさんの『伝説のスピーチ』に感動したフランスの映画監督が撮った作品。

フランス映画ながら、2時間近い上映時間の約3分の1を日本の有機農業家 古野隆雄さんを取り上げている。
僕は今日まで古野さんのことは全く知らなかったけれど、芯のしっかりとした将来の地球や子供たちを考えて有機農業を実践している方だと感じた。

セヴァンのドキュメンタリーとは言え、彼女は作品の中で完全に脇役に徹している。
カナダ先住民が多く暮らすクィーンシャーロット島で現在は生活し、先住民の夫とのあいだには小さな男の子が誕生した様子が映画から伺える。

古野さんの会話は全てが日本語で、英語のサブタイトルが表示されていた。
それでも彼の理念や生き方は、観ている観客にも十分に伝った様子だった。

古野さんを見ていて、改めて感じたこと。
中途半端に英語が話せるだけで中身のない人間が発する言動よりも、英語が全く話せなくとも、理念を追求して世のため人のために働く人の姿は、例え外国人にであれ尊敬の念を持って受け入れられる、と。

当時12歳のセヴァンは、いつも父親のデビッドが口にする言葉としてスピーチの中でこう言った
「You are what you do, not what you say.」(あなたという存在は、何を“行動する”かが全てであり、何を“言う”かではないんだよ)

これは、その場に居合わせた国を代表する人たちだけではなく、僕たち大人全員にとって大変耳の痛くなる言葉だ。

明日は父親であるデヴィッドを描いた初のドキュメンタリー映画。
楽しみだ。